CX-5とエクストレイルが加わった「クリーンディーゼル実車体験試乗会」
35度バンクのテストコースでクリーンディーゼルパワーを体感

35度バンクを走るマツダ CX-5

2012年6月9日、10日開催



 クリーンディーゼル普及促進協議会は6月9日、10日、ボッシュの塩原試験場(栃木県那須塩原市)で「クリーンディーゼル実車体験試乗会」を開催した。この試乗会は、昨年2回開かれた試乗会が好評だったため、引き続き開催されたもの。昨年は1日開催だったが、試乗希望者が多く、3回目となる今回は2日間開催となった。取材は、2日目となる6月10日に行った。

 クリーンディーゼル普及促進協議会は、試乗会の参加者を同協議会のWebサイト(http://www.cleandiesel.gr.jp/)で事前に募集。2日間とも午前・午後の部各20組を募集。最終的に募集枠を超える応募があり、1番人気の土曜日の午前は約15倍、そのほかの枠でも約10倍程度になったと言う。土曜日の午前が一番人気となったのは、試乗会を終えた後、観光地でもある那須を楽しもうという人が多いためとのことだ。

 前2回は、メルセデス・ベンツのクリーンディーゼル車のみだったが、今回は、マツダ「CX-5」(2WD、4WDの2台)、日産自動車「エクストレイル」を追加。計4台の試乗が可能になっていた。

試乗会についての説明を行うクリーンディーゼル普及促進協議会 事務局長 山中隆一氏クリーンディーゼル車の詳細な説明については、モータージャーナリストの川端由美さんが担当試乗会が行われたボッシュの塩原試験場テストコース。外周の周回路を使用した

 試乗は、前2回と同じくクリーンディーゼル車に使われる機器類の開発を手がけるボッシュの塩原試験場で実施。35度バンクを持つ外周の周回路を用いるもので、1台につき2周の周回が可能。表のストレートは最高100km/hで、35度バンクは最高75km/hで、裏のストレートは最高120km/hで、最終コーナーは最高50km/hで走行を行う。とくに、高速道路の最高速度を超える速度で走行可能な裏ストレートに関しては、35度バンクを抜けてからのディーゼルらしいパワフルなトルクを体感できるポイントとなっている。

4台のクリーンディーゼル車で、順次試乗を実施。初日の土曜日は雨となったが、2日目の午前は曇り
テストコースを走行中のマツダ CX-5(2WD)。ドライバーは川端由美さん

 前2回の参加者が、どちらかというとディーゼルに詳しい人が多かったのに対し、「今回はファミリー層が多い」(山中局長)とのこと。日本車2車種が試乗車に加わったことにより、より現実的に購入を考えている人の試乗申し込みが多く、家族連れが多く見られた。

展示車のメルセデス・ベンツ E350 BlueTEC アヴァンギャルドのセダンとステーションワゴン展示車を例にクリーンディーゼル車の仕組みを解説。講師は川端さん。質問も自由に行えた子供も一緒に試乗でき、チャイルドシートが用意されていた

 試乗を終えた人の感想はさまざまだが、「CX-5の静かさに驚いた」「CX-5のパワフルさを体感できた」と、CX-5に関する声が多かった。CX-5は、2WD車と4WD車の乗り比べができるようになっており、それぞれのキャラクターの違いを楽しんでいたようだ。マツダのスタッフによると販売面においても、CX-5はディーゼル車の割合が8割に達し、2WD車、4WD車比率は50:50とのこと。前2回の試乗会でも、試乗希望の多かったCX-5が、申し込み数の増加の一因であることは間違いないだろう。

マツダ CX-5(2WD)
マツダ CX-5(4WD)
日産 エクストレイル
メルセデス・ベンツ E350

 日曜日の午前の回の試乗では、4台の試乗がスムーズにいったことから、さらに希望のクルマを走行可能な「おかわり試乗」を実施。このおかわり試乗では、メルセデス・ベンツのE350が一番人気となっており、展示用のクルマまで、試乗に用いられることになっていた。

 クリーンディーゼル普及促進協議会では、今後も同様の試乗会を実施予定。試乗会の開催案内については、同協議会のWebサイトでスケジュールが決まり次第掲載される。


(編集部:谷川 潔/Photo:清宮信志)
2012年 6月 11日