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写真で見る 「Nissan GT-R50 by Italdesign」(テストカー)
2021年1月19日 11:40
- 1億4530万5600円(為替レートによって変動あり)
- 世界限定50台
イタルデザインが2018年に、GT-Rが2019年に、それぞれ生誕50周年を迎えたことを記念して共同開発された「Nissan GT-R50 by Italdesign」のテストカーが、東京 銀座にある「NISSAN CROSSING」に3月31日まで展示中だ。
イタルデザインがイタリアにあるデザイン会社であることから勘違いされやすいが、この「Nissan GT-R50 by Italdesign」をデザインしているのは日産で、“Ultimnte GT-R”(究極の GT-R)というテーマで、世界中の日産デザインチームからアイデアを募集し、カリフォルニアのデザインスタジオに所属するマーカス・クァ氏のデザインが最終的に選ばれたという。
そしてイタルデザインもデザイン部門を持っているが、今回携わるのはクラフトマン(製造者)としてのみ。“カロッツェリア”と呼ばれる工房で、日産が用意したデザインをベースに、実現できるか所、難しいか所などを検討しながらプロトタイプの製作に入り、実に4か月近い時間をかけて完成させたという。
当初はワンオフの記念車両の予定だったが、イタルデザインは50周年を祝うテーマにそって、世界50台の限定モデルとして実際に販売しようと日産へ提案。何度も両社で協議を重ねた結果、ついに市販化が決定致したという。
今回展示されている「Nissan GT-R50 by Italdesign」は、市販モデルと同じスペックで、街乗りからサーキット走行を含めたさまざまな耐久テストを行なってきたというテストカー。
ボディ外板のほとんどはドライカーボン製となり、鉄板を使用するのはCピラーからリアフェンダーにかけての部分のみ。また、Aピラーを54mmほどカットしてルーフが低くなっているため、フロントウィンドウとサイドウィンドウは専用品となり、市販GT-Rよりもかなりシャープなシルエットになっている。ボディサイズは4784×1992×1316mm(全長×全幅×全高)で、市販車よりも94mm長く、97mm幅広く、54mm低くなっている。
また、プロトタイプにあった空力性能としてCピラー後端から走行風を採り入れ、テールランプ奥に用意されるダクトから空気を抜くというギミックもあったが、大きな効果がないと分かり廃止されている。日本で50%ほど完成させた状態でイタリアのイタルデザインへ移送し、そこから職人たちが1台1台手作業で仕上げていくという。すべてハンドメイドなので、外装のカラーや内装のステッチなども細かくオーダーが可能となっている。
搭載される最高出力720PS/7100rpm、最大トルク780Nm/3600-5600rpmを発生するV型6気筒 3.8リッター「VR38DETT」エンジンは、横浜工場で「匠」と呼ばれる限られた熟練工により1体ごとに組み立てられるという。ヘッドライトとテールランプはGT-Rの面影を残しつつも、完全オリジナルのLEDタイプを採用。
油圧式可変ウイングは580万960円
固定タイプの標準ウイングとはデザインも大きさも異なる油圧式可変ウイング(Hydraulic wing)は、価格580万960円(為替レートによって変動あり)のオプション設定となる。ウイングの収納および可変操作は、シフトレバーの横にある専用スイッチで行なえるが、速度や荷重などによって自動的に可変する機構は設けられていない。また、エンジンを始動していないと格納や可変などの操作はできないようになっている。
内装もカーボンパネルとアルカンターラがふんだんに使用されているが、使うカラーやステッチなどは、注文時にオーダーすることが可能。