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メルセデス・ベンツ、上野金太郎社長が2018年の年頭記者懇談会で新型「Gクラス」「メルセデスAMG 53シリーズ」の発売を予告
2018年からサポートする女子プロゴルファーの三浦桃香選手もゲスト参加
2018年1月20日 00:00
- 2018年1月19日 開催
メルセデス・ベンツ日本は1月19日、東京 六本木にあるブランド発信拠点「メルセデス ミー 東京」で2017年の総括や、2018年の事業方針などについて説明する年頭記者懇談会を開催した。
また、この年頭記者懇談会では同日に受注を開始した新型アッパー・ミドルクラスのオープンカー「Eクラス カブリオレ」が公開され、新車購入者を対象に希望モデルを3回まで無料貸出する新サービス「シェアカー・プラス」についての解説も実施されたが、それぞれの内容については関連記事(「メルセデス・ベンツ、“完全自動運転に近づく”新型『Eクラス カブリオレ』」「メルセデス・ベンツ、新車購入後3年間に最新モデルを3回無料で週末貸出する『シェアカー・プラス』」)を参照していただきたい。
登壇したメルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏は、メルセデス・ベンツではグローバルと日本の両市場で過去最高の販売台数を達成しており、グローバルでは7年連続、日本では5年連続で記録更新を達成して「大変好調に推移しております」とした。
販売台数は、グローバルでは約230万台を販売してプレミアムブランドでNo.1となり、日本では約6万8000台を販売し、3年連続で輸入車No.1、5年連続プレミアムブランドNo.1になっていると上野氏はコメント。
2017年の好調について、上野氏は「安定した販売ネットワーク」「積極的なマーケティング活動」「数々の新型車投入」といった要素が相乗効果を発揮していると分析。グローバル、日本ともに中核モデルとなっている「Eクラス」、フラグシップモデルである「Sクラス」、さらに多彩なSUVモデルの販売が好調であることを具体的な要因として挙げた。また、日本では最量販モデルである「Cクラス」など小型車を中心に堅調に販売台数を伸ばしたことも要因とした。
メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスモデルを担当するメルセデスAMGは、2017年に設立50周年という記念する年になり、積極的な商品展開やマーケティング活動によってグローバルで13万台以上の販売を達成。日本でも2017年1月に「世界初のAMG専売拠点」としてAMG 東京世田谷がオープンして、8月には鈴鹿サーキットでAMG50周年記念イベントを開催するなどの施策を実施している。
このほかに商品面では、“究極のハイパフォーマンス”という位置づけのメルセデスAMGで、“ブランドヒーロー”と呼ばれる「メルセデスAMG GT」でラインアップを拡充し、公道走行可能なレーシングモデルとして生み出された「メルセデスAMG GT R」は、2018年の配車予定分まですでに完売と人気を集めているという。これ以外にもメルセデスAMGでは1月10日に発表した「GLC 63 4MATIC」シリーズまで含めると、23車種49モデルを展開しているという。
上野氏はこのほかにも、メルセデス・ベンツが次の時代に向けて「Connectivity」「Autonomous」「Shared」「Electric」という4つの重要事項から頭文字を取り、「CASE(ケース)」と呼んでいる中長期戦略について説明。2017年8月に発表した新型Sクラスで、「C」にあたるテレマティクスサービス「Mercedes me connect(メルセデスミーコネクト)」を初導入したことを取り上げ、これがクルマの新しい機能であると同時に、会社とユーザーをつなぐ新しいブランドであると語った。
また、新車販売の増加によって国内でのメルセデス・ベンツモデルの保有台数は70万台を超えていることを受け、アフターセールスの分野も業績に貢献していると上野氏は語り、積極的な入庫促進活動によってサービス台数も増加傾向を維持していることをアピール。部品の在庫適正化、魅力的なアクセサリーなどによって販売店のサービスなどにおける利益は過去最高になっているとした。
2017年の総括として、上野氏は「大変忙しい年でしたが、私どもは新しい多くのことにチャレンジできた1年でした」と振り返った。
2018年は新型「Gクラス」「メルセデスAMG 53シリーズ」を発売
続いて上野氏は、2018年の目標と、目標達成に向けた主な取り組みについて解説。販売台数については「2017年を超えること」として、具体的な数値目標は明示しなかったものの、5年連続で右肩上がりを続けている販売台数をさらに上積みすることを「大変なチャレンジになりますが、販売店とともに取り組み、これを達成したいと思います」とコメントした。
また、自社のビジョンとして掲げる「メルセデス・ベンツ、最も愛されるブランドへ」に基づき、さまざまなブランド体験をとおしてユーザーの満足度向上を図る活動に注力していくと口にした。
具体的な取り組みとして、2018年には10車種以上を発表すると上野氏は語り、会場で新型Eクラス カブリオレをお披露目。さらに第1四半期中に「Vクラス」のニューモデルを発表し、力強くスムーズな加速を実現する新技術「ISG(インテグレーテッドスタータージェネレーター)」の搭載車を導入。このほかにも主力モデルのフルモデルチェンジやフェイスリフト、エンジンバリエーションの追加などについて準備を進めていると明らかにした。具体的な車名としては、2017年11月に実施されたロサンゼルスショーで発表された新型「CLS」、1月15日(現地時間)の北米国際自動車ショーで公開された新型「Gクラス」の車名を挙げ、新型Gクラスは「日本では年央ごろの発表を予定しています」とのこと。
また、前出の“ISG搭載車”として、メルセデスAMGから「53シリーズ」を年内に日本導入すると語り、「続々とラインアップを拡大することで、多様なお客さまのご要望にさらにお応えしていくべく頑張っていきたい」と上野氏は述べた。
また、ブランド体験としては「購入時」と「購入後」でシーンを分けて取り組みを設定。購入時については、2016年からスタートした「プロダクトエキスパート」の名称を持つスタッフについて、専用トレーニングをつうじてスキルアップさせていくとコメントした。2017年に開設した「メルセデス・ベンツ浦和」「メルセデス・ベンツ和歌山」のような「体験型ショールーム」を2018年はさらに拡充。ユーザーが訪問を楽しめるようなショールームを、年内に10拠点以上を開設する予定とのこと。
まったく新しい取り組みとして、3月から「サティスファクション・プラス」と名付けた新サービスを開始。このサービスでは、新車購入から半年~1年というタイミングで、理由を問うことなく次のメルセデス・ベンツモデルに対する乗り替えをサポートするという。これにより、リース契約などの期間終了といった理由などでクルマを乗り替えても、その半年後に意中のクルマがフルモデルチェンジしたようなケースでも、気軽に乗り替えが可能になるという。
購入後のブランド体験では、2017年から導入がスタートしたMercedes me connectのサービスが、後付けの機器で利用できるようになる「Mercedes me Adapter」を年央ごろを目処に導入予定。これにより、新車購入時にMercedes me connectを搭載していないクルマのオーナーも、スマートフォンを使って走行履歴や燃料残量、平均燃費、駐車位置などの情報が確認できるようになるという。
このほか、2016年4月に東京工科自動車大学校に開設された「メルセデス・ベンツコース」で、この3月に初めての卒業生が誕生することになっている。卒業を迎える24人のうち、4年生大学に進む1人を除く23人がメルセデス・ベンツの正規販売店に就職するとのことで、若き即戦力の活躍によって販売店のクオリティアップが期待されている。