イベントレポート 東京オートサロン 2020

今夏発売予定の新型「シビック TYPE R」がデビュー。ホンダの展示車両についてプレゼンテーション

“新しいN-ONE”を今秋発売に向け準備中

2020年1月10日~12日 開催

入場料:特別入場券3500円、大人一般入場券2500円、中・高校生一般入場券1800円(全日とも保護者同伴に限り小学生以下無料)

プレスカンファレンスで登壇した本田技研工業株式会社 執行役員 日本本部長 寺谷公良氏と今夏の発売を予定する新しい「シビック TYPE R」

 幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕した「東京オートサロン 2020」(1月10日~12日)。中ホール 小間番号437にある本田技研工業のブースでは、開幕初日の1月10日にプレスカンファレンスが行なわれた。

 プレスカンファレンスで登壇した本田技研工業 執行役員 日本本部長 寺谷公良氏は、ホンダが2017年に策定した「2030年ビジョン」で、「すべての人に生活の可能性が拡がる喜びを提供する」という目標を実現するため、2輪・4輪、パワープロダクツ、ビジネスジェットといったホンダ独自の製品で新たな価値の提供に取り組み、2019年には120万台の製品を国内で販売したことを紹介。

本田技研工業株式会社 執行役員 日本本部長 寺谷公良氏

 また、“ホンダのもう1つの個性”としてモータースポーツ活動の取り組みを紹介。1959年に初参戦した「マン島T.T.レース」以来60年に渡ってチャレンジを続け、2019年は2輪レースの3大カテゴリーでチャンピオンを獲得したほか、4輪でもF1復帰後の初優勝をオーストリアグランプリで挙げ、年間通算3勝を果たしたことを報告。「ホンダを応援してくださる皆さまのおかげであり、この場を借りて感謝を申し上げます」と述べ、2020年もさらなる高みを目指し、引き続きチャレンジを続けていくと意気込みを語った。

ホンダのモータースポーツ活動は2019年で60周年を数えた

 ホンダでは、そのように取り組みを続けているレースの現場で培った技術を市販車にフィードバックしており、「クルマを操る喜びを多くのお客さまにお届けし続けたいと考えております」と説明。そんな“ホンダの操る喜び”を具現化した代表的モデルか「シビック」シリーズであり、3年前の東京オートサロンの会場で日本初公開した10代目シビックが、スポーティで上質な走行性能を持ち、居住性やデザインでも高く評価されているとアピール。そのシビックシリーズの「シビック セダン」「シビック ハッチバック」の一部改良を同日に実施。1月23日から販売を開始すると発表した。

「シビック」シリーズは“ホンダの操る喜び”を具現化した代表的モデルだと紹介する寺谷氏

 また、シビックシリーズではもう1台、ホンダスピリットを具現化し、“究極のFFスポーツ”を目指した「シビック TYPE R」があると寺谷氏は説明。ホンダのスポーツイメージを牽引するフラグシップモデルとなる新しいシビック TYPE Rを初公開するアンベールを行なった。

 新しいシビック TYPE Rではサーキットにおける走行性能をさらに高めるため、エンジンの冷却性能とブレーキ性能を強化。クルマの基本性能である「走る、曲がる、止まる」を中心にアップデートを行なったと説明。意のままに操ることができる喜びをさらに際立たせ、よりエモーショナルで走りを強調したデザインに進化しているとアピール。今夏の発売を予定しており、より多くのユーザーに操る喜びを感じてもらえると確信していると語った。

新しいシビック TYPE Rをアンベール
新しいシビック TYPE Rの改良点を説明する寺谷氏

 また、ホンダでは軽自動車でも操る喜びを提供できるモデルをラインアップ。同日にマイナーチェンジを行なって発売した「S660」のほか、ホンダブースではコンセプトカーの「N-ONE Cafe Racer Concept」を展示。このN-ONE Cafe Racer Conceptでは操る喜びをさらに楽しんでもらえるよう、6速MTを新たに採用。N-ONEは自分らしさを求めるユーザーに“Nのある豊かな暮らし”を提供するモデルであり、新しいN-ONEを今秋発売するべく準備を進めていることを明らかにした。

「S660」はマイナーチェンジで内外装のデザイン変更や装備の充実などを実施

 このほか、ホンダでは2003年から東京オートサロンへの出展を開始。この場でユーザーから寄せられた声を製品開発に生かしており、ホンダのコンプリートモデル「Modulo X」シリーズもその成果の1つであると説明。今回のホンダブースには2019年11月に発売したばかりのニューモデルである「ヴェゼル ツーリング Modulo X」に加え、「フリード Modulo X Concept 2020」「フィット Modulo X Concept」という2台のコンセプトモデルを用意していることを紹介した。

 最後に寺谷氏は、ホンダは2020年もさまざまなモータースポーツ活動に対するチャレンジを続け、紹介を行なったシビックシリーズをはじめとする、操る喜びを体感できるモデルをユーザーに届けていき、このような活動によってわくわくする楽しさと喜びを日本のユーザーに広く提供することを目指していくとプレゼンテーションを締めくくった。

プレゼンテーションの様子はホンダの公式YouTubeチャンネルでライブ中継され、現在もアーカイブ動画を公開している(27分14秒)

編集部:佐久間 秀