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写真で見る ホンダ 新型「ヴェゼル」(2021年フルモデルチェンジ)
2021年4月22日 11:30
- 2021年4月23日 発売
- 227万9200円~329万8900円
新型ヴェゼルのモデル概要
本田技研工業「ヴェゼル」はコンパクトサイズの都市型SUVだ。2013年に誕生した初代モデルはSUVならではの力強さをベースに、クーペのようなパーソナル性とミニバンのような使いやすさを融合。ガソリン車に加えてハイブリッド車もラインアップし、累計45万台を販売するヒットモデルとなった。
2代目となる新型は「AMP UP YOUR LIFE」をグランドコンセプトに、「信頼」「美しさ」「気軽な愉しさ」の実現を目指して開発された。
パッケージはホンダがこれまで積み上げてきた「M・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想」を継承。初代から受け継ぐ燃料タンクを車体中央に配置するセンタータンクレイアウトを採用することにより、4330×1790×1580~1590mm(全長×全幅×全高)とコンパクトなボディサイズとしながら居住空間を確保。とくに後席まわりは足下と膝まわりで35mm広げるとともに、背もたれを2度後方に倒すことで、今まで以上にゆったりと寛げる空間を実現している。
外観は初代と同じくクーペライクなプロポーションを採用。フロントグリルをボディと一体としたインテグレーテッドグリルから続くロングノーズ、水平基調のサイドライン、緩やかなカーブを描くリアゲートなど、サイズを越えた存在感とスマートな印象を併せ持ったデザインとなった。一方、内装も水平貴重のシンプルなデザインとしつつも、素材や細部の作り込みなど品質の高さを感じさせる仕上がりだ。
パワートレーンはガソリンエンジン車と、ハイブリッド車となる「e:HEV」の2タイプが用意される。ハイブリッド車は発電用と走行用を搭載する同社最新の2モーターハイブリッドシステムで、1.5リッターのアトキンソンサイクル直列4気筒 DOHC i-VTECとなる「LEC」エンジンが組み合わされる。スペックはエンジンが最高出力78kW(106PS)/6000-6400rpm、最大トルク127Nm(13.0kgfm)/4500-5000rpm、モーターが最高出力96kW(131PS)/4000-8000rpm、最大トルク253Nm(25.8kgfm)/0-3500rpmを発生。加えて、バッテリーセルを初代の48セルから60セルにアップするなど、SUVにふさわしい走りを実現するために最適化が図られている。
トランスミッションは電気式CVTのみとなるが、駆動方式は2WD(FF)と4WDを用意。一般的なハイブリッド車(FF)の場合、リアに専用モーターをプラスした電気式4WDとすることが多いが、ヴェゼルではあえてプロペラシャフトを使用したコンサバティブな4WD方式を採用。デフなどの駆動系が増えるため構造的に複雑になり重量面でも不利となるが、エンジン+モーターの力をそのまま利用することができ、独自の「リアルタイムAWD」により前後のトルク配分は100:0~50:50を実現。速度域にかかわらず大きな駆動力を手に入れている。WLTCモード燃費は2WD(FF)が24.8~25.0km/L、4WD車は22.0km/L。
一方のガソリンエンジンは新開発の1.5リッター直列4気筒 DOHC i-VTECの「L15Z」ユニットを搭載。最高出力87kW(118PS)/6600rpm、最大トルク142Nm(14.5kgfm)/4300rpmを発生する。トランスミッションはCVTのみとなっているが、ブレーキ操作に応じて自動的にシフトダウンを行なう「ステップダウンシフト」を採用。ワインディングなどでのレスポンスのよい走り、長い下り坂でスムーズな減速を可能にすることによる安心感など、マニュアルトランスミッション車のような走りが楽しめる。こちらも2WD(FF)と4WDが用意される。WLTCモード燃費は2WD(FF)が17.0km/L、4WD車は15.6km/Lとなる。
先進安全装備は「Honda SENSING」を全車に標準装備。「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」「誤発進抑制機能」「路外逸脱抑制機能」「渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)」など充実した機能が用意されるとともに、フロントカメラの画角拡大に加え、高速画像処理チップや近距離障害検知前後ソナーの採用により性能面でも大きな向上を果たしている。
グレードはハイブリッド車が「e:HEV X」「e:HEV Z」「e:HEV PLaY」の3タイプで、価格は265万8700円~329万8900円。4WD車は287万8700円、311万8500円。e:HEV PLaYは2WD車のみとなる。ガソリンエンジン車は「G」の1タイプで、価格は227万9200円、4WD車は249万9200円。ボディカラーはe:HEV PLaY以外は「プレミアムサンライトホワイト・パール」など6色、e:HEV PLaYは「ミッドナイトブルービーム・メタリック&シルバー」など5色が用意される。
e:HEV PLaY
もっとも特徴的なグレードとなるのが、このe:HEV PLaY。純粋に最上級モデルといえばe:HEV Zになるものの、専用の外観やグレージュのインテリアカラーのほか、装備面でもパノラマルーフを唯一装備するなど差別化が図られている。半面、唯一4WD車が設定されていないグレードでもある。
e:HEV X
ハイブリッド車のベーシックグレード。外観ではバンパーガーニッシュが未塗装のブラックとなり、内同ではシート表皮がファブリックになるのが目立つ部分。そのほか一部装備も簡素化または非対応となっている。