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ブリヂストン、トラック用タイヤ2020年新商品発表会。国内輸送事業者に「断トツ商品」提供
断トツのサービスネットワークで断トツのソリューションの提供を目指す「Bridgestone T&DPaaS」
2020年2月1日 10:53
- 2020年1月31日 開催
ブリヂストンは1月31日、3月に発売するトラック用2020年新商品として、オールシーズンタイヤ「M888」、低燃費タイヤ「ECOPIA M801 II」、超偏平シングルタイヤ「GREATEC M829」を発表する「2020年 ブリヂストンタイヤソリューションの取り組み~トラック用タイヤ 新商品発表会~」を開催。
発表会会場では、MaaSやCASEによって進化するモビリティ社会を支えるブリヂストンの方向性を示す「Bridgestone T&DPaaS」や、国内市場における「タイヤソリューション」の取り組みについて、ブリヂストン 執行役員 Bridgestone T&DPaaS 企画担当 高城知行氏、ブリヂストンタイヤジャパン 執行役員 生産財タイヤソリューションビジネス開発本部長 末松聡氏が登壇して説明した。
断トツのサービスネットワークで断トツのソリューションの提供を目指す「Bridgestone T&DPaaS」
発表会で登壇したブリヂストン 執行役員の高城氏は、モビリティ社会の進化を支えるブリヂストンの方向性「Bridgestone T&DPaaS」について説明。
高城氏のプレゼンテーションでは、MaaSやCASEが進んだモビリティ社会においては社会・顧客・パートナーとの価値共創が重要となり、安全性/経済性/生産性/環境性が求められるという。そこに向けてブリヂストンは、クルマを支えるタイヤの存在のようにソリューション・コントリビューターを目指すのが「BRIDGESTONE T&DPaaS」であると紹介した。
高城氏は「断トツの商品と断トツのサービス、この2つをデジタルコネクティビティによってつなげ、断トツのサービスネットワークを通じて断トツのソリューションを提供していく。社会、顧客、パートナーの皆さんと新たな価値を共創していく。これがBridgestone T&DPaaSの考え方です」と説明した。
断トツ商品として、同社はランフラットタイヤや低燃費タイヤ、ワイヤレス給電インホイールモーター用タイヤなどの商品群を用意していることを強調。また、断トツサービスとして「リトレッド」をはじめとするメンテナンスサービスを用意。断トツのサービスネットワークとして、乗用車系で9000店、商用車系で3500店を展開していることを紹介した。
また、デジタルコネクティビティへの取り組みとしてはTomTomから買収した「webfleet solutions」の事例を紹介。車両や運行データ、タイヤメンテナンスデータを集めることで、ドライバーや運行状況に関するさまざまなデータを提供できるようになり、安全性・効率性・生産性の向上に貢献するソリューションになることを目指すという。
webfleet solutionsによる具体的な提供価値とサービスとしては、安心安全運行、トータルコスト削減、環境、予防保全、コンプライアンス厳守といったものを提供できるという。
高城氏は「私どもブリヂストンは移動ソリューションを支えるコントリビューターとして、社会価値、顧客価値を創出する独自ソリューションプラットフォームであるT&DPaaSによって、広範囲に渡るモビリティを支えてこれからも貢献していきたい」とまとめた。
国内輸送事業者向けの「タイヤソリューション」における「断トツ商品」と位置付ける2020年新商品
国内市場におけるタイヤソリューションの取り組みについては、ブリヂストンタイヤジャパンの末松氏が説明。
ブリヂストンでは国内輸送事業者に向けて、タイヤなどの商品の供給だけでなく、リトレッドをはじめとするメンテナンスサービス、タイヤトラブルの復旧に対応するサービスネットワークといった、輸送事業者の課題に合わせてサービスをカスタマイズして提供する「Tire Solution(タイヤソリューション)」を展開していることを紹介。それらをパッケージにした「トータルパッケージプラン」では、2019年末現在で約700社と契約しているという。
トラック用の2020年新商品として発表した、オールシーズンタイヤ「M888」、低燃費タイヤ「ECOPIA M801 II」、超偏平シングルタイヤ「GREATEC M829」は、このタイヤソリューションの軸となる同社の「断トツ商品」と位置付けられる商品という。
M888は、舗装路・高速走行向けのトラック・バス用オールシーズンタイヤで、従来品のM890との比較で摩耗寿命を20%向上させた。さらに、リトレッドタイヤとして活用することで資源量を68%削減、CO2排出量も35%削減することになることが強調された。
ECOPIA M801 IIは、トラック・バス用ECOPIAブランドとして第5世代目となる低燃費タイヤ。新開発の低燃費ゴムとベルト構造の採用によって、オールシーズンタイヤのM888との比較で、M888の転がり抵抗係数を100とした場合、ECOPIA M801 IIの転がり抵抗係数は68と、転がり抵抗の低減を実現させた。
GREATEC M829は、リアタイヤ2本をシングル化することができる超偏平シングルタイヤ。従来1軸に4本タイヤを装着していたものと比べて、シングルタイヤ化によって1軸2本とすることで1軸あたり100kgの軽量化を実現。2軸のシングルタイヤ化とスペアタイヤレスとすることで、1台あたり約300kgの軽量化を実現することができるという。
末松氏は2020年新商品を紹介するプレゼンテーションの中で、2020年新商品に加えて、メンテナンスサービス、サービスネットワークなどのタイヤソリューションによって、日本の輸送ビジネスの成長を足下から支えていきたいとの意気込みを示した。