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ボルボ、「V60」に48Vハイブリッドモデル「B5」導入 全ラインアップ電動化

プラグインハイブリッドモデル「Recharge Plug-in hybrid T6」も設定

2020年10月21日 発売

499万円~799万円

「V60」の装備を一部変更するとともに、パワートレーンに48Vハイブリッドを導入

 ボルボ・カー・ジャパンは10月21日、プレミアム・ミッドサイズステーションワゴン「V60」の装備を一部変更するとともに、パワートレーンに48Vハイブリッドを導入して発売した。価格は499万円~799万円。

 パワートレーンは従来の「T5」に代わり、新たに48Vハイブリッドモデルの「B5」を採用するとともに、エントリーパワートレーンとして「B4」を追加。また、プラグインハイブリッドモデル「Recharge Plug-in hybrid T6」を設定したことにより、V60のモデルは全て電動化されたことになる。

モデルエンジン変速機駆動方式価格
V60 B4 Momentum直列4気筒 2.0リッター直噴ターボ(197PS/300Nm)+電気モーター(48Vハイブリッド)8速AT2WD(FF)4,990,000円
V60 B5 Inscription直列4気筒 2.0リッター直噴ターボ(250PS/350Nm)+電気モーター(48Vハイブリッド)6,240,000円
V60 B5 R-Design6,240,000円
V60 Recharge Plug-in hybrid T6 AWD Inscription Expression直列4気筒 2.0リッター直噴ターボ+スーパーチャージャー(318PS/400Nm)+電気モーター(プラグインハイブリッド)4WD6,840,000円
V60 Recharge Plug-in hybrid T6 AWD Inscription7,990,000円

 48Vハイブリッドパワートレーンの「B4」「B5」は、ISGM(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター・モジュール)による回生ブレーキで発電した電力を48Vリチウムイオンバッテリーに蓄電し、エンジンの始動や動力補助を行なうハイブリッドシステムを搭載。ISGMはバッテリーモジュールへの充電、エンジンの始動、車両出力補助および制動に使用される。また、スターターモーターに代わりISGMによりエンジンの始動を行ない、アイドリングストップ後の再始動時におけるノイズやバイブレーションの大幅な低減と、より上質感のある走行性能を実現させたという。

 また、約90%ものパーツが新設計された新世代パワートレーンDrive-E(ドライブイー)の第3世代となる4気筒2.0リッターガソリンエンジンを搭載。同エンジンはボルボ独自の設計思想により優れた効率性と環境性能、コンパクトなデザインを実現しており、新世代ボディ構造とともに、高いレベルの衝突安全性能も考慮する。シリンダーの表面処理の改良など、エンジン内部の摩擦(フリクション)低減を図るとともに、気筒休止システムを導入したことで一定条件を満たした状態での2気筒走行が可能となり、エンジンの運転効率が向上したことで燃費を向上できたという。

 一方、Recharge Plug-in hybrid T6 AWDは、ボルボの中大型車向けプラットフォーム「SPA」のプラグインハイブリッドモデル。新しいプロダクトラインとなるRecharge(リチャージ)は「外部充電可能」という意味から今後導入されるBEV(電気自動車)とプラグインハイブリッド車の呼称として使用され、電動化を推進するボルボ・カーズを象徴する位置付けとなる。186kW(253PS)/350Nm(35.7kgfm)を発生するDrive-E2.0リッター4気筒スーパーチャージャー付き直噴ターボエンジンと240Nmを発生する電気モーターをリアに配置し、通常の「Hybridモード」をはじめ電動モーターだけで駆動する「Pureモード」ではEV走行のみによるゼロエミッション走行が可能で、プラグインレンジは48.2km。また、エンジンとモーター2つのパワーソースを最大限に活用する「Powerモード」も選択できる。

 エントリーグレードとして設定された「B4 Momentum」では、従来のT5 MomentumからB4 Momentumにエントリーレベルのパワートレーンを変更。合わせて仕様装備の変更を行ない「キーレスエントリー」「運転席8ウェイパワーシート(運転席ドアミラー連動メモリー機構付)」「パワーテールゲート(ハンズフリー・オープニング/クロージング機構付)」「ドアハンドル(ボディ同色、グラウンドライト付)」を標準装備とし、B4パワートレーン搭載で499万円という価格を実現している。

 また、Recharge Plug-in hybridには戦略的な価格設定を実現する「Inscription Expression」グレードを新設定。これはプラグインハイブリットモデルのエントリーグレードとして追加設定されたもので、装備レベルを見直し、「Recharge Plug-in hybrid T6 AWD Inscription」と比較してリーズナブルな価格を実現したモデルとなる。

 加えて「洗練さ(Refinement)」の「R」を軸とした専用装備と、スポーツサスペンションによる洗練された走りによる、通常モデルと差別化したR-Designを新設定。グロッシーブラック仕上げのアクセントや18インチ専用アルミホイールをはじめ、専用オープングリッドテキスタイル/ファインナッパレザー・コンビネーション・スポーツシートや、本革/シルクメタル・スポーツステアリングホイールなどを装備した。

 そのほかの装備について、今回のV60では「CleanZone-アドバンスト・エア・クオリティ・システム(PM2.5センサー、車内自動換気機能付)」を採用。車内から微粒子状物質を除去することでPM2.5粒子を最大95%車外排出することが可能となり、これにより車内のエアクオリティが最適化され、大気汚染や微粒子による健康への悪影響を抑制する。併せて、Recharge Plug-in hybrid T6 AWD Inscriptionを除く全モデルに「ワイヤレス・スマートフォン・チャージ」が標準装備されたほか、オプションのB&Wプレミアムサウンド・オーディオシステムがアップグレードされ、新たに“Jazz Club”モードが追加採用されている。