ニュース

マツダの人見氏、水素燃焼エンジンでは冷える面積が大きなロータリーよりレシプロの方が有利なのは否定できない

水素エネルギーに関するシンポジウムが開催された。左上から時計回りに、国際自動車ジャーナリスト 清水和夫氏、自動車研究家 山本シンヤ氏、東京大学 客員准教授 松本真由美氏、東京大学 先端科学技術研究センター 特任研究員 木村達三郎氏、マツダ株式会社 シニアイノベーションフェロー 人見光夫氏、川崎重工業株式会社 執行役員 西村元彦氏

 10月21日、第3回水素エネルギーを語るシンポジウム「カーボンニュートラルに向けた水素の利活用 ~“水素を燃やす”選択肢~」がオンライン開催された。同イベントは住商アビーム自動車総合研究所主催の水素エネルギーに関するイベントで、これまでの燃料電池などをテーマに開催されてきた。今回は水素を燃やして発電する、あるいは自動車のエンジンで水素を燃やすなどをテーマに行なわれた。

 東京大学 客員准教授 松本真由美氏、マツダ シニアイノベーションフェロー 人見光夫氏、川崎重工業 執行役員 西村元彦氏による基調講演が行なわれたほか、その3氏と国際自動車ジャーナリスト 清水和夫氏、東京大学 先端科学技術研究センター 特任研究員 木村達三郎氏の2氏をモデレーターに、自動車研究家 山本シンヤ氏をスペシャルゲストとしてパネルディスカッションが行なわれた。

 この中でマツダの人見氏は「ロータリーは構造上冷える面積が多い、水素燃焼エンジンでは冷えるというところが最大の弱点になる。新しい燃料は節約とセットなので、普通の丸いピストンの構造の方が有利だと考えられる。ロータリーの方がよいだろうとはなかなか言えない」と述べ、水素を燃焼させる水素燃焼エンジンでは構造上冷える場所が多いロータリーよりもレシプロの方が有利だと説明した。

水素内燃機関の可能性

ドイツでは水素技術に90億ユーロの投資

東京大学 客員准教授 松本真由美氏

 東京大学 客員准教授 松本真由美氏は欧州、米国、中国、韓国、日本など世界各国での水素エネルギーの政策状況、そして社会的受容性などに関して講演を行なった。

 松本氏によれば欧州では2050年にカーボンニュートラルを実現するための各種の政策を各国政府が強力に推進しており、ガソリン車やディーゼル車の新車販売禁止などが打ち出されていることなどを説明した。それとリンクして自動車メーカーも乗用車や商用車のCO2削減強化のために、BEV(バッテリ電気自動車)への移行を進めており、その流れで水素も注目を集めている。

 自動車メーカーが集中するドイツでは水素技術で世界一を目指すと2020年に水素国家戦略を発表し、90億ユーロという巨額の投資を水素技術に対して行なっているという。

 また、ドイツの地方自治体であるヘルテン市では水素タンクや風力発電由来のグリーン水素、燃料電池などへの投資を行なっており、2050年に向けて利活用を進めているなどと説明した。

EUの脱炭素戦略
欧州の自動車戦略

 米国に関してはバイデン大統領が2030年までに半数をBEV、FCV(燃料電池車)にすることを署名したほか、カリフォルニア州でFCVの導入などが決定されており、中国では2035年までにFCV100万台、燃料電池向けに水素のサプライチェーンの構築などが検討されている。

 韓国では2020年11月に新政策が発表され、2025年までにEV/FCVで133万台、輸出53万台という目標が掲げられ、インフラの整備などが進められているという。ヒュンダイのFCVとなるNEXOはグローバルに1万台がすでに出荷されており、昨年世界全体で9100台のFCVが出荷されたが、そのうちヒュンダイが4700台を占めているという。

 日本でも2050年のカーボンニュートラルの実現に向けた戦略が打ち出されており、2030年に2013年に比べてCO2の排出量を46%削減するという意欲的な目標が掲げられている。経産省の事業としてCO2の削減に向けた技術革新の14分野に補助金が出されることがすでに決定されており、そのうち3割は今年度内にスタートするという。日本ではトヨタやホンダがFCVの販売をすでに行なっているほか、水素を燃やして動力とするエンジンの開発が進められている。

 松本氏は「ドイツで発表された論文によれば、多くの一般市民は水素がカーボンニュートラルの実現に向けて重要な役割を占めていることを理解しているが、自分の近隣にインフラができるということになると受容する数は減ってしまう。そうしたところにギャップがあると考えられる」と述べ、社会的な受容性を上げていくことが、水素を利用した二酸化炭素削減の実現には重要になってくると説明した。

講演資料

再生可能エネルギーはBEVで使うよりも、石炭発電を減らすことに使った方が削減効果は大きい

マツダ株式会社 シニアイノベーションフェロー 人見光夫氏

 マツダ シニアイノベーションフェロー 人見光夫氏は、石油、石炭、原子力といった発電のソースと、自動車の動力を内燃機関からバッテリ・モーターへと変更していくことの二酸化炭素削減効果などに関しての説明を行なった。

 人見氏は「電気自動車普及を急ぐのは正しいか?」というスライドを示し、BEVよりも高効率な内燃エンジン(この場合はスカイアクティブ-Gのデミオ)と実用燃費および実用電費を比較すると、内燃エンジンはカタログ値(JC08)の36%減なのに対して、BEVは63%減となっており、その実用走行時で比較する必要があると指摘した。

 その前提条件で、現在の自動車をすべてBEV化するためには1年間で2986億kWhを発電する必要があり、それをすべて化石燃料で発電した場合には二酸化炭素の排出は1.82億トンという計算になると説明した。それを半減し、年間で0.91億トンの二酸化炭素を削減するにはその1年間に必要な電力(2986億kWh)の半分となる1493億kWhをクリーン電力(風力発電や水力発電、太陽光発電など)で発電する必要があると試算できるという。

 その試算をベースに計算すると、発電のエコシステム全体で発生する二酸化炭素は、発電から排出された分と自動車から排出された分を合計7.71億トンから6.81億トンに減ることは減るという。しかし、石炭発電を減らし、そこにクリーン電力を割り当てると、二酸化炭素の排出量は6.31億トンになりもっと減らすことが可能になるという。

電気自動車普及を急ぐのは正しいのか?
ケーススタディ
クリーン電力の使いどころ

 人見氏は「こうした計算をしても、再生可能エネルギーはBEVで使うよりも、石炭発電を減らすことに使った方が削減効果は大きい。火力発電があるうちは内燃機関の改善を止めるのは結局二酸化炭素低減を遅らせることになる。そんな状況なのに二酸化炭素削減を実現するためにBEVにだけ補助金を出すということは大きな間違いだ」と述べ、BEVにすればバラ色、すべて解決という一部のメディアや政治家などの姿勢に警鐘を鳴らした。

 人見氏は「ドイツの発電事情を見ると、夏は再生可能エネルギーでまかなうことが可能だが、冬のように長期間日が照らないという時期が長いと火力発電所を動かさざるを得ないので、維持しなければならない。現状ではバッテリにそれを蓄えておくというのも現実的ではないし、長期的には電気料金を上げざるを得なくなる。電気に頼りすぎるとカーボンニュートラルは非現実的になる」と具体的な数字を挙げて、電気だけに頼るというのは実質的に不可能だと指摘した。

 人見氏は「水素を利用した内燃機関には大きな可能性がある。ガソリンの内燃機関だと、すでにスカイアクティブ-Gのようにリーンバーンを極めてきており、これ以上リーンにするのは難しいが、水素であればそれが可能になるし、NOxもほぼでない。さらに負荷が軽いときにはFCVにかなわないが、水素燃焼エンジンのハイブリッドを実現することで、それもかなりカバーすることができる」と述べ、水素燃焼エンジンや、水素燃焼エンジンとバッテリのハイブリッドは大きな可能性があると指摘した。

講演資料

国際水素サプライチェーン構築に挑む川崎重工

川崎重工業株式会社 執行役員 西村元彦氏

 川崎重工業 執行役員 西村元彦氏は「水素ガスタービンの実証と国際水素サプライチェーン構築への取り組み」と題した講演を行なった。

 西村氏は「再生可能エネルギーと電池だけではハードルがある。飛行機、貨物運搬船などは電動化がほぼ不可能、長距離バスやトラックも難しい。そうした分野では多くの企業が水素にチャレンジしている」と述べ、水素に注目が集まっている理由として、飛行機や長距離バスやトラックなど電動化だけでは二酸化炭素削減を実現できにくい乗り物があることを指摘した。

 その上で「水素のエコシステムを作るのが合理的で、今世界中の企業が水素に注目しており、プレイヤーが増えており、このまま発展していけば経済と環境の好循環がもたらされる」と指摘した。

水素の大量利用について
エネルギー消費密度
再生可能エネルギー密度
CO2フリー水素

 西村氏は「日本のエネルギー消費を密度(エネルギー消費を可住面積で割ったもの)を見ると、日本はダントツトップだ。その状況からさらに再生可能エネルギーを増やしていくには海洋を活用する必要がある」と述べ、同社がオーストラリアなどと共同で行なっている、オーストラリアで少ない二酸化炭素排出で作った水素を日本に運搬して利用するプロジェクト(日豪パイロットプロジェクト:HESC、Hydrogen Energy Supply Chain)を紹介した。

 同社は液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」を試作し、現在それを利用してオーストラリアで製造した水素を日本に運ぶ実証実験を行なっている。今後水素のタンクを大きくして、日本側のタンクも大型化するなどして、商用レベルにすることを2020年代半ばまでには実現したいと西村氏は説明した。

 同時にそうした水素を利用して発電する装置として水素ガスタービンを計画しており、水素を燃焼させたときに安定して燃焼させる技術開発などを行なっていると説明した。将来的には大幅に効率を上げ、さらに二酸化炭素排出を削減できると西村氏は強調した。

実証構成
すいそ ふろんてぃあ
大型化技術開発
水素ガスタービン
水素燃焼
赤熱
逆火発生
ウェット方式
水素ガスタービン実証
水素・天然ガス切り替え運転
水素・天然ガス切り替え運転
水素ドライ燃焼
次世代水素燃焼評価
NOxの生成なし
水素チェーン

ピストンにセラミックのコーティングをして水素を燃焼。11月24日に学会発表予定と西村氏

 3氏の講演の後、国際自動車ジャーナリスト 清水和夫氏、東京大学 先端科学技術研究センター 特任研究員 木村達三郎氏の2氏をモデレーターとしてパネルディスカッションが行なわれた。パネルディスカッションでは講演した3氏のほか、自動車研究家 山本シンヤ氏も加わり6名で行なわれた。以下はその概要になる。冒頭で山本氏からトヨタ自動車によるスーパー耐久での水素燃焼エンジン実証実験参戦に関しての説明が行なわれた後、パネルディスカッションに入っていった。

木村氏:カーボンニュートラルに向けて世界で動きが急速に進んでいる。水素の役割は大きい。石油ガスから離れていかないとカーボンニュートラルは実現できないというのが世界のコンセンサス。水素だけでネットゼロは達成できない。全体としてうまく機能していかないとできない。燃料電池に加えて、進めていくべきモノであると捉えている。

松本氏:水素の燃焼、ドイツなどの欧州も有望視されている。将来的には発電、エネルギー全体の24%ぐらいを水素で実現できると考えられている。また、蓄電池だとコバルトなどの原材料の問題もある。脱炭素化の中では水素を燃やすということを評価されている段階で、水素発電などの実証研究が進んでいる。

清水氏:メルセデスベンツなどは乗用車でのFCVは撤退して、商用車に注力している。水素の燃料は飛行機などでは有望だ。

西村氏:ポーランド、東ドイツなどで水素を有効利用したいけど、CO2を埋める場所がない。人が住んでるところの下に埋めることは抵抗があるようだ。オーストラリアでは海底の地下に場所があるので、そこに埋める。欧州ではオランダも海底に貯蔵場所がある。

人見氏:FCVまでやらなくても燃焼でできるといいたい。これまでガソリンで吹く燃料を薄くして燃費をよくしようとしてきた、水素なら薄くても燃えるので、水素の方が楽に実現できる。内燃機関をずっとやってきた人は、まだできるという思いがある。

木村氏:欧州の人の考え方は内燃機関に違和感がない、船舶でもディーゼルに水素と混ぜてなどの取り組みを行なっている。日本の造船所でもすでに始めていると聞いている。欧州ではあるものを使うという考え方、日本は真面目に考えてそれは難しいと諦めてしまう。

西村氏:船舶のエンジンの水素化はこれから始める、発電エンジンの水素化も始めている。過給を4バールぐらいに、リーンバーンでやっている。ホンダはかつてシビックでやっていたCVCCと同じようなシステムでやっている。水素はすぐに火がつく、それでエンジンが壊れてしまうので、それをどう押さえるかが課題。熱が逃げてしまう。壁の方にいくと温度があがらない。

清水氏:今回の話はぜひ政治家に聞いてほしい、日本が持っている技術の強みを広げて一般の社会に広げていかないといけない。

木村氏:E-Fuelの取り組みも重要だ。重機とかそういうとかで二酸化炭素削減を実現するか、1つはバッテリであり、もう1つが水素燃料電池で、トヨタなどの実用化レベルはかなり高くなっている。内燃機関、バイオ燃料などでやっていこうと。二酸化炭素をリサイクル考え方、クリーンなものにするためには、クリーンな水素が必要。理論的にはできるしトライしているが、時間がかかる。

清水氏:古いポルシェの愛好家向けに、カーボンニュートラルの合成燃料を南アフリカで作るという取り組みをしている。リッター1000円だけど、そのあたりの可能性を考えると内燃機関の可能性が高い。阿蘇山の噴火も話題になっていたが、熱を使ってのカーボンニュートラル発電はどうなっているか……。

西村氏:大林組などが風力地熱を積極的にやっている。温泉との関係があって、開発を広げるのが難しいというのが実情である。

人見氏:水素は究極のリーン燃焼させるのには都合のいい燃料。壁の近くまで燃えるので、燃費はガソリンで薄く燃やしたらもっといいだろうなというのがある。熱効率として見たらガソリンよりは、NOxの問題なく燃やしたりできるが、冷えるということが課題。壁から熱が逃げないようなものとセットに考えてやれば、究極の燃焼になる。

西村氏:ピストンにセラミックのコーティングをするとかやってみた、シリンダーに直噴する。つけたいところで吹いて燃えると、壁に到達しないように燃やすと(熱効率が)50%超えになる。11月24日に日本燃焼学会でWeb開催があるので、そこで詳細は説明する予定。

清水氏:トヨタのMIRAI(ミライ)はエンジン車よりもラジエータがでかい。今のF1エンジンは、熱回収もやっている。あえて効率もわるくして、熱を回収した方がいいとホンダのエンジニアは説明していた。運動エネルギーと熱をどのように回収していくのは今後自動車のトピックになると思う。

人見氏:廃熱は一応暖房には一部利用している。大きな船とかだと効果あるかもしれないが、市販車だとコストが全く見合わず実用化は難しいだろう。

西村氏:家庭用のガス発電はやっていたが、現在はエネファームに置き換わってきている。電力の比率が圧倒的に大きい。欧州では熱の比率が大きい。小さいエンジンは燃料電池になかなかかなわない、蒸気を起こすのはしんどく、お湯を沸かすぐらいにしか使われていない。排ガス温度が500℃あればガスタービン。

水素燃焼エンジンでは冷える面積が大きいロータリーよりもレシプロの方が有利なのは否定できないとマツダの人見氏

清水氏:水素でロータリー復活の可能性はあるのか?

人見氏:答えにくい質問だ。ロータリーは構造上冷える面積が多い、水素燃焼エンジンでは冷えるというところが最大の弱点になる。新しい燃料は節約とセットなので、普通の丸いピストンの構造の方が有利だと考えられる。ロータリーの方がよいだろうとはなかなか言えない。

視聴者からの質問:オーストラリアから水素を運搬する船は行き(日本からオーストラリア)は何を運んでいるのか?

西村氏:バラストウォーターを搭載している。将来的には船の形を工夫してバラストウォーターを減らしていきたい。

視聴者:電気を使って水素を作ると、地球全体では赤字ではないか?

人見氏:太陽光とかで発電した電気で電気分解して燃やせば、水素100%で二酸化炭素はでない。燃料が燃えても二酸化炭素がでない燃料なのでその心配はない。それよりも大事なことは効率だ。燃焼はまだいいが、電気をためるのにはバッテリは効率がわるい、それを水素に変換するのは(それに比べると)効率はわるくない。水素のままで燃やしてしまうのが、一番効率はよい。

木村氏:E-Fuelでカーボンリサイクルしているだけでは減らない。使うことで化石燃料が減っていく、どこのパスでE-Fuelができているかライフサイクルを見て行く必要がある。

山本氏:実際にEVとかに乗っていると感じるのは、送電線が引けない山の中とかでは水素がベストではないかということだ。

視聴者:トヨタのスーパー耐久での水素燃焼エンジンのチャレンジは実際にはどのような印象だったか?

山本氏:富士で初めて見たときは異常燃焼を出さないことに一生懸命になっていた印象。夜中に4時間ぐらい止まっていたり、クルマを直すのにドタバタだった。トヨタ自動車でさえ町工場みたいなアプローチだった。レースをしているうちに、自動車メーカーぽくなっていた。

 今までの自動車メーカーなら始まるまでに1、2年検討して結局やらないという世界だった。でも今はやってみるという姿勢で、モータースポーツはレースが行なわれるという納期が決まっている、スピード感のようなものができている。

清水氏:日本は資源国ではないので、省エネに資するものを持ってきて、資源国ではないから技術でやらないといけない。バッテリ一本槍ではいけない。日本のエビデンスをもって海外とタフなネゴシエーションをし、日本がルールメーカーにならないといけない。

人見氏:お国の方は、内燃機関は二酸化炭素を出して走っている、電気こそ解決策だという政治家のおえらい人が多いので、聞く耳はあまり持ってくれていないと思う。

西村氏:燃焼もまだまだ大きな可能性がある。2014年に水素に挑戦していたのは日本だけだった、水素運搬船などは今でも日本しか実績がない。FCV、タンクの搭載方法などは、日本が水素燃焼でリーダーシップできるようにしてほしい。

松本氏:電動化に関しても日本ではHEVが入る、欧米ではHEVは入らないなどの違いがある。内燃機関のエコシステムに関わるプレイヤーはそこを心配している。また、バッテリの原料が枯渇するのではという心配もでてきている、BEVと内燃機関が対立する技術というのはおかしいと思う。

視聴者:将来的にガソリン車並みの価格まで落とせるか?

人見氏:エンジンのところは変わらない、水素のタンクがめちゃくちゃ高い。現在は1つで100~200万円というレベル、吸蔵合金などでコストを下げられると実用的になる。