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ボルボ、「XC40 Recharge P8」を生産するゲント工場にバッテリー組立ライン新設

ボルボ初のEV「XC40 Recharge P8」は年内に生産開始

2020年3月5日(現地時間) 発表

ベルギー ゲント工場で生産されるボルボ初のEV(電気自動車)「XC40 Recharge P8」の電動式4輪駆動パワートレーン

 ボルボ・カーズは3月5日(現地時間)、ボルボ初のEV(電気自動車)「XC40 Recharge P8」の生産開始を年内に予定しているベルギー ゲント工場にバッテリー組立ラインを新設したと発表した。

 XC40 Recharge P8は、完全電動式パワートレーンやプラグイン・ハイブリッド・パワートレーンを搭載するボルボ車の総称として展開されている「Recharge(リチャージ)」を車名に持つモデル。ボルボのコンパクトSUV「XC40」をベースに電動式4輪駆動パワートレーンを採用。システム出力は408HPで、1回の充電で航続距離400km(WLTPモード)を実現する。

XC40 Recharge P8はシステム出力408HPを発生し、1回の充電で航続距離400km(WLTPモード)を実現する

 バッテリー組立ラインの新設は、ボルボが2025年までに車両1台あたりのライフサイクルにおけるCO2排出量を2018年比で40%削減することを目指して取り組んでいる、電動化戦略と気候変動対策に向けた直近の具体的施策。バッテリー組立は全ラインアップの電動化を進める中で重要な要素で、ゲント工場での生産開始により、プロセスの最適化や効率化に関する重要な知見を蓄積して他の生産拠点にも展開していくことになる。

 ボルボではアメリカ サウスカロライナ州チャールストン郊外の工場にもバッテリー組立ラインを建設する計画を発表。同組立ラインの建設は今秋の開始予定で、さらに中国 浙江省 路橋区の工場でもEVの生産を予定。路橋工場では現在、CMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)をベースとしたボルボ車のほか、同じくCMAを採用するポールスターなどの姉妹ブランド車を生産している。

 また、ボルボは2019年に大手バッテリーメーカーである中国のCATL、韓国のLG化学と長期供給契約を締結。XC40 Recharge P8をはじめ、ボルボやポールスターの次世代モデルに搭載するバッテリーの供給を今後10年間にわたり確保した。

ボルボ・カーズ グローバル生産管理部門責任者 ゲールト・ブリュイネール氏

 ボルボ・カーズ グローバル生産管理部門で責任者を務めるゲールト・ブリュイネール氏は、「ゲント工場で働く皆さんとともに、この記念すべき日を祝うことができてうれしく思います。ゲント工場は当社初のバッテリー組立ラインを持つ工場として、電動化に向けた生産ネットワークを今後整備していくにあたり、先駆的な役割を果たします」とコメントしている。