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国交省、大型車の車輪脱落事故について調査・分析検討会を設置 2021年度も107件発生
2022年2月18日 21:34
- 2022年2月18日 発表
国土交通省は2月18日、大型車の車輪脱落事故防止対策を進めるため「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る調査・分析検討会」を設置すると発表。同検討会において、ホイール・ナットに係る要因を含め、車輪脱落事故の要因の調査・分析などを行なうとしている。
国交省においても各種事故防止対策に取り組んでいるとしながら、大型車の車輪脱落事故は依然として発生しており、2020年度は131件、2021年度は2022年1月末までに107件(速報値:2020年度は同月末までに113件)の報告を受けているという。
2月24日に第1回の検討会が開催され、大型車の車輪脱落事故の調査、分析、大型車のタイヤ交換作業等の実態調査、海外における大型車の車輪脱落事故の発生状況調査、大型車の車輪脱落防止対策の検討について会議が実施される。
同省では、大型車のタイヤ脱着時のホイール・ナットの適切な点検・整備について、ホイールナットにワッシャーが付いているISO方式の点検整備に関する資料を公表。
「自動車の点検及び整備に関する手引き」において、大型車のタイヤ脱着時のホイール・ナットの清掃や潤滑剤の塗布、さらにはホイール・ナットが円滑に回るかの確認等について規定されているが、最近の大型車の車輪脱落事故において、これらの点検・整備が適切に行なわれていない事案が散見されるという。
同省では「円滑に回らないホイール・ナットを使用してタイヤを取り付けると、ナットが本来あるべき位置まで締まらず、十分な締結力が得られないため、走行中にナットが緩み車輪が脱落するおそれがあります。このため、大型車のタイヤを脱着する際は、ホイール・ナットを清掃した上で、ナットとワッシャーの間を含めて適切に潤滑剤を塗布するとともに、劣化したホイール・ナットは必ず交換をお願いします」と呼びかけている。