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2022年のCEATEC、3年ぶりに幕張メッセでも開催 「オンラインで見て、興味を持って足を運んでいただきたい」
2022年9月30日 17:16
- 2022年9月30日 実施
共創の結果を展示するパートナーズパーク
電子情報技術産業協会は9月30日、10月に開催する「CEATEC 2022」の説明会を開催した。2022年は3年ぶりにリアルな会場の展示があるほか、2020年から行なっているオンライン展示とのハイブリッド展示会となる。会場での会期は10月18日~21日まで、オンラインは10月1日から31日まで。
3年ぶりに2019年まで使っていた千葉市の幕張メッセでの会場を使った開催となるCEATEC 2022では、530社/団体以上が出展し、初出展は250社/団体以上となる。このうち20社ほどがオンラインのみの出展となる。現在、最終的な出展調整を行なっているため、出展者数は概数となっているが、会場での開会前日には正確な数字を発表する。
出展者数は2019年の787社/団体よりは大きく減らしており、2019年は会場に7つのホールを使っていたが、今回は5ホールとなる。会場の規模は小さくなったものの展示は従来のようにジャンル別に分けたもののほか「パートナーズパーク」のエリアを設け、ともに創る「共創」の展示に力を入れたことが特徴となる。
パートナーズパークのテーマは「デジタル田園都市」。政府が進めている「デジタル田園都市国家構想」の考え方を踏まえたものになり、展示内容は「共創」を実現した中でのアウトプット結果となり、バラエティに富んだものになるという。
また、CEATECはこれまでも学生の来場が比較的多いことから、学生向けの企画も用意している。
出展者は各産業界に分散している
かつてCEATECは家電の見本市として薄型テレビの発表の場として注目された時期もあったが、2016年にコンセプトを変更。2022年は「経済発展と社会課題の解決を両立する Society 5.0の実現を目指し、あらゆる産業・業種の人と技術・情報が集い、共創によって未来を描く。」としており、幅広い業種から出展がある。
「パートナーズパーク」以外の注目は「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」としてメタバースの共創を目指し20以上のメタバース企業が一体となっての展示。
自動車関連では、EV向けのパワー半導体をはじめとして車載半導体などを出展する電子部品メーカーが多くあるほか、車載機器ではアルプスアルパイン、車載用のコネクターではTE Connectivity、ETC 2.0関連ではJEITA ITS事業委員会、蓄電を絡めたV2Hシステムのニチコンといった展示がある。また、電気自動車普及協会(APEV)は「国際学生“社会的EV”デザインコンテスト2022」の最終審査と表彰式をCEATEC会場で実施する。
ハイブリッド開催のメリットを活かしたものに
2022年は3年ぶりに会場での展示が復活するが、単純にもとに戻すのではなく、2020年、2021年とオンラインで開催した経験を活かしたものになる。
カンファレンスについてはオンラインで実施して聴講数が多くなったという点だけでなく、会場の人数制限もなくアーカイブでいつでも視聴できるということから、2022年も会場では行なわずオンラインで実施する。
一方で、リアルな会場での展示にも利点があり、会場を歩く中で偶然見つけた企業との出会いということがある。オンラインのみだった前回、前々回もリアルに近づけようと巡回する仕組みを備えていたが、実際に会場を巡回することには及んでいない。
そこで今回は、ハイブリッド開催ということで会場の出展者には引き続きオンライン会場にブースを持ってもらい、会場開催の前にオンライン展示で情報を先に共有できるようにした。会場をより効率的に巡ることもでき、それがハイブリッド開催の付加価値だとしている。
会場開催の前日にスペシャルセッションを実施
今回、展示会場は幕張メッセとなるが、会場開催の前日の10月17日には東京都港区の虎ノ門ヒルズフォーラムで「CEATEC 2022 ANNEX TOKYO」を実施する。
10時から3本のスペシャルセッションを実施し、その後、デジタル田園都市国家構想セッション、さらに18時からはオープニングセレモニーとしてCEATEC AWARD 大臣賞表彰が行なわれる。
大臣賞は総務大臣賞、経済産業大臣賞に加えてデジタル大臣賞を新設するとともに、CEATEC AWARD 2022 部門賞の表彰も行なわれる。
オンラインで見て、興味を持って、足を運んでいただきたい
CEATEC 2022の説明を行なったCEATEC エグゼクティブ・プロデューサーの鹿野清氏は、冒頭で「3年ぶりで私個人もワクワクをしている。会場で、皆さまにお会いできるのを今から大変楽しみにしている」とあいさつ。
また、2019年よりも出展者数など規模が減少していることについても触れた。ほかの海外展示会がさらに規模を大きく減らしていることに対して、出展者数で約30%ダウンにとどまっていることから、来場者を集めることができそうとの自信を示したほか、「今年が昔のような活気のあふれる展示会になるのを確認したら、来年出ようかと思う企業さんもいる」とさらに次回への期待を寄せた。
また、ハイブリッド開催の活用法として、「オンライン会場の情報を見て、興味を持っていただいて、実際足を運んでいただくようなきっかけになれば」と語り、リアルな展示へ結びつけることの重要性を訴えた。