長期レビュー
マツダ「アテンザ ディーゼル 6速MT」カスタマイズリポート
その11:DIYでサイドカメラとレーダー探知機を取り付けてみたの巻
2020年4月24日 00:00
どーも、瀬戸です。まだまだStay Homeは継続中です。ということでお出かけできないなら家でDIYを楽しもうと始まったレーダー探知機&サイドカメラ装着企画。前回、セルスター工業の「ASSURA AR-W86LA」を使うことで、車庫入れなどの低速時にはサイドカメラの映像を映し、速度が上がれば追加メーターとして車速などを表示、さらにもちろん移動式オービスにも対応の優れものレーダー探知機として、という1台3役の使い方ができるんじゃないか? というもくろみをご紹介しましたが、今回はその装着編です。
ということでつけてみました。といってもサイドカメラは以前に作業しておいたもので今回はレーダー探知機の取り付けのみです。サイドカメラの装着はけっこう大変でしたが、レーダー探知機の取り付けは配線をどう取り回すか悩むぐらいで、作業自体は大変ではなかったです。
じっくり腰を据えてのサイドカメラ取り付け
で、話はさかのぼってサイドカメラですが、データシステムの全車種対応サイドカメラ「SVC260II」を使っています。こっちの取り付けは結構大変でした。特に大変なのがドアから車内への配線の引き込み。同社があげている取り付け動画を見るとドアとボディの間のゴムブーツを完全に取り外してから配線を通してますね。こうやればもっと簡単だったのかも。
あと、付属のカメラカバーは使わず、ドアミラーに直接カメラを埋め込んでいます。カメラカバーを使った方が装着は簡単だけど、ぼっこりと出っ張ったのはあまりかっこよくないナーと思いまして。ただしカメラを取り付けるために25mm程度の穴を開ける必要があったり、カメラが収まるスペースを確保するためにリューターでゴリゴリ削ったり、取り付け面が平らではないので、そこもリューターで削ったり、なかなか時間がかかってます。でも納得いくまで時間をかけられるのがDIYの最大のメリット。器用さに自信のある人ならお出かけできない週末にじっくり腰を据えてやる楽しみはあると思います。
レーダー探知機の取り付けは配線の処理に注意
ということで、カメラ側の配線は以前に終わっていたので、今回はレーダー探知機の取り付けです。やることは本体を固定することと、サイドカメラを接続する変換ケーブルとOBD2アダプターの2本をつなぐだけ。OBD2アダプターを使う場合電源はそこから取れるので、シガーソケットへの電源接続は不要です。
しかしすき間だらけのロードスターと比べるとアテンザはいろいろと詰まっている感じですな。古いクルマだとダッシュボードの奥側に多少のすき間があるので、そこに配線を通していましたが、アテンザはのぞき込んでみてもすき間がなさそう。なので、ダッシュボード真ん中にあるセンタースピーカーの部分からカーナビの後ろに配線を抜く形に。こうするとセンタースピーカーのカバーが少し浮いちゃいますが、その部分だけカバーを削って配線を通す逃げ道を作ればいいと思います。カバーだけなら削ったり穴を開けても、いざとなったら新品部品を買ってもそんなに高くないので。
サイドカメラの端子はカーナビの後ろまで持ってきてあったので、コネクター変換ケーブルを使って接続。OBD2コネクターはアテンザの場合運転席の足下にあるので、カーナビの後ろからそこまでOBD2アダプターを引き回します。
たかが配線ですが、特に運転席足下に配線を通すときは気をつけたほうがいいです。配線の取り回しを考えないと、ペダル操作をしたときに配線が引っかかったり、走行中の振動で足下にたれ下がってきたりして、最悪の場合事故にもなりかねません。どこを配線すべきか悩んだ場合は、のぞき込んでみると大体純正のなにかしらのハーネスがあるはずなので、それに沿うように配線して、タイラップなどで共締めにしておくのがオススメです。
あとDIYで気をつけるのは、接続したRCAケーブルなどが抜けたり、あるいは走行中などの振動で異音の原因にならないようにしておくことです。
そのためにRCAケーブルは接続したところを絶縁テープで固定します。ケーブルなどもテープなどでまとめ、ぷらぷらしないようにしておきます。また、端子やカプラーなどはスポンジテープなどを巻いて、ダッシュボードと触れても音が鳴らないようにするなんてことも重要です。不織布でできたエーモン工業の「ハーネス結束&保護テープ」が、結束としても使えつつクッションにもなるのでオススメです。
いざ始動! これが最新のレーダー探知機というものか!!
ってことで装着完了。エンジンをかけて始動を確認。いきなり驚いたのはGPSを補足する早さ。経験上、最初にGPSを探すときは10分とか15分かかっても不思議じゃないんですが、今回は1分10秒ほど。準天頂衛星みちびき4基に対応しているので、家に面したカーポートの中でもすぐに捕捉できるのかもしれません(説明書によると条件がわるい場合は15分ぐらいかかることもあるとのこと)。さらに2回目以降はオープニングムービーが終わると同時にGPS捕捉のメッセージが流れる状態。これは超速GPSという機能で、最後に停止してから72時間以内に同じ場所で起動した場合、約10秒ほどでGPSを補足できるという機能のようです。
画面は静電容量式のタッチパネルでフリック操作やピンチ操作にも対応。操作体系もよくできているのでなんとなくいじっているだけでもカメラの画面に切り替えができました。ずっと放置していたカメラの映像もちゃんと映ってひと安心。
続いてOBD2コネクターの設定。これはメーカーを選ぶだけなのですぐに終了。これで車速やエンジン回転数といった情報を表示できるようになります。OBD2経由で車両の燃費情報も出せるようになりますが、さらに満タン法でデータを何度か入力すると、より正確な燃費を出せるようになったり、なにかクルマに不具合が出たときに案内する故障診断もできたりします。
で、今回の目的、速度によって表示する内容を変えるというのは、チェンジという待ち受けモードを使います。チェンジ1にカメラを、チェンジ2にメーターなどの待ち受け画面を選択。そしてチェンジする速度を10km/hに。これで設定は完了。停車状態から10km/hまではサイドカメラの映像を映し出し、それ以上になるとメーター表示に切り替わります。
あと待ち受け画面はいくつも種類があるうえ、それぞれの項目に表示する内容も任意に選択ができます。瀬戸の場合はとりあえずメーター表示を選び、メインに車速をもってきて、サブの2項目に回転数と時計を設定しました。
他にも時計にしたり加速度を表示したり、OBD2コネクター接続をしていれば、瞬間燃費や電圧なんかも出せるようです。また、最初にデフォルトで入っている待ち受けだけじゃなく、Webサイトから新しい待ち受け画面をダウンロードすることも可能です。
無線LAN接続でアップデート
続いて無線LANも設定。我が家の場合は自宅の敷地内の駐車場なので無線LANの電波が届きます。ってことでパスワードなどを入力。待ち受け画面に戻ってしばらくすると更新データの案内があって、タッチ操作でダウンロード開始。さすがにGPSデータなどが含まれるので、ダウンロード、更新ともに時間がかかりました。普段の更新がどれくらいなのか、これはもう少し様子見ですね。場合によってはスマホのテザリングを使うとか、スマホのアプリ経由でデータを落とすほうがやりやすいのかもしれません。
さらに会員登録して端末IDを登録すると「ASSURA+Link連携」というのが可能に。たとえばPCで詳細な設定をして、それを端末に同期させるという使い方もできます。AR-W86LAはかなり設定項目が詳細で、たとえば逆走を検知したときに警告したり、制限速度が切り替わるところでお知らせしたり、あるいはRSSでニュースを取り込んだりと、いろいろな機能を持っているので、細かく設定すればより好みの仕様に変更することが可能です。そんなときはPCで一気に設定して無線LAN経由で一発設定変更という使い方ができるのです。とりあえずはデフォルトで様子を見つつ、時間があるときにPCで好みのカスタマイズを作ってみるのは結構便利そうです。
とりあえず近所をぐるっと回ってみた
ということで、動作確認のために近所をぐるっと1周してみます。もちろんウイルス対策として途中でクルマを降りたり誰かとしゃべったりはしてませんよ。
起動して停車状態で映っているのはサイドカメラの映像。駐車場を出るときからカメラの映像を確認できます。これまで窓から顔を出してのぞいていたときよりいい角度で見えるので、より余裕を持ったライン取りで出庫が可能になりました。3.7インチという画面サイズはカーナビの画面と比べれば半分以下ですが、サイドカメラの映像としては個人的には十分です。
車庫入れするときも同様で、今まで以上に寄せられるので余裕を持って入れることができます。それにバックカメラとサイドカメラの映像が別の画面で見られるので非常に便利です。
車庫を出て速度を上げていくと10km/hでメーター表示に自動で切り替わりました。まぁそういう設定にしたので当たり前なんですが感動ですな! まさに理想的な使い勝手!! そこから交差点で減速すると再びカメラ映像に。我が家の近所は一方通行で狭くて鋭角なカーブも多いので、そういったタイミングでもちょうどいい具合にカメラ映像に切り替わるので非常に便利です。こんなに便利なら左のミラーにもサイドカメラをつけて2in1の画面にしたいぐらい。
装着場所的にも通常のメーターより視線移動が少ない位置にあるので確認しやすいです。HUDのあるクルマに乗ると、普通のメーターの位置って遠いなぁと思うのです。その点ダッシュボード上の奥の方につけたので、視線移動が少ない上に、目のピント的にもちょっと合いやすい気がします。歳を取ると目のピントが合いにくくなりますからね。メーターの確認のしやすさでも、最近のHUD付きマツダ車に少しだけ近づけた感じです。
それとなかなかよくできてると思ったのがメーターの配色。背景が黒をベースにしたものなので、フロントウィンドウへの映り込みが抑えられています。さらに昼と夜で明るさ調整ができるので、夜は一番暗い設定にしておくと、より一層映り込みを目立たなくできます。
ちなみに画面横のLEDは好みで色を変えられるほか、OFFにすることも。映り込みを考えればOFFかなと思いましたが、実はこれ、車速やGによって色が変わる設定にもできるのです。つまり急加速や急ハンドルなどで色が変わるようにできるわけです。ハンドルを握っている人は自分では心構え出来ている分、意外と急の付く操作に鈍感になってしまいがち。なので、色で見える化できるっていうのはなかなか面白そうです。
とりあえず近所を1周して戻ってくるだけではなんの警告も出ませんでした。レーダー探知機と言えば自動ドアの誤反応するイメージがありますが、指定の速度以下ではすべての警報をキャンセルするロースピードキャンセラーも付いているので、今どきはそんな心配ないのかもしれませんね。あと、GPSの位置データから、家の周囲は警報しないという設定も可能です。
ということで長くなってきたので今回はここまで。次回、高速道路なども含めて使ってみた印象をお伝えします。