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【MotoGP 日本グランプリ 2019】予選、年間王者マルケスがポール獲得

中上貴晶は13番手、Moto3鈴木竜生は1列目からスタート

2019年10月18日~20日 開催

マルク・マルケス選手がポールポジション

「2019 FIM MotoGP 世界選手権シリーズ第16戦 MOTUL 日本グランプリ」(以下、MotoGP日本グランプリ)は10月19日、ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)で公式予選が行なわれ、マルク・マルケス選手(Repsol Honda Team)が1分45秒763でポールポジションを獲得した。

 マルケス選手はすでに前戦タイグランプリで年間総合チャンピオンを決めており、明日の決勝は誰がこの勢いに待ったをかけるかに注目が集まる。

MotoGPクラス、マルケス選手が1分45秒763のタイムでポール獲得

総合チャンピオンを決めた後の、貫禄のトップタイム

 朝から降り続いていた雨は上がり、トラック全体がほぼドライコンディションとなった状態からMotoGPの予選がスタート。

弱い雨が降り続いた午前、バレンティーノ・ロッシ選手(Monster Energy Yamaha MotoGP)の走行。予選結果は10番手

 フリー走行3の上位10人と、Q1の上位2人の計12人で争われたQ2では、前戦のタイで2019年シーズンの総合チャンピオンを決めたマルク・マルケス選手(Repsol Honda Team)が、開始直後から他を圧倒するトップタイムを連発。有無を言わせない走りでポールポジションをもぎ取った。

2番手に入ったフランコ・モルビデッリ選手

 続く2番手はMotoGP 2年目のフランコ・モルビデッリ選手(Petronas Yamaha SRT)、3番手には今シーズン幾度となくマルケス選手とバトルを繰り返してきた注目のルーキー、ファビオ・クアルタラロ選手(Petronas Yamaha SRT)が入った。

ルーキーイヤーながら目覚ましい活躍を見せるファビオ・クアルタラロ選手が3番手

 MotoGPに日本人として唯一フル参戦している中上貴晶選手(LCR Honda IDEMITSU)はQ1に登場。Q1ではトップタイムを次々塗り替えて見せたものの、最後はQ2に進出できる2番手タイムにわずか0.034秒差で及ばず3番手。決勝レースは13番手、5列目からのスタートとなった。なお、中上選手は2020年も引き続き現在のチームからMotoGPに参戦することが発表されたばかり。しかしながら日本グランプリ終了後、肩の手術を行なうため今シーズン残り2戦は欠場することが決まっている。

2020年シーズンも継続参戦することが決まった中上貴晶選手

MotoGP 公式予選暫定結果(上位+日本人選手)
1位:マルク・マルケス選手(Repsol Honda Team)
2位:フランコ・モルビデッリ選手(Petronas Yamaha SRT)
3位:ファビオ・クアルタラロ選手(Petronas Yamaha SRT)
4位:マーベリック・ビニャーレス選手(Monster Energy Yamaha MotoGP)
5位:カル・クラッチロー選手(LCR Honda CASTROL)
6位:ジャック・ミラー選手(Pramac Racing)
7位:アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Ducati Team)
8位:ダニーロ・ペトルッチ選手(Ducati Team)
9位:アレイシ・エスパルガロ選手(Aprilia Racing Team Gresini)
10位:バレンティーノ・ロッシ選手(Monster Energy Yamaha MotoGP)
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13位:中上貴晶選手(LCR Honda IDEMITSU)

 MotoGPクラス予選トップ3の予選終了後の記者会見の要旨は以下の通り。

ポールポジションのマルク・マルケス選手(Repsol Honda Team)

マルク・マルケス選手(Repsol Honda Team):みんなにとって今日は微妙な日だった。特にフリー走行4はトラックコンディションを読むのが難しかった。フリー走行ではほぼウェットだったが、予選では完全にドライになって、いつもの予選と同じようにプッシュできたと思う。もてぎでいいポジションから(決勝レースを)スタートできるのはよかった。明日はタフなレースになると思うけれど、僕らは最高のポジションにいて、最高の状態だから、勝利を目指してなんでもトライしていくつもり。

 みんな明日はタイヤ選択が重要になると思うが、なぜかという答えは自分は持っていない。昨年は何も問題はなかったが、今年はブレーキで十分にタイヤの温度が上がらない。(ドライコンディションだった)金曜日にそういう現象が出ていたわけだけれど、(同じくドライが見込まれる)明日どうなるかは注意してみてみないと。

2番手 フランコ・モルビデッリ選手(Petronas Yamaha SRT)

フランコ・モルビデッリ選手(Petronas Yamaha SRT):フロントローにまた並ぶことができたのはすばらしいこと。昨日は速く走れたし、今朝のウェットも午後のドライも速くて、明日に向けていいポジションを獲得できた。これからコンディションはドライになっていくと思うが、昨日のドライでの結果を見る限り、いいレースができると思う。

(ここ最近のヤマハの躍進について)2つのことがうまくはまったからではないか。(チームメイトの)ファビオがヤマハのバイクで信じられないような速さを発揮していることが、すべてのヤマハライダーの前向きなモチベーションにつながっている。そして、ヤマハ自体もパッケージを改善している。これら2つがヤマハを大きく前進させているのだと思う。

3番手 ファビオ・クアルタラロ選手(Petronas Yamaha SRT)

ファビオ・クアルタラロ選手(Petronas Yamaha SRT):フロンロトローはうれしい。正直に言うと、今日のコンディションはずっといいとは思えなかった。ほとんどドライになったのにトリッキーなところがあって、2つめの橋のところはかなりアグレッシブだった。フロントローで終えられることは期待していなくて、いくつかミスはあったけれど、すごくいいラップで走ることができた。

 温度に大きく左右されるのでタイヤチョイスは簡単ではないが、(ドライだった)金曜日はいい調子だったし、日曜日のウォームアップでは小さなセッティング変更をしてさらに改善する。戦う準備はできているので、明日はいいタイムを刻めれば。

Moto2クラスはルカ・マリーニ選手がポール獲得

Moto2ポールポジションのルカ・マリーニ選手

 Moto2はルカ・マリーニ選手(SKY Racing Team VR46)がポールポジションを獲得した。

2番手のアウグスト・フェルナンデス選手(FLEXBOX HP 40)
3番手のロレンソ・バルダッサーリ選手(FLEXBOX HP 40)

Moto2 公式予選暫定結果(上位+日本人選手)

1位:ルカ・マリーニ選手(SKY Racing Team VR46)
2位:アウグスト・フェルナンデス選手(FLEXBOX HP 40)
3位:ロレンソ・バルダッサーリ選手(FLEXBOX HP 40)
4位:アレックス・マルケス選手(EG 0,0 Marc VDS)
5位:ホルヘ・ナバーロ選手(Beta Tools Speed Up)
6位:ソムキアット・チャントラ選手(IDEMITSU Honda Team Asia)
7位:トーマス・ルティ選手(Dynavolt Intact GP)
8位:マルコ・ベッゼーキ選手(Red Bull KTM Tech 3)
9位:マーセル・シュロッター選手(Dynavolt Intact GP)
10位:レミー・ガードナー選手(ONEXOX TKKR SAG Team)
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16位:長島哲太選手(ONEXOX TKKR SAG Team)

長島哲太選手(ONEXOX TKKR SAG Team)は16番手

Moto3クラスはニコロ・アントネッリ選手がポール獲得

Moto3ポールポジションのニコロ・アントネッリ選手

 Moto3はニコロ・アントネッリ選手(SIC58 Squadra Corse)がポールポジションを獲得。第13戦で初優勝している鈴木竜生選手(SIC58 Squadra Corse)は3番手に入り、決勝レースはグリッドの1列目から地元初優勝を狙う。

2番手のアロンソ・ロペス選手(Estrella Galicia 0,0)
今シーズン第13戦で初優勝を果たし、日本でも表彰台の期待がかかる鈴木竜生選手。予選3位

Moto3 公式予選暫定結果(上位+日本人選手)

1位:ニコロ・アントネッリ選手(SIC58 Squadra Corse)
2位:アロンソ・ロペス選手(Estrella Galicia 0,0)
3位:鈴木竜生選手(SIC58 Squadra Corse)
4位:マカル・ユルチェンコ選手(BOE Skull Rider Mugen Race)
5位:セルジオ・ガルシア選手(Estrella Galicia 0,0)
6位:ロレンソ・ダラ・ポルタ選手(Leopard Racing)
7位:ヤコブ・コルンフェール選手(Redox PruestelGP)
8位:アロン・カネト選手(Sterilgarda Max Racing Team)
9位:チェレスティーノ・ヴィエッティ選手(SKY Racing Team VR46)
10位:ガブリエール・ロドリーゴ選手(Kömmerling Gresini Moto3)
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15位:鳥羽海渡選手(Honda Team Asia)
16位:佐々木歩夢選手(Petronas Sprinta Racing)
17位:小椋藍選手(Honda Team Asia)
19位:山中琉聖選手(Estrella Galicia 0,0)
24位:真崎一輝選手(BOE Skull Rider Mugen Race)