イベントレポート

【CES 2019】日産、見えないものを可視化する技術「I2V」をブースでデモンストレーション

車内外のセンサー収集情報とクラウド上のデータを統合

2019年1月4日 発表

「I2V」の技術ダイアグラム

 日産自動車は1月4日、米国ラスベガスで開催される「CES 2019」(プレスカンファレンス1月6日~7日、一般公開1月8日~11日)において、「見えないものを可視化」し、究極のコネクテッドカー体験を生み出す将来技術「Invisible-to-Visible(I2V)」のデモを実施すると発表した。

 見えないものを可視化する技術「I2V」とは、車内外のセンサーが収集した情報とクラウド上のデータを統合することで、クルマの周囲の状況を把握するだけではなく、クルマの前方の状況を予測したり、建物の裏側やカーブの先の状況を映し出したりすることを可能とするもの。運転の楽しさを向上させるため、例えばアバターが車内に現われるなどし、人間同士が双方向コミュニケーションしているかのように運転をサポートするという。

 このI2Vでは、「SAM(Seamless Autonomous Mobility)」と「プロパイロット」、そして車室内センサーがセンシングした情報を統合する日産独自のOmni-Sensing(オムニ・センシング)技術を活用。車両が走行している交通環境は「SAM」、車両の周囲は「プロパイロット」、車内環境については車室内センサーがリアルタイムに把握し、「I2V」に不可欠な全方位の情報収集を行なっていく。

【技術】 #CES で「Invisible-to-Visible」技術を発表

 これらから得られたデータを元に、「I2V」は車両の周囲360度にバーチャル(仮想)スペースをマッピングし、道路状況や交差点の見通し、道路標識や近くの歩行者などに関する情報を提供する。また車室内の乗員の状況もリアルタイムに把握し、何かを探す、あるいは目を覚ますためにコーヒーブレイクをとるなど、乗員に必要なサポートを予測して提供する。

 日産では1月8日にオープンするブース展示でこのデモを実施。ARゴーグルを装着して3Dのインターフェースやディスプレイを採用したデモンストレーション用のコクピットに乗り込み、「I2V」を体験することができる。

Nissan's Invisible-to-Visible technology creates the ultimate connected car experience

編集部:谷川 潔