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東京海上日動とALBERT、ドラレコ情報からAIが事故の責任割合を自動判定する「事故状況再現システム」導入

2020年3月17日 発表

新機能「事故状況再現システム」のイメージ

 東京海上日動火災保険とALBERTは3月17日、自動車事故の責任割合をAI(人工知能)が自動判定する新機能「事故状況再現システム」を導入すると発表した。同日よりドライブレコーダー特約「DAP/ドライブエージェントパーソナル(個人向け)」「DA/ドライブエージェント(法人向け)」契約者向けにサービスを導入する。

 危険運転や高齢者事故の増加に伴いドライブレコーダーの需要が高まり、東京海上日動が提供するドライブレコーダーを活用した自動車保険の特約サービス「DAP」「DA」においても、2019年12月時点で約36万5000件の契約があるという。

 これまでに東京海上日動とALBERTは、損害保険領域におけるビッグデータ分析、AIアルゴリズム開発、AIシステム実装や、AIを活用した業務効率化などで連携してきた。新機能の事故状況再現システムでは、ドライブレコーダーの映像などからAIが事故状況を再現して責任割合を自動算出できるようにした。

 具体的な流れは、自動車保険の特約サービスとして貸与する「ドライブレコーダー端末」が強い衝撃を検知すると、端末から自動で事故対応を行なうオペレーターに連絡がいき、録画された事故映像が送信される。

 受信した事故映像のほかに、端末の加速度センサーやGPSから得られた情報をもとに事故の状況をAIが解析することで、システム上に事故の状況を自動的に再現できるようにした。

 この新機能により、事故の形態、車両の損傷箇所、道路形態などに関する情報と、これらをもとにAIが自動判定した責任割合を速やかに確認できるようになるため、事故の迅速な解決と契約者への迅速な保険金の支払いに繋げていくことが可能になるという。

 なお、AIで自動判定する責任割合は、これまでの過去の判決事例などから算出した参考値で、同社ではこれに基づきすぐに保険金を支払うのではなく、契約者と打ち合わせの上で保険金を支払うとしている。

新機能で期待される効果