東京モーターショー2017
【東京モーターショー2017】三菱自動車、電動化技術を発展させたトリプルモーター4WD採用の「e-EVOLUTION CONCEPT」世界初公開
新しいブランドメッセージ“Drive your Ambition”を体現するクルマ
2017年10月25日 14:28
- 2017年10月25日 発表
三菱自動車工業は10月25日、第45回東京モーターショー2017(会期:10月25日~11月5日)においてトリプルモーター方式の4WDシステムを採用した「e-EVOLUTION CONCEPT」を世界初披露した。
e-EVOLUTION CONCEPTは、フロントに1機のモーター、リアに2機のモーター、大容量の駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載するEV(電気自動車)。新開発の「デュアルモーターAYC」で構成するトリプルモーター方式の4WDシステムを採用するとともに、車両運動統合制御システム「S-AWC」を適用。
同社の強みとなるSUVやEV、そしてシステムの融合による新たな運転体験という3つの価値をユーザーに訴求する技術的プロトタイプとしての提案で、同社の新しいブランドメッセージ“Drive your Ambition”を体現するコンセプトカーとの位置づけ。
同日開催されたプレスカンファレンスに登場した同社取締役CEOの益子修氏は、「前回の東京モーターショーから本日までの2年間は三菱自動車にとって激動の時でありました。昨年、ルノー日産アライアンスの一員となり、単独では手に入れることができなかったスケールメリットを享受できるようになりました。また、電動化技術、自動運転、コネクティッドなどの先進的な技術やプラットフォームも共用することも可能となりました。三菱自動車を取り巻く環境が変化するなか、V字回復を軌道に乗せるという強い意思をもって着実に歩み始めています。中期経営計画で示したDRIVE FOR GROWTHは持続的成長への基盤を作ることです。持続的成長を実現するなかで、日本のモノづくりの力、現場の力を多くの方に見ていただきたい」と挨拶し、2017年度末に発売予定の日本仕様の「エクリプスクロス」を紹介した。
益子氏は「このエクリプスクロスを成功させることが、成長軌道への道筋をつけるための第1歩となります。SUVはどのメーカーもラインアップするメジャーな存在となりましたが、三菱自動車は長年にわたってSUVを提供し続けてきました。SUV全盛のなかで三菱自動車ならではの新しい価値を持つSUVを提供してまいります。我々の強みはSUVにあります。そして他社に先駆けて電動化技術を導入したように、新ジャンルのクルマを作り上げるところに強みがあります。これからもSUVや電動化技術を磨き、AIやコネクティッド技術などさまざまな技術と融合させてクルマの新たな価値を生み出していきたい」と述べた。
また、世界初公開されたe-EVOLUTION CONCEPTについて、同社取締役副社長執行役員(開発、品質担当)CPLOの山下光彦氏は「e-EVOLUTION CONCEPTは、EVとして高出力モーター、大容量バッテリー、トリプルモーター4WDによりe-エボリューションの名にふさわしい加速性能を発揮します。運動性能をつかさどるS-AWCは電気の力でさらに進化し、デュアルモーターAYCや電動ブレーキキャリパーにより、電動制御ならではの高精度で高いレスポンスを実現します。さらに車載AIが新たな価値を生み出し、路面の状況や交通環境を認識してドライバーの意思を読み取り、さまざまなシーンでドライバーを最適にサポートします」と紹介。
山下氏は「三菱自動車は今後、コアモデルを中心に電動化を推進いたします。PHEVのシステムを軸として、コンポーネントを共通化してバッテリーEVからシリーズハイブリッドまでの電動化技術を幅広く提供していきます」と今後の展望を示した。