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日産、2028年半ばまでに全固体電池を量産開始へ 2024年に横浜でパイロットプラント立ち上げ

2022年1月27日 発表

日産自動車株式会社 代表執行役社長兼CEOの内田誠氏

 日産自動車の代表執行役社長兼CEOの内田誠氏は1月27日、同社が開発をすすめる全固体電池(ASSB:all-solid-state battery)技術について、2024年に日本の横浜にパイロットプラントを立ち上げる考えを示した。

 同日開催されたルノー・日産自動車・三菱自動車工業、3社アライアンスのロードマップ「Alliance 2030」の発表会の中で語られたもので、内田氏は「私たちはこの技術に非常に自信を持っている。開発初期の段階から長期にわたってアライアンスで取り組んできたものでもあります」と話した。

 ASSBは、現行の液体リチウムイオンバッテリと比較してエネルギー密度が2倍に向上し、充電時間は3分の1に短縮される電池。日産のR&Dセンターでは、すでにプロトタイプのセルが開発されているという。

 3社アライアンスのロードマップ「Alliance 2030」では、2028年半ばまでにASSBの量産を開始し、さらに将来的に1kWhあたり65ドルまでコストを下げることでエンジン車と同等のコストを実現し、グローバルにEVシフトを加速することを目指すとしている。

 内田氏は、全固体電池を大量生産する上で課題となるのはコストであると指摘して、将来的に1kWhあたり65ドルまでコストを下げるという具体的数値を示したことに対して、「私たちが想定している目標コストについて話すことを非常に誇りに思っています。つまり、私たちの専門的知識から自信を持っているということです」と話した。

 この全固体電池への取り組みのほか、アライアンスでは共通のバッテリ戦略を策定して、バッテリコストを2026年には50%、2028年には65%削減することを目指していく。このアプローチにより、2030年までにアライアンスは世界の主要生産拠点で計220GWhのEV用バッテリ生産能力を確保することを目指すとしている。

日産自動車 代表執行役最高執行責任者 アシュワニ・グプタ氏