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フェラーリ、新V12エンジン搭載のシューティングブレーク「GTC4ルッソ」日本初公開
「FF」の後継モデル。最高速は335km/h
(2016/5/11 00:00)
- 2016年5月10日 開催
フェラーリ・ジャパンは5月10日、4シーター・4輪駆動の新型シューティングブレーク「GTC4ルッソ」を日本初公開した。価格は3470万円で、デリバリーは12月を予定する。
3月の「第86回ジュネーブモーターショー2016」で世界初公開されたGTC4ルッソは、「FF(フェラーリ・フォー)」の後継モデル。車名は「330GTC」「250GT Berlinetta Lusso」に由来しており、今回のGTC4ルッソ発表会会場にはその2台のモデルも展示された。
長いノーズや流れるようなルーフライン、ルーフ後端を低く落としたリアフォルムなどを特徴とするGTC4ルッソのボディサイズは4922×1980×1383mm(全長×全幅×全高)で、最新のV型12気筒6.2リッター自然吸気エンジンを搭載。最高出力507kW(690CV)/8000rpm、最大トルク697Nm/5750rpmを発生し、FF比で21kW/14Nmの向上を果たした。トランスミッションはデュアルクラッチの「7速F1 DCT」で、4輪駆動システムはFFで採用された「4RM」から「4RM Evo」へと進化するとともに、後輪操舵機能を統合した「4RM-S」によって駆動力を路面に伝達。これにより、あらゆる路面コンディションで卓越したパフォーマンスを発揮するとしており、0-100km/h加速3.4秒、最高速335km/hを誇ることがアナウンスされている。
発表会場では、フェラーリ 極東エリア統括 マネージング ディレクターのディーター・クネヒテル氏が登壇。クネヒテル氏は「GTC4ルッソは、330GTCや250GT Berlinetta Lussoという名車からその名を引き継いだ4シーター・フェラーリの最新モデル。折しも330GTCが誕生した年にフェラーリには日本に拠点を構え、今年50周年を迎える。フェラーリのルーツはレースにあるが、この50年の間デザインに妥協することなく、それらを大切に思ってくれる日本のお客様に美しいクルマの数々をお届けしてきた」とコメントするとともに、「GTC4ルッソは砂漠地帯から雪深い山岳路、市街地まであらゆるドライビングコンディションで卓越したパフォーマンスを発揮するだけでなく、ドライバーとパッセンジャーにスポーティ・エレガンスとラグジュアリーな快適性を提供する」とし、GTC4ルッソの特徴であるパフォーマンス、多様性(使い勝手のよさ)、スポーツラグジュアリーの3点それぞれについて紹介を行なった。
まずパフォーマンスについて、GTC4ルッソが採用する最新のV12エンジンでは2つのポイントがあるとし、「1つは1750rpmという低回転から最大トルクの80%を発生させることで、低回転での走行においても優れたレスポンスを実現すること。もう1つはGTセグメントの大きな特徴であり、このモデルの多彩な性格を明確にするサウンドトラック。高速走行時などでは豊かでパワフルに、また市街地走行では控えめに調和したトーンに変化させる」と説明。このサウンドトラックは等長パイプによる6-1エキゾーストマニホールド、新設計の電子バイパスバルブなどの採用によって実現しており、そのサウンドは独特のものという。
多様性(使い勝手のよさ)については、「GTC4ルッソではフェラーリが特許を取得した4RM-S(4輪駆動、4輪操舵)を採用しており、パフォーマンス向上のためこれらがすべて統合されていることが革新的。これにより低グリップ路面における高いグリップ性能が得られ、さらに重要なのがグリップ状況がよいときにはより優れたレスポンスを発揮すること。つまり、どのような路面状況でも常に最大のパフォーマンスを発揮するのがGTC4ルッソになる」と、その魅力について語っている。
また、3点目のスポーツラグジュアリーでは「スポーツ性やパフォーマンスだけでなく、ドライブする歓びと同時にラグジュアリーをもたらすため、低くスポーティなフォルム、バランスのとれたプロポーション、エアロダイナミクスの向上に取り組んだ。インテリアでは(FFと比べ)クルマの90%以上の要素が新しくなり、ラグジュアリー性を高めることと機能向上と改善に多大な研究開発が行なわれた。新しいステアリングホイールはエアバッグの小型化によってコンパクトになり、10.25インチのフルHDパネルを採用した最新ナビゲーション&インフォテイメントシステムはタッチセンサー対応となり、ドライビング中でも多彩なサービスに対応する」と、インテリアの特徴について紹介した。
そのほか507kW(690CV)という最高出力、2.6kg/CVというパワーウェイトレシオ、0-100km/h加速3.4秒、最高速335km/hといったパフォーマンスについても触れ、クネヒテル氏は「どのパフォーマンス指標においてもこれほど高い性能を発揮するGTマシンは存在しない」と述べてプレゼンテーションを締めくくっている。