国交省、次世代情報サービス「ITSスポット(DSRC)」を3月30日開始 東北、関東の一部および新潟は延期 |
青いエリアが3月30日から始まるITSスポットサービス提供地区。赤いエリアはサービスが延期されている |
国土交通省は3月25日、次世代情報サービス「ITSスポット(DSRC)」を3月30日開始すると発表した。ただし、東北、関東の一部および新潟については、東北地方太平洋沖地震の発生により延期となる。
ITSスポットサービスは、道路に設置された「ITSスポット」とクルマ側の「ITSスポット対応カーナビ」との間で高速・大容量通信を行うことで、より広域な道路交通情報や画像を提供するなど、高度な情報サービスを実現するもの。
「ダイナミックルートガイダンス」「安全運転支援」「ETC」と大きく3つのサービスが用意され、ダイナミックルートガイダンスではVICSによるサービスが最大約200kmの渋滞データであったのに対し、最大約1000kmの渋滞データのほか簡易図形情報を提供。安全運転支援では、走行方向の落下物などの事前警告を提供する。
名古屋第二環状自動車道に配置されたITSスポット(写真中央の半球状のもの)。DSRCビーコンとも呼ばれていた | パナソニックが発売中の単体発話型DSRC車載器「CY-DSR1000D」。単体でITSスポットの一部サービスを受けられるほか、同社製カーナビとの連動が可能 | ITSスポットサービスで実現する安全運転支援。前方に合流車があることを警告してくれる |
このサービスを受けるには、ITSスポットに対応するカーナビ機器が必要で、メーカーによって「ITSスポット対応車載器」「ITSスポット(DSRC)対応」「DSRC車載器」などの表記がされている。また、車種によっては純正カーナビに対応機能が組み込まれているものもある。
ITSスポットサービスが提供されるのは、北海道、関東(NEXCO中日本および首都高速管内)、中部以西の高速道路。1300基のITSスポット路側器によって情報が提供される。
(編集部:谷川 潔)
2011年 3月 25日