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メルセデス・ベンツ、美しいルーフラインが特徴の新型「Eクラス クーペ」発表会

“ドリフトモード”搭載の「メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+」もデビュー

2017年5月31日 開催

682万円~1037万円(Eクラス クーペ)

1774万円(メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+)

メルセデス・ベンツ日本株式会社 代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏と新型「Eクラス クーペ」

 メルセデス・ベンツ日本は5月31日、同日に発売した新型「Eクラス クーペ」「メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+(フォーマティックプラス)」の発表会を東京 六本木にあるブランド発信拠点「メルセデス・ベンツ コネクション」で開催した。価格はEクラス クーペが682万円~1037万円、メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+が1774万円。

 発表会ではメルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏が挨拶を行なうとともに、営業企画部 商品企画1課 マネージャーの木下潤一氏がEクラス クーペの、マーケティング・コミュニケーション部 AMG課の上野麻海氏がメルセデスAMG E 63 S 4MATIC+の製品概要についてプレゼンテーションを行なった。

Eクラス クーペ
モデルエンジン変速機駆動方式価格ステアリング位置
E 200 クーペ直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ9速AT2WD(FR)6,820,000円
E 200 クーペ スポーツ7,500,000円
E 300 クーペ スポーツ8,350,000円
E 400 4MATIC クーペ スポーツV型6気筒DOHC 3.0リッター直噴ツインターボ4WD10,370,000円
メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+
モデルエンジン変速機駆動方式価格ステアリング位置
メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+V型8気筒DOHC 4.0リッター直噴ツインターボ9速AT4WD17,740,000円左/右
上野社長からは、Eクラスのボディタイプはこれまでセダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレとなっていたが、今後さらに異なるボディタイプを導入することが予告された

 発表会で登壇した上野社長は、まず新型Eクラス全体の販売について触れ、導入を開始した2016年7月~2017年4月までにセダン/ステーションワゴンを合計して約1万台を販売したことを報告するとともに、これまでのEクラスのボディバリエーションはセダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレとなっていたが、今後さらに異なるボディタイプを導入することを示唆。

 また、メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+については、「今までメルセデスの4輪駆動モデルは4MATICという名称が与えられていたが、今回のモデルには『4MATIC+』と付けられた。プラスは可変トルク配分を表し、可変トルク配分によってメルセデスAMG E 63 S 4MATIC+が発生するハイパワーを効率よく路面に伝えることが可能になった。また、サーキット走行などで駆動をリアに配分することで、ドライバーに意のままのドライビングを実現する『ドリフトモード』を初めて採用した」とアピールを行なった。

 そのほか上野社長は、ブランドを訴求するさまざまな取り組みについても紹介を行なった。メルセデス・ベンツ日本は、2016年から京都府の地域活性化のための取り組み「もうひとつの京都」に参画し、PR車両の提供やラジオ番組の協賛など、京都府と連携した活動を実施してきた。こうした経緯に加え、スマートの商品特性である「最小限のボディサイズに最大限の利便性、快適性、安全性、環境適合性を凝縮したマイクロコンパクトカー」が京都の街並みや交通事情に合致することから、ダイムラーがグローバルで展開する「smart city project」を京都府でも展開することを発表。

 これに伴い、6月17日に日本初のスマート専売拠点「smart center 京都, the garden」を京都 岡崎にオープンする。店舗は伝統的な日本家屋を用いたもので、スマートの展示・販売に留まらず、カフェの設置やスマートブランドに関する展示などを行ない、スマートの認知向上を図っていくという。

 これに加え、スポーツの力を活用して社会問題に立ち向かっていくという社会貢献活動「ローレウス」に参画していること、そのローレウスのアンバサダーに先日サッカー日本代表の香川真司選手が日本人として初めて選出され、香川選手が主催する社会貢献活動「SHINJI HOUSE」のサポートをメルセデス・ベンツ日本が行なっていくことが報告された。

日本初のスマート専売拠点「smart center 京都, the garden」を6月17日にオープン
社会貢献活動「ローレウス」について
サッカー日本代表の香川真司選手が主催する社会貢献活動「SHINJI HOUSE」のサポートを、メルセデス・ベンツ日本が行なう

 各モデルの特徴については以下のとおり。

新型Eクラス クーペ

E 200 クーペ スポーツ
メルセデス・ベンツ日本株式会社 営業企画部 商品企画1課 マネージャーの木下潤一氏

 今回発表された新型Eクラス クーペは、セダン、ステーションワゴンに続くEクラスシリーズ第3のバリエーションモデル。ボディサイズはベーシックなE 200 クーペで4830×1860×1430mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2875mmとなっている。

 フロントセクションから低く立ち上がるAピラーと、高い位置にレイアウトされるベルトラインおよびサッシュレスドアによってメルセデスクーペモデル伝統のプロポーションを形成。また、これまでクーペモデル独特のリアホイールアーチの後ろまで伸びたドロッピングラインで表現していたリアのショルダー部を、なだらかな曲面だけで表現したのが新型の特徴になっている。

 インテリアはエモーション(感情)とラグジュアリーなインテリジェンス(知性)を融合させたものとし、2つの高精細12.3インチワイドディスプレイを1枚のガラスカバーで融合したコクピットディスプレイを装備するとともに、タービンエンジンをイメージしたというエアアウトレットを採用。

 また、先代モデルからボディサイズを大型化させたことで室内空間が拡大。後席レッグルームは74mm、後席ショルダールームは34mm、後席ヘッドルームは15mmそれぞれ増しており、クーペならではのセパレートタイプのシートと相まって、長距離ドライブ時でも快適性に優れることをアピールしている。インテリアカラーはブラックに加え、スポーティさを高めたレッド/ブラック、Eクラス専用色として洗練されたヨットスタイルを演出したというベージュ/ヨットブルーの3色を設定している。

新型Eクラス クーペのプレゼンテーション資料

 パワートレーンについては直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ「274」エンジンとV型6気筒DOHC 3.0リッター直噴ツインターボ「276M30」エンジンの2種類を用意。直4エンジンについては、E 200クーペとE 200 クーペ スポーツは最高出力135kW(184PS)/5500rpm、最大トルク300Nm(30.6kgm)/1200-4000rpmを、E 300 クーペ スポーツは180kW(245PS)/5500rpm、370Nm(37.7kgm)/1300-4000rpmを発生。V6エンジンは245kW(333PS)/5250-6000rpm、480Nm(48.9kgm)/1600-4000rpmというスペックになる。いずれのモデルも低燃費と快適性を両立させた電子制御9速ATの「9G-TRONIC」を組み合わせる。

最高出力135kW(184PS)/5500rpm、最大トルク300Nm(30.6kgm)/1200-4000rpmの直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ「274」エンジンを搭載する「E 200 クーペ スポーツ」
最高出力180kW(245PS)/5500rpm、最大トルク370Nm(37.7kgm)/1300-4000rpmの直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ「274」エンジンを搭載する「E 300 クーペ スポーツ」

メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+

メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+
メルセデス・ベンツ日本株式会社 マーケティング・コミュニケーション部 AMG課の上野麻海氏

 一方のセダンベースとなるメルセデスAMG E 63 S 4MATIC+は、スポーツカー「メルセデスAMG GT」と基本設計を共通とするV型8気筒DOHC 4.0リッター直噴ツインターボ「M177」エンジンを搭載。砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせ、軽量で高強度なエンジンを実現したという。

 また、メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+では各種センサーからの情報によってドライビングの状況を検知し、マウントの硬さを自動で調整する「磁性流体エンジンマウント」を搭載。通常走行時は柔らかいマウントによってドライブトレーンからのノイズと振動を遮断し、ダイナミックなドライビング時にはマウントを硬くすることでドライブトレーンのロールモーションを減少させ、クイックなコーナリングを実現させている。

 最高出力は450kW(612PS)/5750-6500rpm、最大トルクは850Nm(86.7kgm)/2500-4500rpmとなっており、先代モデルから排気量が1.5リッター少なくなったにも関わらず先代比で20kW(27PS)/50Nm出力がアップ。0-100km/h加速は先代比0.2秒減の3.4秒を実現している。

V型8気筒DOHC 4.0リッター直噴ツインターボ「M177」エンジンは最高出力450kW(612PS)/5750-6500rpm、最大トルク850Nm(86.7kgm)/2500-4500rpmを発生する

 トランスミッションはトルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを採用し、素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現した電子制御式9速スポーツトランスミッション「AMGスピードシフトMCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)」を搭載。シフトダウン時の自動ブリッピング機能やレーススタート機能が備わるほか、エンジンとトランスミッションを切り離して燃料消費を抑えるセーリング機能の採用により燃費を優先する「C(Comfort)」、スポーティなドライビングが楽しめる「S(Sport)」「S+(Sport Plus)」、パラメーターを個別に設定できる「I(Individual)」、さらにサーキット走行向けの「RACE」モードが用意されている。

メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+のプレゼンテーション資料

 そのほか、今回のメルセデスAMG E 63 S 4MATIC+では新しい4輪駆動システム「AMG 4MATIC+」を搭載したことがトピックになっている。従来モデルでは前後トルク配分が固定式だったところ、今回のシステムではフロント50:リア50~フロント0:リア100の範囲で可変トルク配分を行なうことが新しい。また、新機能の「ドリフトモード」を選択することで駆動力配分を0:100の後輪駆動にすることも可能。

 エクステリアでは、ボンネットをフェンダーとバンパーの内側にはめ込むクーペ的なデザインをメルセデスAMGモデルのセダンとして初採用するとともに、ベースのEクラスよりもワイドなフェンダーなどが装備された。ホイールについては、フロント9.5J×20、リア10J×20の「マットブラックペイント20インチAMGクロススポークアルミホイール(鍛造)」を標準装備した。

 また、フロントグリルはAMGのロゴをあしらったシルバークロームのツインルーバーと縦向きのブラックフィンで構成されるほか、ブラックのフリックと大型フロントスプリッターを備えるフロントバンパー、AMGトランクリッドスポイラーリップ、ディフューザー風のインサートを備えたリアスカート、AMGパフォーマンスエグゾーストシステムに装着されるデュアルツインクロームエグゾーストエンドといった数々の専用アイテムが与えられている。

メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+のボディサイズは4995×1905×1460mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2940mm
ベースのEクラスに比べワイドなフェンダーが与えられるとともに、フロント9.5J×20、リア10J×20の「マットブラックペイント20インチAMGクロススポークアルミホイール(鍛造)」などを標準装備

 インテリアでは、下部がフラット形状になる「AMGパフォーマンスステアリングホイール」を採用するほか、ラテラルサポートが強化されたフロントシート、ナッパレザーを張ったダッシュボードとベルトライン、フロントヘッドレストのAMGエンブレム、クリスタルグレーのシートパイピング、IWCデザインによるアナログクロック、クリスタルグレーのシートベルトなどが装備された。

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