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マツダ「ロードスター」が日本カー・オブ・ザ・イヤーに。SKYACTIV技術採用車が4年間に3度受賞

「美しい国の日本でスポーツカーを開発してクルマを作り、走らせる」

2015年12月7日発表

2015-2016 日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた「ロードスター」とマツダのスタッフ

 12月7日、マツダ「ロードスター」がイヤーカーに選ばれた「2015-2016 日本カー・オブ・ザ・イヤー」の表彰式に、マツダ 常務執行役員 藤原清志氏が登壇。「CX-5」「デミオ」に続きマツダの新世代商品群として3度目の同賞受賞に、藤原氏は「本当にうれしい」と感想を述べるとともに、マツダのメンバーに労いの言葉をかけた。

2015-2016 日本カー・オブ・ザ・イヤーの表彰式
左から、ロードスターの開発主査 山本修弘氏と常務執行役員の藤原清志氏

 イヤーカーに選ばれた「ロードスター」は、審査委員60名による投票により442点を獲得した。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会による受賞理由としては「明確なコンセプトを持ち、作り手の熱い情熱を感じさせるライトウエイトスポーツカーとして、その出来映えの素晴らしさは誰もが認めるところである。さらに初代登場の1989年以来、26年にわたってドライビングの楽しさを追求し続け、真のクルマ文化を根付かせたいと努力してきたマツダの企業姿勢についても高く評価した」としている。

10ベストカーの得点結果

442点:マツダ「ロードスター」
401点:本田技研工業「S660」
177点:BMW「2シリーズ アクティブ ツアラー」「2シリーズ グラン ツアラー」
149点:ジャガー「XE」
110点:テスラ「モデルS P85D」
75点:スズキ「アルト」「アルト ターボRS」「アルト ラパン」
70点:トヨタ自動車「シエンタ」
51点:フィアット「500X」
20点:スバル(富士重工業)「レガシィ アウトバック」「レガシィ B4」
5点:日産自動車「エクストレイル ハイブリッド」

 表彰式では、「ロードスター」のほか、インポート・カー・オブ・ザ・イヤーのBMW「2シリーズ アクティブ ツアラー」「2シリーズ グラン ツアラー」、イノベーション部門賞のテスラ「モデルS P85D」、スモールモビリティ部門賞のスズキ「アルト」「アルト ターボRS」「アルト ラパン」、実行委員会特別賞として「ヤナセ百周年」「トヨタ MIRAI」と各賞の受賞者へ表彰が行なわれた。

インポート・カー・オブ・ザ・イヤーはBMW「2シリーズ アクティブ ツアラー」「2シリーズ グラン ツアラー」
イノベーション部門賞はテスラ「モデルS P85D」が受賞
スモールモビリティ部門賞はスズキ「アルト」「アルト ターボRS」「アルト ラパン」が受賞
実行委員会特別賞の「ヤナセ百周年」
実行委員会特別賞の「トヨタ MIRAI」
マツダ 常務執行役員の藤原清志氏

 表彰式のなかで、藤原氏は「四半世紀ロードスターを作り続けてきて、多くの方に厳しい言葉を頂きました。そして非常に高い期待のなかで4代目ロードスターを開発してまいりました。まだまだ皆様の期待を超えるものができていないかもしれませんが、これから8年、10年とひとつひとつ進化させて皆様の期待を超えるものを作っていきたい。そして皆様の温かい言葉と共に一緒に作り続けていきたい」と、ロードスターへの想いを述べるとともに、開発メンバーに労いの言葉をかけた。

 今回イヤーカーに選ばれたロードスターは、マツダが非常に苦しい時期に取り組み始めたSKYACTIV技術を採用する新世代商品群の1つ。藤原氏は「2012年のCX-5以降、4年間で3つも大賞を頂きました。CX-5、アテンザ、アクセラ、デミオ、CX-3、ロードスターと、本当にマツダのメンバーは頑張りました。この大賞を誇りにして奢ることなく、自信に替えて、また一歩二歩と我々の志をカタチにしていきたい」と、受賞の喜びを語った。

 表彰式の締めくくりに、藤原氏は「(2008年の)リーマンショックがあり、日本の自動車産業はいろんなことがあったと思います。しかし、2012年からトヨタ 86とスバル BRZ、コペン、S660、ロードスターと、こういうスポーツカーを作れる時代が、また日本の自動車業界にやってきました。これらのクルマは、日本という地形や自動車産業を生かし切った、本当に力のある日本らしいスポーツカー群だと思います」と述べた。

 加えて「今日、広島から来る途中に非常にきれいな富士山の姿がありました。美しい国の日本で、スポーツカーを開発してクルマを作り、走らせる、こんな国はほかにはありません。ぜひ、このスポーツカーを作り続けることを皆でやっていきたい。たぶん、私の世代の経営者が数値でなくロマンで経営すれば、必ず作り続けることができると思う。これを日本のクルマ文化にしていきたいと思いますし、マツダはやります。一緒にやらせてください」と、同じスポーツカーを作るメーカーにエールを贈った。

(編集部:椿山和雄)