日産、安全運転支援システムの大規模実験「ITS-Safety 2010」に参加
各種システムの実用化を牽引


 日産自動車は、1月12日から東京臨海副都心地区で行われる安全運転支援システムの大規模実証実験「ITS-Safety2010」に、同社が開発した実験車両4台を提供し、参加する。

 ITS-Safety2010は、2008年4月から全国9地域の公道で行われている、ITS(Intelligent Transport System)による安全運転支援システムの実証実験。

 これらのシステムの相互運用性を確認し、国民への認知を高めるため、1月12日からは臨海副都心地区の一般道、高速道路を使って、合同実証実験が行われる。臨海副都心地区での実験は、2月25日~28日に一般公開される。

 日産は、2006年から神奈川県でインフラ協調型の安全運転支援システムを、市民約2000名を交えて行っており、その成果がITS-Safty2010にも採用されている。また、車車間通信、路車間通信による安全運転支援の実験にも参画し、一部ではワーキンググループ長を務めるなどの貢献をしている。

 ITS-Safty2010には、警察庁と新交通管理システム協会による「安全運転支援システム(DSSS)」、国土交通省自動車交通局による「ASV(Advanced Safety Vehicle:先進安全自動車)」、国土交通省道路局による「スマートウエイ」の各プロジェクトがある。

 「安全運転支援システム」は、道路に設けられた光ビーコンから車両に向けて、その車両からは見えない部分の情報を送ることで、安全運転を支援するもの。「信号見落とし」「追突」「一時停止規制見落とし」「出合い頭衝突」「右折時衝突」を防止するほか、「右折待ち列」や「車線変更」の情報を提供する。

見通しの悪い交差点を通過する黄色い車両に対し、脇道に車両がいることを路上のセンサーが検出し、やはり路上の光ビーコンから黄色い車両に通知する

 「ASV」は、車両同士が通信することで、見えない部分の車両についての情報を送り合う。「追突」「出合い頭衝突」「右折時衝突」「左折時衝突」を防ぐほか、緊急車両の情報を提供する。

 

脇道の白い車両が黄色い車両に自分の存在を伝えることで、黄色い車両のドライバーが白い車両が出てくるのを見落とすのを防ぐ

 「スマートウエイ」は、見通しの悪い道路で、路上のセンサーが障害物や渋滞の末尾などを検出し、車両に通知するシステム。「前方障害物」「前方状況」「合流支援」「電子標識」の情報提供システムがある。

急カーブなど見通しが悪い道路に接近する黄色い車両に、その先の渋滞情報を通知し、安全運転を促す

 

URL
日産自動車株式会社
http://www.nissan.co.jp/
ニュースリリース
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2009/_STORY/090107-01-j.html
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【2008年12月26日】ITSの安全運転支援システムの大規模公道デモ、2009年2月に開催
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20081226_38354.html

(編集部:田中真一郎)
2009年1月7日