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写真で見る ホンダ「シビック TYPE R」(2017年フルモデルチェンジ)
2017年8月2日 06:00
本田技研工業「シビック」は1972年に初代が登場して以来、コンパクトなハッチバックスタイルと走りのよさで多くのユーザーを魅了してきた。
そのなかでも、とくに走りを重視したモデルとして設定されているのが「TYPE R」だ。初代TYPE Rは6代目シビックをベースに誕生。“リッター100馬力”を達成する1.6リッターエンジン「B16B」ユニットを搭載し、FF最速の名に恥じないパフォーマンスを実現していた。その後ときを経て、2015年には日本未投入の9代目シビックベースの5代目TYPE Rが750台限定で販売されたのは記憶に新しいところだ。そして、10代目シビックの日本国内投入を機に、カタログモデルとしてTYPE Rが帰ってきた。
4代目がセダンボディだったとはいうものの、TYPE Rといえばやはりハッチバックボディがふさわしい。数えて6代目となる新型TYPE Rはもちろん後者。英国で生産される5ドアハッチバックボディをベースに「より意のままに、より速く」を追求。シャシーは開発当初からTYPE Rを見据えた設計が行なわれ、先代比約16kgの軽量化を実現するとともに、開口部などを接着接合とすることで同じく約38%のねじり剛性向上を果たしている。
ボディサイズは4560×1875×1435mm(全長×全幅×全高)。先代が4390×1880×1460mm(全長×全幅×全高)だったのに対し、全長が170mm伸びつつ、全幅は5mm狭く、全高は25mm低くなった。トレッド幅はリアが65mm拡大し、ホイールベースも100mm伸びている。つまり、これまで以上にタイヤがボディ四隅に配置されることになり、優れたスタビリティを手に入れたわけだ。
サスペンションはフロントがデュアルアクシス・ストラット式サスペンション、リアがマルチリンク式サスペンション。組み合わされるダンパーは先代から引き続き、センサーからの信号を利用してミリ秒単位で減衰力を制御する「アダプティブ・ダンパー・システム」を採用するが、新たに4輪の接地荷重変動を抑制する制御を採り入れるとともに、特性の可変幅を拡大。優れたロードホールディング性を実現している。
エンジンはベースモデルが1.5リッターターボなのに対し、TYPE Rは2.0リッターターボの「K20C」ユニットを搭載。この直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ガソリンVTECターボは、最高出力235kW(320PS)/6500rpm、最大トルク400Nm(40.8kgm)/2500-4500rpmを発生。トランスミッションは6速MTで、ヒール&トゥを必要としない「レブマッチシステム」を採用。これはシフトダウンの際にシステムが回転数を自動的に同期することで、「あおり不足」や「あおり過多」によるクラッチミート時のショックを低減してくれる優れものだ。JC08モード燃費は12.8km/L。
ボディカラーは伝統の「チャンピオンシップホワイト」のほか、「クリスタルブラック・パール」「フレームレッド」「ブリリアントスポーティブルー・メタリック」の計4色を用意。インテリアカラーはTYPE R専用となるブラックとレッドのコンビネーションとなる。価格は450万360円。ベースとなるハッチバックモデルと同じく生産は英国 スウィンドン工場で行なわれる。