イベントレポート
【東京モーターショー 2019】スバル、伝統の油圧シリンダー展示で新型アイサイトなど「レヴォーグ プロトタイプ」機能解説
台座の六連星にも注目
2019年10月25日 19:12
- 2019年10月25日~11月4日 一般公開日
10月25日、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で「第46回 東京モーターショー 2019」の一般公開が始まった。東京モーターショーは11月4日まで開催されている。
青海展示棟 Bホール(AP01)のスバルで注目していただきたいのは、世界初公開となった「レヴォーグ プロトタイプ」。新デザインコンセプト「BOLDER」を採用したクルマで、現行レヴォーグの後継となるモデルだ。市販モデルの発売は2020年後半と発表されており、広角化された新型アイサイトなどを搭載し、次世代スバル車の基準となるモデルだ。
現行のレヴォーグが世界初公開されたのが、2013年11月開催の第43回 東京モーターショーだ。このときのレヴォーグは油圧シリンダーで動く台座に乗って登場し、スポーツツアラーらしいスタイリングを存分に見せつけていた。
この油圧シリンダーで動く展示は富士重工業時代からの伝統とも言えるもので、2013年の東京モーターショーは前述のようにレヴォーグを、2015年は「スバル ヴィジヴ フューチャー コンセプト」を、そして社名が富士重工業からSUBARUに変わって以降の2017年も「スバル ヴィジヴ パフォーマンス コンセプト」をグリグリ動かして展示している。
2019年の東京モーターショーでレヴォーグ プロトタイプが世界初公開されることをスバルがアナウンスして以降、スバル 広報部の人に「油圧シリンダーでぐりぐりするのですか?」と事前情報収集に努めていたのだが、当然詳細な展示内容はつかめず。会場で確認するしかなく、実際に会場に行ってみたところ、予想を超える展示が行なわれていた。
2019年の展示ではレヴォーグ プロトタイプの展示台も油圧シリンダーで動くが、その両脇の展示台も油圧で動いてプロジェクションスクリーンの役割を果たす新しいアイデアが採り入れられていた。
ステージ全体を3分割のムービングスクリーンとして活用する展示は迫力のあるもので、レヴォーグ プロトタイプの機能を両脇のスクリーンに表示しつつレヴォーグ プロトタイプのステージが動く。レヴォーグ プロトタイプ自身のぐりんぐりん動く度合いは減ったが、新型アイサイトの解説など見ていて分かりやすいものに仕上がっていた。
今回の東京モーターショーでは、従来とは異なるスタイルでの展示もあるが、スバルの展示は同社伝統の展示方法を貫きつつ進化したものとなっていた。
なお、近年の油圧シリンダー展示は2013年の現行レヴォーグ展示から。2013年から油圧シリンダー展示を始めたことについて、スバル 岡田貴浩氏(当時マーケティング部長)は「2011年に東京モーターショーがビッグサイトに移り、混雑でクルマが見えないことにお客さまから不満がありました。遠くからでも見える、お子さまにも見えることを考えて高く上げることにしました。また、エンターテインメント性を持たせることで、テーマパークに来たような気持ちになっていただくことも考えました。サプライズとエンパシーがコンセプトです」と、語ってくれた。