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チャレンジプログラム3期生が“マツ耐”参戦に向け「マツダミュージアム」と「ジムカーナ」を初体験

チャレンジプログラム3期生が“マツ耐”参戦に向けてジムカーナ エクスペリエンスに参加していた

 マツダは“モータースポーツをより身近に、仲間とつながり、共にスピードスポーツを楽しむコミュニティ”として「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING」を2022年4月立ち上げ、「スーパー耐久シリーズへの道」と「バーチャルからリアルへの道」の2つの段階を設けたチャレンジプログラムを展開している。

 3年目を迎えた「バーチャルからリアルへの道」では、市原拓真さん、佐藤真太朗さん、大原悠暉さん、瀬川彰斗さん、中村匠都さん、能條裕貴さんら3期生6人が、7月27日に筑波サーキットで開催される「マツダファンエンデュランス(通称:マツ耐)」参戦に向けて活動中だ。

チャレンジプログラム3期生。左から能條裕貴さん、市原拓真さん、大原悠暉さん、中村匠都さん、瀬川彰斗さん、佐藤真太朗さん

 6月末には、マツダの広島本社敷地内にある「マツダミュージアム」を見学。中国の長安マツダ汽車有限公司が開発・製造する日本未導入のバッテリEV「EZ-6」や、北米向けラージ商品群の「CX-90」、現行のND型ロードスターの最新モデルなどを眺めたのち、ミュージアム見学ツアーに参加。ガイドさんの説明を熱心に聞きながら、マツダの歴史や功績、デザインや開発思想などに触れていた。

日本未導入のバッテリEV「EZ-6」を見て、すかさず写真撮影
普段はロールバーの組まれたNR-Aに乗っているからか、「すごく高級感がありますね」と興味津々
ミュージアムに入る前にまずはロビーで動画を視聴(通常の見学コースにも含まれているメニュー)
マツダが過去に手掛けていた三輪トラック(GLTB型/1956年)に驚いた様子
極上状態のユーノス・コスモを見て一同感激
初代NA型ロードスターは3期生にも大人気
787Bの展示ゾーンではスピーカーからレーシングサウンドが流れ大盛り上がり
マツダの「鼓動デザイン」について説明を受ける3期生
最後はマツダの理念や思想を動画で再確認

 ミュージアム見学後は、ブランド体験ビジネス企画部 モータースポーツ体験グルーブ 主幹 後藤憲吾氏による勉強会を実施。サスペンション構造を備えた模型や、エンジンやトランスミッションのカットモデルなども用意され、構造や役割、原理など基礎的な技術を学び、自動車に対する理解を深めていた。

 また、チューニングショップTCRを営みながらチャレンジプログラムのチーフインストラクターも務める加藤彰彬氏は、トランスミッションが壊れる理由や、壊しやすい操作などノウハウを伝授した。

ミュージアム見学後にはチャレンジプログラム3期生用のネーム入りTシャツが配布された
後藤氏による勉強会も開催された
ホワイトボードにイラストを描いて分かりやすく説明する後藤氏
NDロードスターに搭載されている6速MTのカットモデル。電源を接続するとモニターに選択しているギヤが表示される
サスペンションの構造や動きを勉強するための模型も用意されていた
クラッチディスクやマニュアルトランスミッションのシンクロなどは実物を触れて確認
トランスミッションは実際に動かしてみて、内部でギヤがどのように噛み合っているのかを勉強していた
チャレンジプログラムのチーフインストラクターを務める加藤彰彬氏は、ミッションがどうして壊れてしまうのか、壊しにくい操作などを説明

マツダ主催の「ジムカーナ・エクスペリエンス」に参加

マツダ主催の「ジムカーナ・エクスペリエンス」は、今回はタカタサーキットのジムカーナ場で開催されたが、全国で開催されている

 ミュージアム見学と勉強会を実施した翌日は、タカタサーキットにてマツダ主催の“走る・曲がる・止まるを体験できる参加型モータースポーツ”の「ジムカーナ・エクスペリエンス」に参加。ジムカーナは広場にパイロンを設置してコースを作り、スタートラインからゴールラインまでのタイムを競うもの。

 ギヤは1速~2速しか使わず、速度域も低いのが特徴で、サーキットのようにコースアウトしてガードレールにクラッシュといった心配もなく、1回の走行時間も45秒~60秒と短く、コース内には1台しか入らないなど、初心者でも安心して楽しめるモータースポーツ。

 ただし、コースがないので自分で理想のラインをイメージしながら走る必要があるし、パイロンスラロームやタイトコーナーが多いためステアリング操作やペダルワークは忙しくなり、決してサーキットより簡単という訳ではない。

 とはいえマツダは、あくまで“体験(エクスペリエンス)”としてイベントを実施していて、SUVや1BOXも走行できるクラスも準備しているほか、マツダ車以外もOKとしていて誰でもマイカーで楽しめるイベントとなっている。

参加受付はもちろん走行前の準備も自分たちですべて行なう。1台のロードスターを2~3人で交代しながら使用するため、ゼッケンを複数枚貼ることになる
まずはコース図を見ながアドバイザーの説明を聞く
説明を聞きながら歩いてコースを確認

 午前中は基礎コースで、愛車の操作とそれにともなう動きを体験。3回の走行枠が設けられているが、希望すれば1回は助手席でアドバイザーのお手本ドライビングを体感することも可能。午後はコースレイアウトを少し変更して、「模擬ジムカーナ大会」が実施される。あくまで体験がベースなので、マツダは“模擬”としているとのこと。

午前中の基礎コース。早い人は40秒台前半で走り切っていた
模擬ジムカーナでは後半のコースが変更され、実際のジムカーナ大会さながらの2本勝負となる

 今回のコースレイアウトで鬼門となったのがで、手前の1周まわっている最中に見失いがちな11番のパイロン。ここではチャレンジプログラム3期生もミスコースしていたし、実際に「難しいポイント」とコメントしていた。また午後の模擬ジムカーナでは、コースレイアウトが変更された後半の16~19番の8の字に走るエリアで、ミスコースが多発。参加者を困らせていた。

完熟歩行で事前にコースを歩いているものの、運転席から見る景色と移動速度が異なるため、ミスコースが発生してしまう選手も数人いた

 チャレンジプログラム3期生は、お互いに「ギヤは何速を使っている?」など情報交換をしながら初めてのジムカーナを楽しんでいた。ちなみに3期生のほとんどが、短い区間でシフトのアップダウンをしているとロスのほうが大きいと判断して、2速固定で走っていた。

ジムカーナ・エクスペリエンス参加者は、走行後にアドバイザーからアドバイスをもらえる

 ちなみにジムカーナ・エクスペリエンスでは、パイロンタッチは1本5秒加算、ミスコースはすぐに気が付いて修正できれば問題ないが、気づかずに次のパイロンへと進んでしまうと失格=タイム計測なしとなる。

パイロンタッチは5秒加算となるため、どうしても寄せきれない選手が多かったが、アドバイザーは見事ギリギリに寄せていた
今回のジムカーナ・エクスペリエンスには3期生だけでなく、卒業した1期生、2期生もチャレンジプログラムをサポートしながら自身でも参加して腕を磨いていた
最後に1日の振り返りを行ない。7月27日のマツ耐へ向け、各自でトレーニングを積むという

 こうしてマツダの思いやジムカーナを経験したチャレンジプログラム3期生は、いよいよ7月27日に筑波サーキットで開催されるマツ耐に挑む……。