ニュース

ボッシュ、自社製SoC搭載の第7世代 前方/側方レーダー「人とくるまのテクノロジー展2025横浜」で日本初公開

2025年5月21日~23日 開催
入場無料(事前登録制)
日本初公開されたボッシュ製SoC搭載の第7世代 前方/側方レーダー

 神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で、自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」が5月21日~23日の会期で行なわれている。入場料は無料(事前登録制)。

 展示ホール・471にあるボッシュブースでは、ボッシュ製SoC(システム・オン・チップ)を搭載する「第7世代 前方/側方レーダー」を日本初公開するほか、「SDV実装」「コックピット&ADASインテグレーションプラットフォーム」「eAU100(eAxle)」「ボッシュ クラッシュデータリトリーバル(CDR)」などのジャンル別にボッシュのソリューションについて紹介している。

 このほか、ブース内に用意されたミニステージでは「自動運転社会の安全保障」「双方向充電」「ビークルモーションマネジメント」「SDV実装」など全9テーマにおよぶプレゼンテーションを連日行ない、モビリティ市場の発展を支えるボッシュの包括的なソリューションや最新技術について解説している。

パシフィコ横浜・展示ホール・471にあるボッシュブース

「第7世代 前方/側方レーダー」

「第7世代 前方/側方レーダー」

 日本で初めての展示となる新世代の前方/側方レーダーは、22ナノメータ・プロセスを採用するボッシュ製SoCを使用。小型で高性能、高効率化を実現し、高品質なADAS機能を提供する。なお、ブースでは新世代レーダーに加え、搭載されているSoCも単体展示されている。

薄く軽量な構造ながら高品質なADAS機能を提供する
第7世代 前方/側方レーダーに搭載されるボッシュ製SoCも公開された

「コックピット&ADASインテグレーションプラットフォーム」

「コックピット&ADASインテグレーションプラットフォーム」

「コックピット&ADASインテグレーションプラットフォーム」は、インフォテインメント機能とADAS(先進運転支援システム)&自動運転といった機能を1台の高性能コンピューターに統合したスケーラブルなプラットフォーム。高性能なコンピューター1台だけで、車線の検出や自動駐車、パーソナライズされたナビゲーション、音声アシスタント機能などの実装を可能とする。

 ブース内の展示では、1つのECUでデジタルメーター、カーナビなどを備えるインフォテイメント、助手席側のサブディスプレイなどの表示内容を一括管理。インフォテイメント計はAndroid OSで動いているが、高度な安全性が求められるデジタルメーターはQNX製ソフトウェアで稼働している。また、ドライバー検知システムのデモとして、通路側に向けられたカメラでブースを見に来た人などを検出。姿勢を判断してドライバーの健康状態などを判定するADAS機能も紹介している。

左下のデジタルメーターを模した画面でドライバー検知システムのデモを実施。通路側から展示内容を見学する人の姿勢をグリーンのラインで示している

「eAU100(eAxle)」

「eAU100(eAxle)」(左)と電動モーター(右)

 BEV(バッテリ電気自動車)やHEV(ハイブリッドカー)向けのモジュール式eAxleシステムとなる「eAU100」。コンパクトなサイズや効率の高さに加えて魅力的なコストを実現し、車両の電動化に貢献する。

eAxleは40~250kWのパワーレンジに対応し、電圧範囲は400/800Vとなる
ローター側に使用されるプレート

「ボッシュ クラッシュデータリトリーバル(CDR)」

「ボッシュ クラッシュデータリトリーバル(CDR)」

 2000年から新車搭載が開始され、現在はグローバルで自動車メーカー25社に採用されているボッシュのCDR(クラッシュ・データ・リトリーバル)は、交通事故が発生したときに事故発生の瞬間から約5秒間さかのぼって車速やブレーキペダル操作、アクセルペダル開度、エンジン回転数、ステアリング操舵角、ヨーレートなど、最大約100種類の情報を時系列で記録する“クルマのブラックボックス”とも呼ばれる装置。

 事故発生時のデータをすべての人が公平に活用できることが重要との認識から、ボッシュはCDRのデータを読み出して事故情報をCDRレポートとして出力する「CDRツール」を用意しており、独自のトレーニングに合格した人を対象とする「CDRアナリスト」「CDRテクニシャン」の認定制度も設立。CDRを活用することで、より効率的で透明性の高い事故調査が行なえる環境作りにも貢献している。

ブース内に用意されたミニステージでは全9テーマのプレゼンテーションを連日実施