本田技研工業から10代目となる新型「アコード」が2020年2月に発売される。北米ではすでに2017年に登場しているが、それに遅れて国内にも導入となる。国内に導入されるアコードは左側通行の国、タイ工場製の輸入車となり、全車右ハンドルで導入される。
新しく開発されたプラットフォームではハイブリッドのバッテリー位置を変更し、トランクルームの容量をアップして後席の空間を広げた。また、Aピラー位置を100mm後方に移動し、よりノーズを長く見せるようにした。横幅を拡大したボディは従来よりもAピラー断面を20%低減することで視界を改善。ドライバーの着座位置もヒップポイントで25mm、ヒールポイントで15mm下げて安定感ある運転姿勢を取れるようにした。
10代目で大きく変わったスタイリングは、「インサイト」や「シビック」などほかのホンダのセダン同様、なだらかなリアウインドウを持ち、5ドアハッチバックにも見えるスタイル。しかし、独立したトランクルームを持つセダンボディであることは、すでに登場したシビック セダンやインサイトなどと共通だ。
ボディサイズは4900×1860×1450mm(全長×全幅×全高)で従来型よりも45mm短くなっているが、幅は+10mm、全高は-15mmとよりワイド&ローに。そして、ホイールベースは55mm延長の2830mmとなり、インサイトよりひとまわり大きい。
インテリアはコンサートホールや劇場をキーワードに、静粛ながら空間が開放的でわくわくする感覚を目指して設計。厚みのあるドアハンドルを握ってドアを開け、シートに体をあずけ、ステアリングを握ると、アコードの“声”が手からフィードバックされるよう、ストーリーを持って開発された。
国内導入されるグレードは2.0リッターエンジンと電気モーターのハイブリッド仕様となる。従来型と同様に通常時はエンジンが発電した電気で走行するシリーズ型のハイブリッドとなり、EV(電気自動車)と同等のスムーズな加速性能を持つ一方で、高速巡航時はエンジン回転を駆動輪と直結してエネルギー効率を高めた2モーターハイブリッドとなる。システムの名称は従来の「Sport Hybrid i-MMD」から「e:HEV」へ変更となった。
ボディサイズは4900×1860×1450mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2830mmで、新型は従来型に比べてワイド&ローに C形状のリアコンビネーションランプを採用するリアビュー 撮影車はアコード「EX」、カラーは5色あるうちのプラチナホワイト・パール フロントマスクは、エンブレム左右にわたるクロームバーが特徴 ヘッドライトはLEDによるもの。フォグランプもLED トランク後端に張り出しの大きなリップスポイラーを内蔵 テールランプの下にはハイブリッドの「e:HEV」のマークが入る 切削スポークの18インチアルミホイール。ホイール内部には消音機構を内蔵。タイヤサイズは前後とも235/45R18 フロントウィンドウの中央上部にはHonda SENSINGのカメラのほか、センサーが入る 厚みを感じさせて上質な握り心地を表現したドアハンドル エンジンは直列4気筒DOHC 2.0リッター「LFB」型 運転席まわり。インテリアカラーは2タイプあり、こちらはブラック フロントとサイドのウィンドウのボトムラインを揃えた ダッシュボード上のラインが左右まで連続し、助手席のダッシュボード上がフラットに感じる、かつてのホンダのようなインテリアデザイン フローティング型のディスプレイを上部に配置する、ダッシュボード中央のレイアウト ドアにはパワーウィンドウとミラーなどのスイッチ。ダッシュボードと連続したデザイン ステアリングスポークには左にオーディオ類、右にHonda SENSINGに関する走行系のスイッチ パドルではアクセルオフ時の減速度を4段階から変更できる エアコンの操作パネル。ぶどうのマークはプラズマクラスター技術を意味している シフトまわり。カップホルダーは縦に2つ配置するタイプ カーナビを表示したところ。そのほかにもさまざまな操作設定をこの画面から行なう シフトは押しボタン式。ドライブはDを押すと周囲がグリーンに点灯する エアコンの温度切替ダイヤル式。通常はホワイトに点灯 メーターパネルの左側は液晶画面になっていて、さまざまな表示に切り替えられる フロントウィンドウに投影型のヘッドアップディスプレイを装備する。速度表示以外にもカーナビのルート案内などを行なう フロントシートの座面は広く、背もたれを細めにして後席からの視界を広くしている かつてのホンダ車のように、助手席シートには運転席側から助手席シートを調整できる操作スイッチがある ダッシュボード下部にはDCソケットとUSBポートがある さらにその下にはワイヤレスチャージ。qi(チー)のロゴが見える センターコンソールボックス内にもUSBポートがある 光を取り入れられるほか、スライドとチルトで外気も入れられる トランクスルーにする場合はリアシート一体を前に倒す。中央席用のシートベルトは付いたまま リアドアには日除けを装備。下から引き出して上に引っ掛ける リアシートにもシートヒーターを装備。左右のドアにスイッチがあり、暖かさは3段階に調整できる センターコンソールボックスの後方には充電端子を装備。通常はカバーに覆われる トランクルームは従来型より大容量化。開口部が大きくなり開口地上高は下げられた。ホンダではハイブリッドセダンでトップの容量だとしている シートではなく中央部だけをスルーさせることもでき、長物の搭載に便利 インテリアカラーは2タイプあり、こちらはアイボリー。ボディーカラーはブリリアントスポーティブルー・メタリック