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【Suzuka10H】決勝5時間経過。SC導入でレースは振り出し、メルセデスAMGの1-2体制に

888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racingがレースを支配

2018年8月24日~26日 開催

トップを走る888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing(Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組)

 真夏の耐久レース「鈴鹿1000kmレース」から発展して新しくFIA-GT3の車両を利用した10時間レースとして生まれ変わったSuzuka10H(第47回 サマーエンデュランス「鈴鹿10時間耐久レース」)が、8月24日~8月26日の3日間にわたり三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催されている。8月26日は決勝レースが行なわれており、15時過ぎにはスタートから5時間を迎えてレースは折り返しを迎えた。

 レースはスタートから3時間を経た段階で、130Rで58号車 Garage 59(McLaren 650S、ベン・バーニコート/アンドリュー・ワトソン/カム・レドガー組)がクラッシュしてグラベルにはまり、その車両を排除するためにフルコースイエロー、さらにそれがセーフティカーに切り替わった。それにより、同一周回の上位勢の差は一挙に縮まり、レースは振り出しに戻り、上位は僅差の中で激しいレースが行なわれている。

 15時の時点でトップに立っていたのは、予選2位からスタートした888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing(Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組)で、2位の43号車 Mercedes-AMG Team Strakka Racing(Mercedes-AMG GT3、ルイス・ウィリアムソン/マキシミリアン・ゲーツ/アルバロ・パレンテ組)に約5秒差をつけてトップを走っている。888号車はピットイン時にはトップを譲ることはあるものの、安定してレースを支配している。

 レースは20時過ぎにチェッカーを迎える予定で、残り5時間に向けて各チームも駆け引きが激しくなっていきそうだ。

レースは気温35度、路面温度52度と過酷な環境で行なわれている。メルセデスAMGの2台が1-2体制に

888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing(Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組)

 レースはスタートから3時間を迎えたところで大きな転機を迎えることになった。13時少し前のタイミングで58号車 Garage 59(McLaren 650S、ベン・バーニコート/アンドリュー・ワトソン/カム・レドガー組)が130Rで他車と接触してイン側のガードレースに接触してスピン、その結果130R外側のグラベルにはまって動けなくなってしまった。

 そこで、この車両を排除するためにまずフルコースイエロー(コース全体をイエローフラッグにして追い越しできない状態にする措置)が出され、その後セーフティカーが出されることになった。これにより、同一周回にいた18位までの車両の間隔が一挙に詰まり、レース振り出しに戻ることになった。

セーフティカーが導入された

 そうした中でもレースを安定して支配しているのは888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing(Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組)だ。予選2位よりスタートした888号車は、インターコンチネンタル選手権でも2位につけており、毎戦安定した結果を残しているチームだ。

 今回のレースでは序盤こそポールからスタートした28号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ニック・フォスター/デイビッド・ペレル/吉田広樹組)に次いで2位だったが、28号車がスタート時にエンジンがかからず途中からグリッドに戻るということがスタート手順違反とされ、ピットスルーペナルティを科されて後退すると、888号車がトップに浮上して、その後ピットイン時に他車に順位を譲ることはあっても安定して順位を守っている。

43号車 Mercedes-AMG Team Strakka Racing(Mercedes-AMG GT3、ルイス・ウィリアムソン/マキシミリアン・ゲーツ/アルバロ・パレンテ組)

 2位は43号車 Mercedes-AMG Team Strakka Racing(Mercedes-AMG GT3、ルイス・ウィリアムソン/マキシミリアン・ゲーツ/アルバロ・パレンテ組)。43号車は予選こそ12位だったが、徐々に順位を上げて2位に浮上。これでメルセデスAMGは1-2体制を構築している。3位は07号車 Bentley Team M-Sport(Bentley Continental GT3、ジョーダン・ペッパー/スティーブン・ケイン/ジュール・グーノン組)。

07号車 Bentley Team M-Sport(Bentley Continental GT3、ジョーダン・ペッパー/スティーブン・ケイン/ジュール・グーノン組)

 15時時点での日本勢のトップは018号車 KCMG(NISSAN GT-R NISMO GT3 2018 Model、松田次生/アレキサンドレ・インペラトーリ/千代勝正組)の6位だが、多くのシーンでは00号車 Mercedes-AMG Team GOOD SMILE(Mercedes-AMG GT3、谷口信輝/片岡龍也/小林可夢偉組)が上位を走っており、全車のピットストップが終わった時点ではトップと約1分差の8位。

018号車 KCMG(NISSAN GT-R NISMO GT3 2018 Model、松田次生/アレキサンドレ・インペラトーリ/千代勝正組)

 スタート時点で日本勢のトップを走っていた21号車 Audi Team Hitotsuyama(Audi R8 LMS、リチャード・ライアン/富田竜一郎/アレッシオ・ピカリエロ組) はスピンがあって順位を下げており、14位前後を走行している。

21号車 Audi Team Hitotsuyama(Audi R8 LMS、リチャード・ライアン/富田竜一郎/アレッシオ・ピカリエロ組)

 レースが終了するのは20時過ぎの予定。レースは13時の段階で気温35度、路面温度52度に達するという暑さに、各車ともタイヤを使いこなすのに苦労している状況。これから夕方から夜に向かって気温、路面温度とも下がっていくことになるので、それにきちんと対応できたチームが勝利の栄冠をつかむことになりそうだ。

15時の段階でのトップ10

順位No.クラスチーム車両ドライバー1ドライバー2ドライバー3
1888ProMercedes-AMG Team GruppeM RacingMercedes-AMG GT3ラファエル・マルチェッロマロ・エンゲルトリスタン・ヴォーティエ
243ProMercedes-AMG Team Strakka RacingMercedes-AMG GT3ルイス・ウィリアムソンマキシミリアン・ゲーツアルバロ・パレンテ
307ProBentley Team M-SportBentley Continental GT3ジョーダン・ペッパースティーブン・ケインジュール・グーノン
475Pro-AmSun Energy 1 Racing AUSMercedes-AMG GT3ケニー・ハブルミカエル・グルニエルカ・ストルツ
508ProBentley Team M-SportBentley Continental GT3ヴィンセント・アブリルアンディ・ソウセックマックス・ソレット
6018ProKCMGNISSAN GT-R NISMO GT3 2018 Model松田次生アレキサンドレ・インペラトーリ 千代勝正
7911ProManthey-RacingPORSCHE 911 GT3Rディルク・ベルナーフレデリック・マコヴィッキィロマン・デュマ
844ProStrakka RacingMercedes-AMG GT3エイドリアン・タンベイオリバー・ローランドマキシミリアン・ブーク
917ProAUDI SPORT TEAM WRTAudi R8 LMSシェルドン・ファン・デル・リンデスチュアート・レオナルドジェイク・デニス
10991ProCRAFT BAMBOO RACINGPORSCHE 911 GT3R (991)ローレンス・バンスールケヴィン・エストレマシュー・ジャミネット