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4月発売の「GLE 350d」にも試乗できた「クリーンディーゼル実車体験試乗会」

バンクもある広大なテストコースでクリーンディーゼル車の魅力を体感

2016年7月2日~3日 開催

メルセデス・ベンツ、ボルボ、マツダのクリーンディーゼル車5モデルが試乗車として登場
試乗会場となったのは、栃木県那須塩原市にあるボッシュ 塩原試験場

 クリーンディーゼル普及促進協議会は、7月2日~3日の2日間にわたり、栃木県那須塩原市にあるボッシュの塩原試験場で「クリーンディーゼル実車体験試乗会」を実施した。

 クリーンディーゼル普及促進協議会が開催する実車の体験試乗会は2011年にスタートし、単独開催やほかのイベントとの併催などで回数を重ねている。この時期の単独開催は恒例イベントとなっていて、今回で8回目の開催となった。2日間に渡るテストコースでの試乗会は、午前と午後の2部制になっていて、計4回を実施。1回の開催で20組40名を募集していて、参加者はクリーンディーゼル普及促進協議会に協力しているメーカーの最新モデルに試乗することになった。

 会場となったのは、クリーンディーゼル普及促進協議会に協力しているボッシュが持つ那須塩原のテストコースである塩原試験場。普段はボッシュが開発するさまざまな部品のテストや、先行開発などを行なうために試験車両が走っている。そのため、一般の立ち入りは禁止されているので、今回の体感試乗会はそんなテストコースを走行する滅多にないチャンスとなった。

参加者は5台の試乗車に乗ることができ、各車両でコースを2周した
試乗用のチャイルドシートも用意されていたので、子供連れの参加者も多数訪れていた

 そもそもクリーンディーゼル普及促進協議会とは、メルセデス・ベンツとボッシュが、ガソリン車と比べて環境負荷の少ないクリーンディーゼル車を普及させるために立ち上げた組織。当初は日本国内でクリーンディーゼル車を発売しているのはメルセデス・ベンツだけだったが、2012年に発売された「CX-5」を皮切りにマツダもクリーンディーゼル車を展開。現在では協議会に賛同するメーカーは、メルセデス・ベンツとボッシュに加え、マツダ、三菱自動車工業、デンソーの5社(このほかに全国ディーゼルポンプ振興会連合会も会員)となった。今後も協賛団体は増えていく予定だという。

 クリーンディーゼル普及促進協議会は、このようにクリーンディーゼル車を普及するために年数回の実車体験試乗会を行なっていて、その都度、最新モデルの試乗車を用意して、参加者が実際にステアリングを握ることになる。

メルセデス・ベンツ「GLE 350d 4MATIC」
メルセデス・ベンツ「C 220d ステーションワゴン アヴァンギャルド」

 今回の試乗会に用意されていたのは、メルセデス・ベンツの「GLE 350d 4MATIC」「C 220d ステーションワゴン アヴァンギャルド」、マツダの「デミオ XD Touring Lパッケージ」「アテンザセダン XD Lパッケージ」、ボルボの「V60 クロスカントリー D4」の5台。メルセデス・ベンツとマツダはともに2タイプのクリーンディーゼルエンジンをラインアップしていて、どちらのモデルも今回の試乗会で乗れるようになっていた。ボルボはクリーンディーゼル普及促進協議会の協賛団体ではないが、協賛団体のデンソーがサプライヤーとして納入していることから試乗車を用意することになったという。

マツダ「デミオ XD Touring Lパッケージ」
マツダ「アテンザセダン XD Lパッケージ」

 参加者はそれぞれのクリーンディーゼル搭載車に乗り、普段は開発に使われているオーバルスタイルのテストコースを2周。最高速は120km/hに設定され、2つのバンクにも高速走行しながら進入するなど、十分にディーゼルエンジンの特性を体感できるコース設定となっていた。参加者からは、5台の試乗車の気筒数や排気量による違い、メーカーの思想によって異なる性能差などが実体験できてよかったとの声が多く聞かれた。

ボルボ「V60 クロスカントリー D4」
「トルクの出方にメーカーの考え方があるようで、感覚が異なりました」と語る谷口孝一さん、谷口みよ子さん

 参加者の谷口孝一さんと谷口みよ子さんご夫妻は、ディーゼルエンジンを搭載したモデルに興味があって参加したという。「普段はゴルフ ヴァリアントに乗っているのですが、乗り替えを考えながら試乗してみました。メルセデス・ベンツ、マツダ、ボルボともにトルクフルなのですが、トルクの出方にメーカーの考え方があるようで、感覚が異なりました。その中でもボルボのV60 クロスカントリーは、コスト的にも合っているので乗り替える候補になりました」と、参加の目的と体感した特徴を語ってくれた。

「エンジン音も静かでパワーがあることに圧倒された」と語る矢萩隼人さん

 また、参加者の矢萩隼人さんは、「ディーゼルエンジンについての知識がなかったですが、エンジン音も静かでパワーがあることに圧倒されました。排出ガスが汚いというイメージでしたが、マフラーからは煤がまったく出ていないことも見せてもらえて知ることができました」と、ディーゼルエンジンの機能や特徴について知ることができたと話している。

「クリーンディーゼル車は環境負荷も少ないことが分かった」と語る澤田守利さん、澤田健太さん

 兄弟で参加していた澤田守利さんと澤田健太さんは「クリーンディーゼル車というのは知っていたが、乗ったことがなかったので、これほどまでにトルクがあることに驚きました。ディーゼル車というとトラックなどの煙を出すイメージでしたが、クリーンディーゼル車はまったく異なっていて、環境負荷も少ないことが分かりました」と、トルク感と優れた走りに驚いていた。

 このように、普段は立ち入ることのできないテストコースでクリーンディーゼル車の魅力を体感できる「クリーンディーゼル実車体験試乗会」。今後のイベント情報については協議会のWebサイトに順次掲載されるので、参加してみたいという人はチェックしてみよう。

展示車としてクリーンディーゼル車のメルセデス・ベンツ「V 220d」、マツダ「CX-3 XDツーリング」も用意された