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トヨタ、“かっこいい”など4つのFUNを持つ新型「プリウス」発表会

新TV-CMに出演の福山雅治さん「プリウスの“エロさ”を体験して」

2015年12月9日開催

 トヨタ自動車は12月9日、新型「プリウス」の発表会を開催した。発表会場では、新型プリウスのチーフエンジニアであるトヨタ自動車 製品企画本部の豊島浩二氏がプレゼンテーションを行ない、新型モデルの特徴を示した。

TNGA(Toyota New Global Architecture)による新プラットフォームを採用した新型プリウス

 ステージ上で豊島氏は「新型プリウスは、お客様に4つのFUNをお届けしたいと思います。“かっこいい”“走りがいい”“燃費がいい”“装備がいい”。この4つのFUNで、地球と社会に楽しさを広げ、未来を切り開く存在として輝くことを目指しています」と、新型プリウスの開発の狙いを述べた。

プレゼンテーションで示された4つのFUN

 新型プリウスのボディサイズは、4540×1760×1470mm(全長×全幅×全高。4WD車の全高は1475mm)。従来モデルとの比較で、全長が60mm、全幅が15mm拡大。一方、全高は20mm低くなった。

かっこいい

トヨタ自動車 製品企画本部 チーフエンジニアの豊島浩二氏

 まず1つ目のFUNとなる“かっこいい”について、豊島氏は「気持ちよい、快適な、走りのための低重心ボディを作り上げることを基本に、フロントエンド先端は70mm低く、全高は20mm低く、リアエンドは55mm低い精悍なボディフォルムでありながら、居住空間、トランクルームは従来型をしのぐ広さを実現しております」と新型プリウスのスタイリングを紹介。

 さらに、「ルーフトップのピークを170mm前に移動するなど、空力デザインも徹底追及し、Cd値0.24の高水準のエアロダイナミクスにより、走行安定性と燃費を大きく向上させました」と強調した。

走りがいい

走りについて5つの開発キーワードを示した

 2つ目のFUNの“走りがいい”については、スライドで「クルマに乗ったとき→室内がシーンとして静か!」「走り始めと止まる直前→スーと走りスーと止まる!」「市街地での加減速→滑らか!」「ワインディング→軽やか!」「高速道路→安心!」と、走りについて5つの開発キーワードが示された。

 豊島氏は「通常のクルマは操縦安定性、振動、静かさなど、個々の性能の数値目標を決め開発を行ないます。しかし、プリウスでは、個々の性能数値を向上させるだけでなく、人間の五感と感性を大切にした開発をすることで、“走って楽しい”“ずっと乗っていたい”とお客様に思っていただけるクルマを目指して開発を続けてきました。お客様に最後に感じていただきたい感覚が、この開発キーワードになりました」と述べた。

燃費がいい

 3つ目のFUNの“燃費がいい”については、同会場でJC08モード燃費40.8km/Lを達成したことを正式に公表。JC08モード燃費40.8km/Lとなるのは車両重量が最軽量の1310kgとなる「E」グレードとなり、そのほかのグレードでは、2WD(FF)車が37.2km/L、4WD(E-Four)車が34.0km/Lとなる。

JC08モード燃費40.8km/L(Eグレード)を達成したことを正式に公表

 豊島氏は「世界の環境車に大きな影響を与え、1つの指標になってくるのではないかと思っています」との考えを述べた。

装備がいい

 4つ目のFUNの“装備がいい”について、豊島氏は「新型プリウスの特徴は、先進装備を大幅に標準化させたことです。フロントヘッドライト、リアコンビネーションランプ、サイドターンランプやハイマウントストップランプまでLEDを採用して先進性と省エネにこだわりました」と新型プリウスに採用される装備を紹介。

 加えて「メーターには4.2インチTFTカラーツインメーターを採用しています、右側は速度など基本情報を表示するメインディスプレイ、左側は表示内容を切り替えられるマルチディスプレイとすることで、機能性と先進性を兼ね備えたメーターが完成しました。これらはすべてのグレードで標準装備しています」などと、装備の充実を強調した。

LEDのヘッドライトやリアコンビネーションランプ、4.2インチカラーTFTツインメーターは全グレードに標準装備
「A」グレードには衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」などの先進装備を標準装備

 最後に、豊島氏は「元々、トヨタの基本思想として優れた技術革新をお客様に普及させてこそ本来の価値があるという考え方があり、その思想を色濃く反映させた新型プリウスに注目して頂きたい」とプレゼンテーションを締めくくった。

新TV-CMに福山雅治さん、大泉洋さんを起用

新型プリウスの新TV-CMに福山雅治さん、大泉洋さんを起用

 また、発表会場では新TV-CMの映像が流されるとともに、出演する福山雅治さんと大泉洋さんからビデオメッセージが届いた。公開された新TV-CMでは、福山さんが「けっこうエロいな、このプリウス」などと、新型プリウスの魅力を表現した。

 福山さんは「新しいプリウスの魅力は乗ってみないと分りません。僕も乗ってみてその“エロさ”と、プリウスの新しい強いメッセージを感じました。ぜひプリウスで“エロさ”とメッセージをご自身で体感してみてください」とコメント。

 大泉さんは「新しいプリウスは、本当にぜひ乗ってみて“エロさ”を体感してほしい。また、燃費がさらにア上がっているのと、新しいプリウスは乗った感じで新しい楽しさがありますので、ぜひ試乗して新しいプリウスを体感してみてください」とコメントした。

発表会場に福山雅治さん、大泉洋さんからビデオメッセージが届いた

新型プリウス

ルーフトップのピークが170mm前に移動するなどスタイリングは大きく変化した
4.2インチTFTカラーツインメーターを全グレードに標準装備するなど、インパネまわりも大きく変化した
ルーフトップ頂点がフロントに移動した
後席スペース
トランクスペース
最大熱効率40%を実現した直列4気筒DOHC 1.8リッターエンジン「2ZR-FXE」と約20%の損失低減&コンパクト化を実現したハイブリッドトランスアクスル
新型プリウスのカットモデル

(編集部:椿山和雄)