メルセデス・ベンツ、新型Eクラスに「カブリオレ」追加
通年で4座すべてが快適なオープンモデル

2009年12月15日(現地時間)



 独ダイムラーは12月15日(現地時間)、新型「Eクラス カブリオレ」を発表した。欧州では2010年1月11日に発売する。

 欧州で1月に発表された新型Eクラス(W212)の、セダン、クーペ、エステートワゴンに続く4番目のボディーバリエーション。2ドア4シーターのオープンモデルで、車体サイズは4698×1786×1402mm(全長×全幅×全高)。ルーフにはファブリックの電動開閉ソフトトップを採用する。

 「4シーズン、4パーソナリティーズ」をモットーに開発されたこのカブリオレは、ルーフの開閉を問わず快適性を保ち、「(西ヨーロッパの)秋の道路からほかのカブリオレたちの姿が消えても、Eクラス カブリオレの“カブリオレ シーズン”は続く」としている。

 「アコースティック・ソフトトップ」と同社が呼ぶ厚み23.5mmのこのルーフは、高品質吸音材により、200km/h走行時でもハンズフリーフォンでの会話が可能な静粛性を誇る。また、保温材により冬でも快適に使用できるとしている。トップの開閉は走行中でも40km/hまで可能で、20秒以内に完了する。

 ルーフは後席背後の専用コンパートメントに収納され、ラゲッジスペースとはリトラクタブルカバーで仕切られる。ルーフを展開しているときはこのリトラクタブルカバーをずらすことで、ラゲッジスペース容量を90リッターから390リッターに拡大する。またトランクスルー機構も備える。

 また、オープン時に風の巻き込みを防ぐ「AIRCAP」(エアキャップ)を初めて装備する。AIRCAPはフロント・ウインドー・シールド上部と、リアシート後方のデフレクターで構成されており、フロントのデフレクターは自動的に約6cm持ち上がることで、約160km/hまで全席への乱流とノイズを軽減し、キャビン内に「暖気の海」を作ることで、快適性を向上させる。ほかのカブリオレでは、ウィンド・デフレクションシステムを使用すると後席が犠牲になることがあるが、AIRACAPでは4座すべてが使えるのもポイント。

 さらに、前席にはネックレベルヒーターシステムの「AIRSCARF」(エアスカーフ)を装備。シートバックに埋め込まれたヒーターがヘッドレストから温風を出し、乗員の首周辺を温める。

 このほか、補強されたAピラーと、転覆時に自動的に起き上がるBピラーで乗員を守るオールオーバープロテクションシステムや、ドアパネルのベルトラインエリアから展開時には0.7×0.5mの範囲をカバーする「ヘッドバッグ」を含む7つのエアバッグを搭載。ほかのEクラス同様にドライバーの状態をモニターする「アテンション・アシスト」や自動配光システム「アダプティブ・ハイビーム・アシスト」、歩行者保護のための「アクティブ・ボンネット」などの安全装備も備える。

 用意されるパワーユニットは、ガソリンエンジンが「E 200 CGI」「E 250 CGI」「E 350 CGI」「E 500」の4種、ディーゼルエンジンが「E 220 CDI」「E 250 CDI」「E 350 CDI」の3種。V型8気筒ガソリンエンジンを搭載するE 500以外は、すべて直噴で、「BlueEFFICIENCY」を名乗る。

(編集部:田中真一郎)
2009年 12月 17日