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ZF、新型2速電動ドライブを開発。航続距離最大5%向上

70km/hでギヤチェンジする2速の変速機構を採用

2019年7月16日(現地時間) 発表

変速機構、パワーエレクトロニクス、コンパクトな電動モーターを統合した乗用車用2速電動ドライブ

 独ZFは、最高出力140kWの新型モーターと2速の変速機構を組み合わせた、新型電動アクスルドライブを開発した。2速の変速機構によってエネルギー消費を削減して、1速のユニットと比較して航続距離を最大5%向上させるという。

 新型電動アクスルドライブの2速変速機構は70km/hでギヤチェンジが行なわれるが、車両のCAN通信に接続することで自動車メーカーの要望に応じてデジタルマップやGPSなどと連携した独自のシフトストラテジーを設定することも可能。

変速機構、パワーエレクトロニクス、コンパクトな電動モーターを統合した乗用車用2速電動ドライブ

 ユニットは、小型乗用車に向けてコンパクトな設計とし、またスポーツカーや高性能車両向けにチューニングやスケールアップが可能なモジュラー構造を採用した。モジュラー設計により250kWまでの高出力モーターと組み合わせることで、より強い加速と高い最高速を実現するなど、自動車メーカーの様々なニーズに対応するという。

 ZFのEモビリティ事業部でシステムハウス部門を統括するバート・ヘルヴィック氏は「これまで自動車メーカーは、トルクかトップスピードのどちらかを重視して電動モーターの選択が必要でしたが、この電動ドライブはその問題を解決します」とコメントしている。