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アストンマーティン、150台限定の「ヴァンテージ GT8」と99台限定の「ヴァンキッシュ ザガート」日本初公開
8510万円のヴァンキッシュ ザガートはすでに完売
2016年8月3日 00:00
- 2016年8月2日 開催
アストンマーティン・ジャパンは8月2日、ヴァンテージシリーズのリミテッドモデル「ヴァンテージ GT8」、伊ザガートとのコラボレーションモデル「Vanquish Zagato(ヴァンキッシュ ザガート)」を日本初公開した。150台限定生産のヴァンテージ GT8は日本に4台導入され、6速MT仕様が2770万円、7速AT「Sportshift IIパドルシフト」仕様が2827万2400円。99台限定生産のヴァンキッシュ ザガートは8510万円で、こちらはすでに完売しているとのこと。
両モデルについてのプレゼンテーションは、アストンマーティン・ジャパン マネージング ディレクター 寺嶋正一氏から行なわれた。
“V8 ヴァンテージ史上最軽量”のヴァンテージ GT8
ヴァンテージ GT8は、FIA世界耐久選手権(WEC)の市販車ベース・カテゴリーとなるGTEカテゴリーに参戦する「アストンマーティンV8 Vantage GTEレーシングカー」からインスピレーションを受けたモデル。“V8 ヴァンテージ史上最軽量”を謳い、エクステリアではフロント・スプリッター、フロント/リアバンパー、フェンダー、サイドシル、リアディフューザーに軽量なカーボンファイバーパーツを採用するとともに、レース直系の空力テクノロジーを採用しているのが特徴。
さらにリチウムイオンバッテリーを標準装備して軽量化を行なうとともに、オプションとしてカーボンファイバールーフやポリカーボネート製のリアウィンドウ&リアサイドウィンドウ、センター出しのチタンエキゾーストシステムなどを設定。これらにより、ベース車から最大で100kgの軽量化を実現したとしており、すべての軽量化オプションを含んだ場合の車両重量は1510kgとアナウンスされている。ボディサイズは4540(エアロパックを含む)×1922(ドアミラーを除く)×1258mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2601mm。
フロントミッドに搭載されるV型8気筒DOHC 4.7リッターエンジンは、最高出力328kW(446PS)/7300rpm、最大トルク490Nm/5000rpmを発生。0-60mph(約96km/h)加速は4.4秒(予測値)、最高速は約304km/h(予測値)としている。
このヴァンテージ GT8について、寺嶋氏は「ボディカラーは他のアストンマーティンモデル同様、豊富なバリエーションカラーから選択できる。また、シンプルにアクセントが加えられる『アクセントパック』、デザイナーがセレクトした3種類のカラー、よりレースカーに近いテイストの『ハロー スキーム』も3種類設定した。さらにパーソナリゼーション・サービス『Q by Aston Martin』を利用してフリースタイルでお客様の1台を作ることも可能」と、さまざまなカスタムが可能であることを説明した。
5台目となるザガートとのコラボモデル
一方、ヴァンキッシュ ザガートは50年以上続いているというザガートとのコラボレーションによって生まれ、1960年の「DB4 GT Zagato」、1986年の「V8 Vantage Zagato」、2002年の「DB7 Vantage Zagato」、2011年の「V12 Vantage Zagato」に続く5台目のモデル。5月21日~22日にイタリアで開催されたヒストリックカーの祭典「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」の会場で「ヴァンキッシュ ザガート コンセプト」として世界初公開され、その後顧客からの強い要望があったことから生産を決定している。
ザガートが手がけたデザインについて、エクステリアではルーフにヘルメットを着用したドライバーのヘッドクリアランスを確保しつつ、空力性能に対する影響を最小限に抑えることを目的に考案されたザガート・デザインのシンボルである“ダブル・バブル”ルーフを採用したほか、円形のテールライト・リフレクターが大きな特徴になっている。
さらに創業100周年記念モデル「CC-100」で初採用されたアストンマーティン・デザインの象徴であるサイドストレーキ、サーキット専用車「ヴァルカン」同様のLED“ブレード”テクノロジー、77台の限定生産だった「One-77」を連想させるウイング・ミラーなどにより、アストンマーティンのダイナミズムとザガート特有のデザイン・ランゲージを融合させたものに仕上げている。
そのほかボディはカーボンファイバーで製作され、1ピースパネルをできる限り大きく構成することで、ボディパネル継ぎ目のスプリット・ラインを大幅に減少したという。
インテリアはダッシュボードにカーボンファイバーとアルマイト処理を行なった暗色ブロンズの組み合わせ。シートやドアセクションにはZagatoのイニシャルを表す“Z”パターン・キルトがあしらわれ、ヘッドレストにはエンボス加工で、センターコンソールにはステッチで“Z”パターンが表現されている。
エンジンは600PSを発生するV型12気筒 6.0リッターで、0-60mph(約96km/h)加速は3.5秒としている。
寺嶋氏はヴァンキッシュ ザガートについて、「ザガートとのコラボレーションの証としてレッドのウイングバッヂ、“Z”パターンの部位、“ダブル・バブル”ルーフが採用されている。また、コクピットにもザガートとしてのアイデンティティを主張するデザインがちりばめられ、さらに豪華に演出するブロンズのロータリースイッチ類や、ジュエリーパックをオプションとして選択いただくことができる。この豪華でダイナミックなヴァンキッシュ ザガートにより、逆にスタンダードなヴァンキッシュの美しさ、エレガンスが一層引き立っている。この機会にスタンダードなヴァンキッシュの完成度も再確認していただきたい」とコメントした。