写真で見るフォード「マスタング V6コンバーチブル」


 現行のフォード・マスタングは、1964年に登場した初代フォード・マスタングのイメージを随所に受け継いだモデル。丸目のヘッドライトやテールランプのデザイン、クーペのボディーラインなどは初代を思い起こさせる。

 マスタングのボディータイプは、クーペとコンバーチブルがあり、エンジンラインアップは4.0リッターのV6と4.6リッターのV8エンジンがそれぞれのボディータイプに用意される。

 クーペとコンバーチブルの外見上の差異は言うまでもなくボディー形状の差。V6とV8の外見の差は、まず第一にV8だけフロントグリル内にフロントアクセサリーランプがあることと、リアスポイラーがあること。そのほかはフロントバンパー形状の違い、リアのエンブレムの違い、ホイールのデザインの違いなど。

 今回撮影したクルマはV6のコンバーチブルのため、フロントグリル内にアクセサリーランプはなく、ホイールはシルバーカラーのV8に比べると地味なカラーリングの5本スポークのホイールを履いている。

 コンバーチブルのソフトトップは電動で開閉。室内側からロックレバーを外し、電動の操作ボタンを押し続けるとZフォールド・トップと呼ばれる5つ折りとなって後方に収納する。

 ハードトップと違ってルーフの収納スペースが少なくてすむため、リアの居住性やラゲッジスペースの容量は比較的良好。リアウィンドーもガラス製のため、後方視界という点でも問題なく実用性の高いコンバーチブルボディーとなっている。

ソフトトップをクローズ状態のフォード・マスタング。リアウィンドーはガラス製で経年変化による劣化の心配はなさそう
オープンボディーはオープンした状態がベストなスタイリング。大きめのソフトトップは5つ折りで収納される。撮影車のボディーカラーはキャンディレッド
フロントは逆スラントノーズ。マスタング独特の存在感と力強さを演出する。2006年に登場した現行モデルだが、マイナーチェンジを重ね、2010年モデルは初期型よりもさらに精悍になっている
逆スラントノーズの影響でボンネットの先端がより大きく長く見えるヘッドライトはプロジェクタータイプでHIDが標準
ターンシグナルはヘッドライトのすぐ横バンパーには車幅を示すライトがある
マスタングのエンブレム側面のターンシグナルはホワイトタイプ。オレンジ色に点灯する
フロントウィンドーソフトトップだが、リアウィンドーはガラス製。曇りとりの熱線も装備しているアンテナは固定式。弾力がある
リアは直線的な造形で構成される。マイナーチェンジで初期型よりも立体感が増しているコンビネーションライトはタテに分割されて各ライトに分かれている中央に位置する丸いリアエンブレムはV6専用タイプとなる
リアスポイラーがないのがV6。V8はリアスポイラーにリアビューカメラを装着しているが、V6はスポイラーがないのでカメラは装備されない
エンジンは4.0リッターV型6気筒。縦置きで5速ATを介して後輪を駆動するカバーなどはなく、メカニズムがよくわかる
ボンネットは棒で支えておくタイプ。ダンパーはないV6エンジン車のエクゾーストパイプは右に1本あるのみ
V6エンジン車は17インチのホイールに215/60 R17タイヤを履く。造形が複雑なので日ごろの手入れは少し面倒前後とも同じサイズで、ブレーキは前後ともディスクブレーキ
レザー内装は標準装備。内装カラーはブラック。外装に合わせて色が設定される。ダッシュボードなど所々にアルミ地を活かした部分がある
ステアリングホイールは革巻だが、シルバーの部分はアルミ。オーディオのサテライトスイッチもついている上にFL管を使ったディスプレイがあり、その下にオーディオ操作、さらに下には空調となるダッシュボードから続く直線的デザインのセンターコンソール
メーターをステアリングの隙間からのぞく。夜間はMyColorイルミネーションによって125通りのカラーで点灯が可能左がスピード、右がタコメーター。中央にはそれ以外のメーターが並ぶ
スピードメーターは大きい数字がkm/h表示、小さい数字がマイル/h表示タコメーターの下にはトリップメーターなどのディスプレイがある燃料残量、水温、電圧、油温計がまとまって配置される
5速ATのシフトレバー。握りのところにOD(オーバードライブ)の押ボタンスイッチがあるペダルは金属製。ATなのでアクセルとブレーキだ
オーディオのスピーカーはドアにマウントされる。丸い縁取りはメッキされ、アクセントとなっている運転席パワーシートは6way調節が可能な電動式。V6エンジン車のパワーシートは運転席のみのとなる。シートはステッチ使いのデザインも特徴だエアコンルーバーの中央にDCソケットがある
グローブボックスはサイズもたっぷり。ETC車載器の本体はここに収納されるセンターコンソールは収納もタップリだ
フルオープンにしたコンバーチブルの室内リアシートのスペースは十分ソフトトップを閉じた際の、室内リアシートの空間
トランクルーム。リッドはリンクで支えられており、ラゲッジスペース側に出っ張りがない前後長があり収納力もある。リアシートは倒せないのでトランクスペースの拡大は不可能応急用のスペアタイヤが入っている

(正田拓也 / Photo:鈴木広一郎)
2010年 6月 24日