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【MotoGP 日本グランプリ 2019】決勝、マルケス選手がポールトゥウィンで今季10勝目
クアルタラロ選手、ドヴィツィオーゾ選手が表彰台。中上選手は16位
2019年10月20日 22:07
- 2019年10月18日~20日 開催
「2019 FIM MotoGP 世界選手権シリーズ第16戦 MOTUL 日本グランプリ」(以下、MotoGP日本グランプリ)は10月20日、ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)で決勝レースが行なわれ、マルク・マルケス選手(Repsol Honda Team)が今季10勝目をポールトゥウィンで飾った。13番グリッドからスタートした中上貴晶選手(LCR Honda IDEMITSU)は16位に終わった。
MotoGPクラス
気温20℃、路面温度26℃のドライコンディションのなか行なわれたMotoGPの決勝レース。オープニングラップこそファビオ・クアルタラロ選手(Petronas Yamaha SRT)がポールポジションのマルケス選手と激しいつばぜり合いを繰り広げるものの、その後はマルケス選手が先行し、じりじりと差を広げる。
レース中盤までに2秒以上の差を作ると、ほとんど独走状態のままマルケス選手が逃げ切ってフィニッシュ。続いてクアルタラロ選手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Ducati Team)がチェッカーを受けた。
中上選手は本来のパフォーマンスを発揮できず16位、バレンティーノ・ロッシ選手(Monster Energy Yamaha MotoGP)は転倒によりリタイアした。
マルク・マルケス選手の記者会見コメント
日本で優勝できて本当にうれしい。サイティングラップでレインタイヤをはいていたのは、準備のため。少し曇っていたし、何が起こるか分からないから、皮むきしておくのが一番の目的だった。レースではリアをソフトタイヤにしているライダーも多かったけれど、タフなレースになるだろうから自分はミディアムを選んだ。
レースペースは事前にチームと相談して1分46秒台前半で周回しようと考えていたが、実際には45秒台後半で走ってしまって、これだと燃料が足りなくなるので気付いた後は抑えて走るようにした。ペースを変えてからは2番手との距離のコントロールに努めた。幸運なことに、残り1周半あたりで(あと3周分の残燃料を示す)ランプが点灯したので、燃料マネジメントしながら走るようにして、最後無事にチェッカーを受けることができた。
自分としては、今回2つのレースがあるとして、(24周あるレースのうち)最初の12周と最後の12周に分けて考えるようにした。最初の12周では、とにかくリードを広げて2番手とのタイムギャップを作るプランAを考えた。それができれば、あとは2番手との距離を保つようにする。最初の12周でそれができなければ、プランBとして、最後の12周は2番手の後ろについて燃料を節約して走る。結局はプランAがうまくいったわけで、プランBは実行していないから、もしそうしていたときにどうなっていたかは分からない。
ファビオ・クアルタラロ選手の記者会見コメント
ウォームアップ走行でソフトとミディアムの両方のタイヤを比べたところでは、ソフトタイヤの感触がよかった。バイクの調子もよく、1周目はトップからわずかなギャップで周回できた。マルク(マルケス選手)はものすごく速かったので、最初は限界ギリギリで追いかけたが、結果的に2位になれてよかった。
(参戦初年度でここまでの成績を挙げられているのは)ありがたいこと。(2019年2月の)マレーシア(セパン)テストでチームが掲げた目標は50〜90ポイントを獲得するというもので、この成績は出来過ぎだと思う。チームも自分もMotoGP参戦初年度で(この成績なので)とてもうれしい。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手の記者会見コメント
少しヘンな感じのするレースだった。ウォームアップも含め、レース前は違うタイヤやマシンセッティングなどいろいろ試したが、いまいち感触がよくなかった。こういう展開のレースはすっきりしないが、最後はほとんど(トップや2位との)ギャップなしでゴールできたし、チームとしてはうれしい。
ただ、レースではタイヤのグリップが高い序盤にスピードが出ないという問題がある。コーナーの半ばでスピードを失ってしまい、モルビデッリより速く走ることができなかった。レースが進んでタイヤのグリップが落ちてくると、マシンやブレーキングはどんどんよくなってペースが上がる。だからレースの最後の方はすごくフィーリングがいい。なぜグリップがいいと遅くなるのかいろいろ分析しているが、よく分からないのはフリー走行のときはトップタイムをマークすることもあること。レースの序盤と同じなのに。もっとよく分析しないと。
MotoGP 決勝レース暫定結果(上位+日本人選手)
1位:マルク・マルケス選手(Repsol Honda Team)
2位:ファビオ・クアルタラロ選手(Petronas Yamaha SRT)
3位:アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Ducati Team)
4位:マーベリック・ビニャーレス選手(Monster Energy Yamaha MotoGP)
5位:カル・クラッチロー選手(LCR Honda CASTROL)
6位:フランコ・モルビデッリ選手(Petronas Yamaha SRT)
7位:アレックス・リンス選手(Team SUZUKI ECSTAR)
8位:ジョアン・ミル選手(Team SUZUKI ECSTAR)
9位:ダニーロ・ペトルッチ選手(Ducati Team)
10位:ジャック・ミラー選手(Pramac Racing)
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16位:中上貴晶選手(LCR Honda IDEMITSU)
Moto2優勝はルカ・マリーニ選手
Moto2は、ポールスタートのルカ・マリーニ選手(SKY Racing Team VR46)がレース前半をリードし、後半はトーマス・ルティ選手(Dynavolt Intact GP)が主導権を握る流れに。しかし最後はマリーニ選手が逆転し、前戦タイグランプリに続く優勝を飾った。
ルティ選手が2位に入り、3位はホルヘ・マルティン選手(Red Bull KTM Ajo)。ルティ選手はポイントランキングトップのアレックス・マルケス選手(EG 0,0 Marc VDS)との差を36ポイントに縮め、逆転総合優勝に望みをつないだ。長島哲太選手(ONEXOX TKKR SAG Team)は、スタート直後の1コーナーで転倒を喫してリタイアに終わった。
Moto2 決勝レース暫定結果(上位+日本人選手)
1位:ルカ・マリーニ選手(SKY Racing Team VR46)
2位:トーマス・ルティ選手(Dynavolt Intact GP)
3位:ホルヘ・マルティン選手(Red Bull KTM Ajo)
4位:ロレンソ・バルダッサーリ選手(FLEXBOX HP 40)
5位:ホルヘ・ナバーロ選手(Beta Tools Speed Up)
6位:アレックス・マルケス選手(EG 0,0 Marc VDS)
7位:エネア・バスティアニーニ選手(Italtrans Racing Team)
8位:アウグスト・フェルナンデス選手(FLEXBOX HP 40)
9位:マーセル・シュロッター選手(Dynavolt Intact GP)
10位:ステファノ・マンジ選手(MV Agusta Temporary Forward)
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DNF:長島哲太選手(ONEXOX TKKR SAG Team)
Moto3優勝はダラ・ポルタ選手、鈴木竜生選手は4位
Moto3は、鈴木竜生選手(SIC58 Squadra Corse)が、チャンピオンシップをリードするロレンソ・ダラ・ポルタ選手(Leopard Racing)と終盤までトップ争いを繰り広げるも、最終ラップで後続2台にかわされ、惜しくも表彰台には手が届かなかった。
レースはダラ・ポルタ選手が優勝。ポイントランキングで2位に47ポイント差とし、年間総合チャンピオンをほぼ手中にした。2位はアルベルト・アレナス選手(Gaviota Angel Nieto Team)、3位はチェレスティーノ・ヴィエッティ選手(SKY Racing Team VR46)。
Moto3 決勝レース暫定結果(上位+日本人選手)
1位:ロレンソ・ダラ・ポルタ選手(Leopard Racing)
2位:アルベルト・アレナス選手(Gaviota Angel Nieto Team)
3位:チェレスティーノ・ヴィエッティ選手(SKY Racing Team VR46)
4位:鈴木竜生選手(SIC58 Squadra Corse)
5位:セルジオ・ガルシア選手(Estrella Galicia 0,0)
6位:ジョン・マックフィー選手(Petronas Sprinta Racing)
7位:ハイメ・マシア選手(WWR)
8位:マルコス・ラミレス選手(Leopard Racing)
9位:アロンソ・ロペス選手(Estrella Galicia 0,0)
10位:アンドレア・ミーニョ選手(WWR)
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13位:佐々木歩夢選手(Petronas Sprinta Racing)
14位:小椋藍選手(Honda Team Asia)
15位:山中琉聖選手(Estrella Galicia 0,0)
17位:鳥羽海渡選手(Honda Team Asia)
20位:真崎一輝選手(BOE Skull Rider Mugen Race)