【東京モーターショー 2019】カワサキ、並列4気筒クォーター「ZX-25R」やスーパーチャージャーネイキッド「Z H2」など世界初公開

川崎重工業のブース

　10月23日、東京ビッグサイト（東京都江東区有明）で「第46回東京モーターショー2019」が開幕した。10月25日はプレビューデー、10月25日～11月4日が一般公開日となる。

　東京ビッグサイト 西1ホール（WM02）にある川崎重工業ブースでは、ワールドプレミア3モデルが発表された。現行車両としては唯一となる並列4気筒249ccエンジンを搭載するライトスポーツ「Ninja ZX-25R」のほか、スーパーチャージャーを搭載するネイキッドモデル「Z H2」と、クラシカルなテイストをもつWシリーズの最新モデル「W800」を参考展示している。

アンベイルされたワールドプレミアの2台

Ninja ZX-25R

　Ninja ZX-25Rは、249ccの水冷4気筒DOHC4バルブエンジンを搭載するフルカウルスポーツモデル。250ccクラスのスポーツモデルは、近年は人気車種として他メーカーもラインアップを拡充しているが、多くが2気筒エンジンとなっている。4気筒の250ccモデルは、2000年代まで本田技研工業が「ホーネット250」を販売していたのを最後に10年以上空白期間が続いていたが、今回久しぶりにZX-25Rで4気筒のクォーターが“復活”を果たすことになる。

「Ninja ZX-25R」（左）

「Ninja ZX-25R」（右）

　フロントサスペンションにSFF-BP（Separate Function Fork-Big Piston）を採用するのはクラス初。トラクションコントロールやクイックシフター、パワーモードの切り替え機能も備える。ただし現時点では参考出品とされ、発売日や価格は未定。エンジン出力などのスペックも明らかにされていない。

後方から

Z H2

　Z H2は、スーパーチャージャーを搭載した300PSを超えるハイパワーフラグシップマシンとして登場し、その後さまざまなバリエーションモデルを展開している「Ninja H2」のネイキッドバージョンと言えるモデル。新設計のトレリスフレームに998ccの水冷エンジンを搭載し、最高出力は200PS、最大トルクは137Nmを発揮する。車両重量は239kg。

「Z H2」

前方から

横から

　フルカラー液晶ディスプレイのインストルメントパネルに加えて、トラクションコントロール、ABS、パワーモード切り替え、ローンチコントロール、クイックシフター、クルーズコントロールなどの電子制御を多数装備。スマートフォンとの連携機能も持つとしている。フロントサスペンションにはSFF-BPを採用する。参考出品のため価格、発売日、日本導入は未定。

ヘッドライトまわり

右のZX-25Rと比べて車格はさほど変わらないように見える

こちらは「Ninja H2 CARBON」

W800

　W800は、2018年発売の「W800 STREET」「W800 CAFE」をベースに、1966年に初登場したWシリーズのオリジナルモデルである「650-W1」のルックスやフィーリングを踏襲したというモデル。各部にクロームメッキやスチールパーツを用いることでクラシカルなたたずまいを見せながらも、洗練されたフォルムやカラーリングで現代に通用するデザインとしている。最高出力52PSの空冷2気筒 773ccエンジンを搭載し、車両重量は226kg。国内での販売を予定している。

「W800」

前方から

横から

近年のW650やW800を受け継ぐ、特徴的なエンジンデザイン

Wシリーズの原型である「650-W1」も展示

Wシリーズの系譜の1つ「カワサキ500メグロK2」

海外向けのオフロード4輪「TERYX KRX 1000」も展示

ストロークの大きい足まわり

2019年の鈴鹿8時間耐久レースで優勝したKawasaki Racing Teamの車両

優勝トロフィーが誇らしげに展示されている

ジョナサン・レイ選手、レオン・ハスラム選手、トプラック・ラズガットリオグル選手のレーシングスーツも見られる