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伊ランボルギーニ、レース用車両「ウラカン スーパートロフェオ EVO」世界初公開

先代モデルからモンツァ・サーキットでのラップタイムを1.5秒短縮

2017年9月20日(現地時間)発表

ウラカン スーパートロフェオ EVO

 伊ランボルギーニのモータースポーツ部門であるランボルギーニ・スクアドラ・コルセは9月20日(現地時間)、レース用車両「ウラカン スーパートロフェオ EVO」を世界初公開した。同モデルの価格は欧州およびアジアで23万5000ユーロ(税別)、アメリカで29万5000ドルとアナウンスされている。

 2014年8月に発表された「ウラカン LP 620-2 スーパートロフェオ」の後継モデル。ボディキットはカーボンファイバー製で、多くの部品を再設計しつつ、フラットフロア、フロントスプリッター、リアディフューザーは変更を行なわないことでランニングコストの上昇を抑制した。

 従来モデルと大きく異なるのはリアまわりで、リアフードにサイドフィンと上部エアインテークを設置。リアフードのサイドフィンは、ル・マン24時間耐久レースの参戦車両向けに開発したのと同じもので、オーバーステアリングを低減させつつ、高速でカーブを切る際にリアの安定性が向上するという。

 フロントまわりでは新しいバンパーを採用し、エアロダイナミック・サイドスポイラー(フリックス)と同様にエアインテーク下部を拡大。また、フロントフェンダーにはネガティルーバーを装備し、上部に新しいスリットを加えるなどして前方向への抵抗を低減。フロントフードの中央部には新しい六角形のエアインテークも設けられた。

 リアまわりについては、調整可能な大型ウイングの真下に位置するリアスポイラーが前モデルと比べて表面が大きくフラットになり、下部ではエンジン換気コンパートメントが以前よりも大きくなった。また、調整可能なリアウイングは、これまでと同じくアルミニウム製となるが、重量を増加させることなくサイズを従来よりも大型化したという。

 そのほか新しいエキゾーストシステムの採用や、620HPを発生するV型10気筒直噴5.2リッターエンジンなどにより、モンツァ・サーキットでのラップタイムは従来モデルから1.5秒速い1分46秒3をマークしたとしている。

 なお、ウラカン スーパートロフェオ EVOとともに、スイス高級時計メーカー「ロジェ・デュブイ」との新たな提携も発表。

 この提携について、アウトモビリ・ランボルギーニ 社長兼CEOのステファノ・ドメニカリ氏は「ロジェ・デュブイは、常に当社のヘリテージを尊重し、世界中のお客様とこのブランドを愛する全ての人々を驚かせわくわくさせることを目的としつつ、継続的なイノベーションと製品の独自性という価値観を共有するブランドです」と述べるとともに、ロジェ・デュブイのジャン・マルク・ポントルエCEOは「当社はランボルギーニと同様に、極限の品質と最先端の性能を特徴とするエンジンを提供します。当社のお客様は、極めて優れたイタリア製スーパースポーツカーのオーナーのように、特別さと希少性から瞬時に識別できる卓越した審美性に関心を抱きます。したがって、独自の経験的価値を持ち、並外れた時計を提供する当社の才能とランボルギーニブランドを結びつけることにより、私たちをさらなる高みへと引き上げています」とコメントしている。

ロジェ・デュブイのジャン・マルク・ポントルエCEO(左)と伊ランボルギーニ 社長兼CEOのステファノ・ドメニカリ氏(右)