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ホンダ、新型「ヴェゼル」フルモデルチェンジ 価格は227万9200円から

2021年4月23日 発売

227万9200円~329万8900円

新型ヴェゼル

e:HEV搭載モデルを軸に4タイプを設定

 本田技研工業は、新型「ヴェゼル」を4月23日に発売する。価格は227万9200円~329万8900円。

 新型ヴェゼルは「AMP UP YOUR LIFE(アンプ アップ ユア ライフ)」をグランドコンセプトに、日常生活の質の向上を重視し、アクティブで新しいものにオープンな人々に向けて、実用性だけでなくプラスアルファの体験価値を提供することを目指して開発されたモデル。ラインアップは2モーターハイブリッドシステム「e:HEV(イーエイチイーブイ)」を搭載する「e:HEV X」「e:HEV Z」「e:HEV PLaY」の3モデルに加え、直列4気筒1.5リッターガソリンエンジン搭載モデル「G」の計4タイプを用意する。

タイプエンジン変速機駆動方式価格
e:HEV X直列4気筒DOHC 1.5リッター+2モーターハイブリッド電気式無段変速機2WD(FF)2,658,700円
4WD2,878,700円
e:HEV Z2WD(FF)2,898,500円
4WD3,118,500円
e:HEV PLaY2WD(FF)3,298,900円
G直列4気筒DOHC 1.5リッターCVT2WD(FF)2,279,200円
4WD2,499,200円
e:HEV X(2WD)メテオロイドグレー・メタリック
e:HEV X(2WD)のインテリア。シートはファブリック
e:HEV Z(2WD)プレミアムサンライトホワイト・パール
e:HEV Z(2WD)プラチナホワイト・パール
e:HEV Z(2WD)メテオロイドグレー・メタリック
e:HEV Z(2WD)プレミアムクリスタルレッド・メタリック
e:HEV Z(2WD)クリスタルブラック・パール
e:HEV Z(2WD)サンドカーキ・パール
e:HEV Z(2WD)のインテリア。シートはプライムスムース×ファブリックのコンビシート(ブラック)
e:HEV PLaY プレミアムサンライトホワイト・パール&ブラック
e:HEV PLaY メテオロイドグレー・メタリック&ブラック
e:HEV PLaY クリスタルブラック・パール&シルバー
e:HEV PLaY ミッドナイトブルービーム・メタリック&シルバー
e:HEV PLaY サンドカーキ・パール&ブラック
e:HEV PLaYのインテリア。シートはプライムスムース×ファブリックのコンビシート(グレージュ)

 新型ヴェゼルは、使う人の日々の生活の楽しさを増幅(AMP UP)することを目指し、「信頼:誰もが自信と安心感を持って運転できること」「美しさ:デザインの美しさを追求するだけでなく、使う人の所作までも美しく見せること」「気軽な愉しさ:五感に訴えかける爽快な運転体験で、楽しく活力に満ちた毎日を送れること」の3つのキーワードを提供価値として定めている。

 新型ヴェゼルは人間のためのスペースは最大に、機械のためのスペースは最小限にして、クルマのスペース効率を高めようとするホンダ独自のクルマづくりの基本的な考え方となる「マン・マキシマム/メカ・ミニマム思想」(M・M思想)に基づく「センタータンクレイアウト」を先代モデルから踏襲。4330×1790×1580mm(全長×全幅×全高。e:HEV Z、e:HEV PLaYの全高は1590mm)というコンパクトなボディサイズや、多彩なシートアレンジはそのままに、より力強いエクステリアのプロポーションへ進化させた。

 爽快で、車両の取りまわしがしやすい「抜け感」のある視界を実現したほか、ドライバーだけでなく乗る人すべてが快適に移動できるゆとり空間を追求し、コンパクトSUVのクラス平均を超える広さと居心地を生み出すパッケージを作り上げた。

新型ヴェゼルのボディサイズは4330×1790×1580mm(全長×全幅×全高。e:HEV Z、e:HEV PLaYの全高は1590mm)、ホイールベースは2610mm

HRD Sakuraの風洞実験施設を利用した空力性能をデザインに反映

 パワートレーンは、モーター走行を中心にさまざまなドライブシステムを使い分けるホンダ独自のe:HEVを搭載したハイブリッドモデルと、静粛性の向上と高出力化を両立させた新開発の1.5リッターDOHC i-VTECエンジンを搭載したガソリンモデルの2種類をラインアップ。

 e:HEVモデルでは、バッテリーのセル数を増やし、モーター出力を上げることで、SUVにふさわしい力強い走りを目指した。搭載される直列4気筒DOHC 1.5リッター「LEC」型エンジンは最高出力78kW(106PS)/6000-6400rpm、最大トルク127Nm(13.0kgfm)/4500-5000rpmを発生。これに、最高出力96kW(131PS)/4000-8000rpm、最大トルク253Nm(25.8kgfm)/0-3500rpmを発生する「H5」型モーターを組み合わせる。また、小型化したPCU(パワーコントロールユニット)を荷室下からエンジンルームへ移動するとともに、吸排気経路の最適化など構造の見直しを行なうことで、ヴェゼルの強みであるM・M思想に基づいた広い荷室空間を両立している。

最高出力78kW(106PS)/6000-6400rpm、最大トルク127Nm(13.0kgfm)/4500-5000rpmを発生する直列4気筒DOHC 1.5リッターアトキンソンサイクル i-VTECエンジン
2モーター内蔵電気式CVT
CVTの進化点
パワーコントロールユニット(PCU)
インテリジェントパワーユニット(IPU)
IPU・PCUの進化点
e:HEVシステム配置説明

 ガソリンモデルでは、最高出力87kW(118PS)/6600prm、最大トルク142Nm(14.5kgfm)/4300rpmを発生する直列4気筒DOHC 1.5リッター「L15Z」型エンジンを搭載。「フィット」で採用した新開発のCVTに対してギヤのローレシオ化を図る最適化を行ない、発進時はスムーズで扱いやすく、加速時にはリニアで爽快な加速フィールが感じられるよう改良が加えられた。

最高出力87kW(118PS)/6600prm、最大トルク142Nm(14.5kgfm)/4300rpmを発生する直列4気筒DOHC 1.5リッターi-VTEC「L15Z」型エンジン

 どちらのパワートレーンにおいても、走りのみならず環境性能との両立を目指して開発した結果、コンパクトSUVカテゴリでトップレベルの燃費性能を達成。WLTCモード燃費はe:HEVモデルで22.0km/L~25.0km/L、ガソリンモデルで15.6km/L~17.0km/Lとした。また、「平成30年度排出ガス基準75%低減」を達成するWLTCモードで最高評価となる、5スターを達成している。

 ホンダ独自の「リアルタイムAWD」は、雪上走行や悪天候においても安定したドライビングを実現。特にe:HEVパワートレーンとの組み合わせは、モータードライブの特徴である大トルクを素早く最適な駆動力配分とすることで、さまざまな路面環境で、安定感のある愉しい走りを提供するとした。

e:HEV×リアルタイムAWD シャシーのイメージ
ボディー+足まわりのイメージ

 ダイナミクスについては、運転操作に対する車両の応答性を高めるため、サスペンションの低フリクション化やステアリングコラムの高剛性化などでハンドリング性能を向上。また、ブッシュの改良やサスペンションの最適化などにより、不快な挙動を抑制して乗り心地の向上を図っている。

 さらに、高剛性化と軽量化を両立したボディとすることで、ドライバーが気持ちよく、リラックスして運転を楽しめるようなダイナミクス性能を実現。そのほかにも、エンジンマウントの構造見直しなどによるエンジン音の変動感抑制やさざまざな周波数帯への対策を施すことで、エンジン始動時から高速クルーズ走行まで、さまざまなシーンや路面変化で発生するノイズと振動の低減を徹底的に追及している。

 加えて、滑りやすい路面や荒れた路面の下り坂など、低速で走行したいときに設定すると自動で車速を保ち、スリップの危険を防ぐ「ヒルディセントコントロール」を国内ホンダ車として初搭載。滑りやすい急な坂道でも安心してステアリング操作に集中できる機能を全車種標準装備とした。

 エクステリアのデザインには、クーペライクなプロポーションを際立たせながらも、全席で爽快な視界を提供するための「スリーク&ロングキャビン」を採用。前後に芯を一気通貫させた、水平基調のデザインとした。

新型ヴェゼルのライトまわり
e:HEV Zとe:HEV PLaYはフロントのLEDターンシグナルランプがシーケンシャルとなる
e:HEV PLaYは専用エクステリアとして、カラーオーナメント付きフロントグリル、パッションレッド加飾ドアロアガーニッシュを装着
16インチアルミホイール(ブラック+切削)
18インチアルミホイール(ブラック+切削)

 空力性能においては、F1マシンの設計・開発などを行なうHRD Sakuraの風洞実験施設を使い、コンパクトSUVトップクラスの空力性能を目指したという。具体的には、エアロパーツを追加するのではなく、各部の形状を最適化することで、シンプルで美しいエクステリアデザインと優れた空力性能を両立させた。

空力性能のイメージ図

 インテリアのデザインではしっかりと芯の通った「かたまり感」のあるソリッドなフォルムでSUVの力強さを表現した一方、体の触れる部位には柔らかな触感と形状のパッドをあしらうことで、強さと優しさを兼ね備えた空間としている。

内装装備
メーター
豊富な荷室アレンジパターン
片側チップアップ
両側チップアップ
ダイブダウン
荷室空間イメージ

 機能面では、新世代コネクテッド技術を搭載した車載通信モジュール「Honda CONNECT(ホンダコネクト)」を通じて、より安心・快適なカーライフが楽しめるコネクテッドサービス「Honda Total Care プレミアム(ホンダ トータルケア プレミアム)」を利用可能。

 HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)の考え方に基づき、走行中でも簡単・確実に 操作できることを目指して開発されたHonda CONNECT ディスプレー搭載車では、初の機能として「自動地図更新サービス」を搭載。これにより、通信機能を使ってナビゲーションシステムを新しい地図に自動更新することが可能となった。

 そのほか、スマートフォンでドアロックやエアコンのON/OFFなどの操作ができる「Honda リモート操作」、スマートフォンをクルマのキーとして利用できる「Honda デジタルキー」、車内での楽しさ・快適さが広がる多彩なアプリを提供する「Honda アプリセンター」、車内でデータ通信容量を購入し、Wi-Fiスポットとしてインターネット接続が楽しめる「車内Wi-Fi」など、ホンダ量販車として初となる機能を多数搭載している。

 安心・安全領域については、最新の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を全車種標準装備。先代モデルから横方向への視野範囲を向上させたフロントワイドビューカメラ、高速画像処理チップ、近距離障害検知前後ソナーセンサーの採用により、機能を大幅向上した。

 搭載機能は「衝突軽減ブレーキ<CMBS>」「誤発進抑制機能」「後方誤発進抑制機能」「近距離衝突軽減ブレーキ」「歩行者事故低減ステアリング」「路外逸脱抑制機能」「渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール<ACC>」「車線維持支援システム<LKAS>」「先行車発進お知らせ機能」「標識認識機能」「オートハイビーム」で、これらにより経済産業省や国土交通省などが推進する安全運転サポート車のうち、高齢運転者にとくに推奨する「サポカー S<ワイド>」に該当した。

LEDアクティブコーナリングライト機能のイメージ
後退出庫サポート機能のイメージ
VSA機能のイメージ
衝突安全性能

 加えて、フロントグリルと左右ドアミラー、テールゲートに備えた4つの魚眼CMOSカメラで車両の全周囲を撮影し、合成した映像をディスプレーに表示する「マルチビューカメラシステム」、リアバンパーに内蔵されたレーダーにより、車両の後側方25m以内に接近する車両を検知してドアミラー上のインジケーターを点灯させることでドライバーに通知する「ブラインドスポットインフォメーション」を新たに搭載。見通しのわるい場所での駐車や車線変更をサポートする。

 そのほかに、タイプ別やオプションで新搭載となる装備は以下の通り。

・ハンズフリーアクセスパワーテールゲート(予約クローズ機能付き)
 従来のハンズフリーアクセスパワーテールゲートに、新たに「予約クローズ」機能を追加。予約ボタンを押してクルマから離れるとテールゲートが自動で閉まる機能で、個別の車両設定により、閉まった後に自動でキーロックさせることも可能。

ハンズフリーアクセスパワーテールゲート(予約クローズ機能付き)のイメージ

・パノラマルーフ(Low Eガラス採用)
 心地よい光と爽快な視界を楽しむためのパノラマルーフをPLaYに標準設定。シェードを開けたままでも暑さを感じにくく、木陰にいるような爽快な開放感を目指し、ホンダとして初となるLow Eガラスを採用。90%以上の紫外線・赤外線をカットするだけでなく、日射透過率を25%以下に抑え、従来のモデルでシェードを閉めた状態と同等の室内環境を実現した。

パノラマルーフのイメージ

・新設計のエアコン吹き出し口「そよ風アウトレット」
 L字型の送風アウトレットから、風がフロント席乗員の頬をなでるようにサイドウィンドウに沿って後方に流れることで、乗員を包み込むような柔らかい空気の流れを作り出す。

そよ風アウトレットのイメージ

・静電タッチ式LEDルームランプ
 照明のレンズ周辺を指で触れて点灯させることのできる、静電タッチ式LEDルームランプを採用。暗い車内でも、スイッチの場所を探すことなく、ブラインドタッチで点けられるようにすることで、利便性を高めた。

静電タッチ式LEDルームランプ

・独自開発のプレミアムオーディオ
 オーディオシステムは、新型ヴェゼルの車体に合わせて専用開発・設計を実施。アーティストが演奏した音を忠実に再現する「原音再生」にこだわり、高級スピーカーに採用されるケブラーコーンスピーカーと、パイオニア製高性能アンプを用いて、最適な音響を設計。合計10個のスピーカーを配置し、音響のエキスパートによるチューニングを施した。車内でも臨場感あふれる、立体的なサウンドが楽しめる。

ホンダアクセスの純正アクセサリー「Urban Style」装着車両イメージ
ホンダアクセスの純正アクセサリー「Casual Style」装着車両イメージ