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【鈴鹿8耐 2019】カワサキ10号車のジョナサン・レイ選手「ホテルに戻ってジントニックを飲んでいた」
レース後のトップ3+年間チャンピオン記者会見
2019年7月29日 17:29
- 2019年7月28日 決勝
7月28日に行なわれた「2018-2019 FIM世界耐久選手権 最終戦 “コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久レース 第42回大会」の決勝レースは、ファイナルラップでトップを走っていた10号車 Kawasaki Racing Teamのジョナサン・レイ選手の突然の転倒と赤旗中断という波乱の幕切れを迎えた。
審議後の暫定結果が発表されるまで時間がかかり、その後優勝と決まった10号車のライダーがすでにホテルに帰っていて呼び戻されるというハプニングもあったが、鈴鹿8耐のポディウムの3チームと、FIM世界耐久選手権シリーズチャンピオンを獲得した11号車 TEAM SRC KAWASAKI FRANCEの記者会見が無事開催された。ここでは各チームのライダーらのコメントをお届けする。
優勝した10号車 Kawasaki Racing Team
ジョナサン・レイ選手:僕たちはホテルのラウンジに戻っていて、ジントニックを飲みながら、これから関係者を招待して夕食というところだった。そこで優勝を告げられた。もう何も言えない。感激しているし、本当にうれしい。(レースの)戦略は今朝決めた。燃料と安定性を保つという戦略で、2人でくたくたになって筋肉が吊りながらも走っていたが、諦めずに走った。2人でうまく走れたのはチームワークがあったから。バイクを作ってくれたKRT(Kawasaki Racing Team)、KHI(川崎重工業)、KMJ(カワサキモータースジャパン)、彼らを誇りに思う。
レオン・ハスラム選手:鈴鹿8耐はタフなレースだが、チームとともにベストを尽くした。今までの鈴鹿8耐で一番つらかったレース。怪我をしていたので、前半はよくても後半になるとつらかった。タイムが落ちてしまったところはチームメイトが補ってくれた。みんなでがっかりしていたところに優勝のニュースを聞いて、疲れていたけどうれしかった。こういう機会を作ってくれたカワサキやチームのみんな、(チームメイトの)トプラックやジョニー(ジョナサン・レイ)には感謝している。この結果には満足している。
トプラック・ラズガットリオグル選手:今日はすごく疲れた(笑)。8時間ただ見てるだけだった(笑)。2人がいい仕事をしたおかげで優勝でき、僕たちはハッピーです。ありがとう。
2位に入った21号車 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手:(レース)ウィークに入っても、3人そろって楽しく過ごせたかなと思います。3人とも自分に与えられた仕事に100%力を発揮して、つなげて走れたのが非常によかったと思います。(リザルトは)二転三転していますが、まずはチームスタッフとライダー3人が力を出し切って走れたのがよかったと思いますし、来年につながるいい8耐になったかなと思います。(計画していた)チーム戦略は実行できたかなと。3人とも100%力を出し切って、チームスタッフもミスはなく、アクシデントは少しだけピット作業中にあったんですが、冷静に練習通りに対応してくれた。すべてを100%こなせて、今のこの実力という感じなので……。チームスタッフもライダーも満足してますし、まだ伸びしろはあるかなと思うので、また次回精一杯頑張りたいと思います。
アレックス・ローズ選手:8耐も鈴鹿も大好き。マイケルとはいつもは競い合っているけれど、今回はチームメイトとして組むことができてうれしい。そして中須賀サンは親友でもあり、よいチームメイトでもある。今日の特別なレース、僕らはベストを出して思いっきり楽しんで、レースは最後までプッシュした。
マイケル・ファン・デル・マーク選手:珍しいレースの終わり方になったけれど、3人力を合わせてベストを尽くし、ずっと似たようないいペースで8時間を走ることができた。また来年ここに来られたらいいなと思う。
3位に入った33号車 Red Bull Honda
高橋巧選手:自分の中では今年の8耐はけっこういいペースで走れたし、こんなに攻めたスティントはなかったかなと思う。自分の中ではこれ以上にないくらいに走ったつもり。それで負けたんで、また次の勝つ策を考えないといけないなと思っています。いきなり2人で乗ることになってもステファンは頑張ってくれたし、清成さんも最後まで頑張って走ろうと努力してくれた。今年の結果には満足していないですけど、受け止めるしかないかな……。すごく悔しいですけど、これが結果なんでまた次に頑張ります。
清成龍一選手:僕はレースを走ってないですし、予選もそんなに走ってないですし、全然(チームの)力になれなかったのが本当に申し訳ないなと思ってます。自分自身、本当に情けなかったなと。でも、チームメイトのおかげで表彰台に乗らせてもらって本当に感謝してます。もしもまた出る機会があれば頑張りたいなと思います。
ステファン・ブラドル選手:自分にとっては初めての鈴鹿での走行。たくさんの観客がいる素晴らしい雰囲気のなかで、素晴らしいファンのサポートもあって、すごく特別なレース、ファンタスティックなイベントを楽しむことができた。タクミとキヨさん、そしてHRCに感謝の言葉を贈りたい。2人からはたくさんのヒントをもらったし、HRCには僕を呼んでくれてありがとうと言いたい。8耐への参戦は僕にとっての大きなチャレンジで、とても満足している。タクミはダブルスティントに挑んだりと、素晴らしい走りを見せてくれた。この8時間レースは簡単じゃない。でもすごく好きになったので、できればまた来年戻ってきたい。
EWC総合優勝の11号車 TEAM SRC KAWASAKI FRANCE
ジェレミー・ガルノニ選手:レース終了5分前まで、こんな状況になるとは思ってもいなかった。レースはチェッカーが振られるまでゴールじゃないんだと。今回は運がよかったが、チャンピオンになれてうれしい。
エルワン・ニゴン選手:自分のスタートはすごくよかった。SERT(2号車Suzuki Endurance Racing Team)もいいスタートだったので、最大限にプッシュしてついていくことに集中した。不運なことにセーフティカーが入ってスズキと近づいてしまったけれど、集中を失わないよう、リラックスしなきゃ、ミスしないようにしなきゃと思っていたが、少しだけミスをしてスライドさせてしまった。マシンにダメージはあったが、レースを続行できたのは幸いだった。
デビッド・チェカ選手:初めてのカワサキでの8耐で、新しいマシンは緊張したけれど、レースでは100%力を出さないといけない。テストではラップタイムにずっとフォーカスしていた。最初のスティントはプッシュしたけれどタイヤの感触がよくなかった。2回目のスティントはよかったので、スズキにどんどんプレッシャーを与えようとした。自身が目指していたパフォーマンスは発揮できなかったけれど、優勝できてよかった。
ジル・スタフレア チーム監督:(初めての総合優勝を獲得でき)素晴らしい1日になった。チームにとってもカワサキにとっても、チャンピオン獲得はうれしい。レースは大変難しかった。序盤にセーフティカーが入ってギャップを失ってしまった。でも、ライダーがパーフェクトなレースをやってくれたし、タイトルがとれて本当にハッピー。