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星野一樹選手、SUPER GTの活動終了を報告 ニスモ社長もコメント発表

2021年9月7日 発表

写真は2016年のイベントに出演した星野一樹選手

 SUPER GTドライバーの星野一樹選手は9月7日、2021年シーズンをもってSUPER GTでの活動を終了することを、自身のSNS上で発表した。

 星野選手は、2003年から全日本GT選手権(GT300クラス)で参戦を開始して、2006年と2007年にはSUPER GTのGT 500クラスで活躍。そして、2008年と2010年には、フェアレディZで出場したGT300クラスでシリーズチャンピオンを獲得した。

 2021年は、SUPER GTのGT300クラスに、石川京侍選手とともに、10号車「GAINER TANAX with IMPUL GT-R」で参戦している。

 以下は、星野選手のSNSに掲載された活動終了報告の全文となる。


 ご報告

 今シーズンを最後に、スーパーGTのドライバーを降りることを決断しました事を、ご報告致します。

 2003年に全日本GT選手権(現スーパーGT)にデビューしてからここまで、19シーズンも戦ってこられた事は、皆様の応援無くして成し得ませんでした。心より感謝申し上げます。

 自分は「星野一義」にはなれませんでしたが、22歳からカートを始め、皆様のサポートのおかげでここまで続けてくる事ができました。

 スーパーGTでは、計13勝(GT500 1勝/GT300 12勝)する事ができ、そしてGT300クラスでは、フェアレディZで2度のシリーズチャンピオンになることができました。

 GT-R GT3では、初年度から開発ドライバーとして携わらせていただき、スーパーGTのタイヤ開発、それから8度のニュル24時間(GT3では3回)挑戦や、ブランパン ニュル1000km 等、数々の海外レースへの挑戦を経験させて頂けた事は、凄く良い思い出であり、自分の財産です。

 自分が、これほどまでに幸せなドライバー人生を送れたのは、ここまで育てて頂いたニッサン・ニスモをはじめ、スポンサー各位様、在籍させて頂いた全てのチーム関係者の皆様、各 先輩方、チームメイトの仲間、良きライバル達、GTA・スーパーGTに関わる全ての関係者の皆様、そしてファンの皆様のご支援のおかげです! 改めて、感謝申し上げます。

 様々な理由はありますが、ここ数年ずっと考えてきました。シーズンエンドに発表というよりも、こうしてこの決断したタイミングで皆様にご報告し、これまでの感謝をお伝えして、そしてその感謝の気持ちと共に残りのシーズンを戦いたいと思いました。

 もちろんスーパーGTを降りることに寂しい気持ちもありますが、これが終わりではありません。いちレース人として、ニスモの一員として、またインパルの一員として、大きな挑戦はまだまだ続きます。これからの新しい挑戦を、また見守っていただけたら嬉しいです。

 最後に、今シーズンはまだ残り4戦あります。ここまで厳しい戦いが続いていますが、全身全霊!! 全てを出し切って、とにかく悔いのないシーズンで終わりたいです。 GAINERの皆さんと京侍と必ず表彰台へ! 全力で頑張ります!!
応援、宜しくお願いいたします。

2021年9月7日

星野一樹


ニスモCEO 片桐隆夫氏がコメントを発表

 星野選手のSUPER GT活動終了報告を受けて、ニスモ(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)も、これまでの星野選手の貢献に謝意を表すとともに、同社CEOの片桐隆夫氏がコメントを発表した。

 以下は、片桐CEOのコメント全文となる。


 一樹選手は、レース活動を幅広く知るため、ドライバーとして契約を結ぶ前からアルバイトとしてニスモで働いていたこともあり、私たちニスモにとって家族のような特別なドライバーです。以来19年間もの長きにわたって、日産 / ニスモに様々な面で貢献をしてくれました。その貢献に心から感謝の意を表します。

 SUPER GTでは、GT500で活躍していただきましたし、フェアレディZでGT300クラスのシリーズチャンピオンを2度獲得してくれました。また、Nissan GT-R NISMO GT3の開発ドライバーとしてプロジェクト開始当初から携わり、同車の今日の高い競争力確保に多大に貢献してくれましたし、ドライバーとしてもスーパー耐久でのチャンピオン獲得をはじめ、GT300クラス、ニュル24時間レース等、国内外のレースで強さを引き出して活躍してくれました。さらにドライバー育成においても大きな役割を担い、一樹選手からレースの戦い方を教えてもらった日産系ドライバーはたくさんいます。

 今シーズンはまだ4戦ありますので、一樹選手に全力で戦っていただけるよう、私たちも最善のサポートをいたします。そして、今後も日産 / ニスモファミリーの一員として、共に日産のモータースポーツ活動を盛り上げていっていただきたいと願っています。