スバル(富士重工業)「XV ハイブリッド」は、2012年に発売されたアーバンSUV「XV」をベースに、オリジナルのハイブリッドシステムを搭載して誕生したハイブリッドカー。XVシリーズの最上級機種に位置づけられる。
エンジンはFB20をベースにハイブリッド仕様に最適化された専用の2.0リッターユニットを搭載。高圧縮化や低フリクションピストンリングの採用などリファインが加えられているものの、エンジンスペックは最高出力110kW(150PS)/6000rpm、最大トルク196Nm(20.0kgm)/4200rpmと変わらない。組み合わせるミッションは専用のハイブリッド・リニアトロニックで、最高出力10kW、最大トルク65Nmのモーターを内蔵する。
現時点でアナウンスされているラインアップは「HYBRID 2.0i」「HYBRID 2.0i-L」「HYBRID 2.0i-L EyeSight」の3グレード。ボディーカラーは専用色となる「プラズマグリーン・パール」など計9色。シート表皮は2.0iがファブリック/トリコット、2.0i-Lがシルバーアルカンターラ/トリコット、さらにオプションで本革も用意される。
技術説明会では、「ちょっと写真で見る」として紹介したこのXV ハイブリッドだが、今回はプロトタイプ仕様を「写真で見る」として紹介していく。撮影車両はHYBRID 2.0i-L、ボディーカラーはプラズマグリーン・パール。
ボディーサイズは4450×1780×1550mm(全長×全幅×全高)とXVと変わらない。最低地上高やホイールベースもそのままだ エクステリアではランプ類が専用となるのが大きな相違点 フロントドアにハイブリッドのレターマーク(バッヂ) HYBRID 2.0i-L以上のグレ-ドはドアハンドルがメッキタイプになる ヘッドライトはエクステンションがアルミ蒸着に、インナーレンズがブルーになる。クリアランスランプはホワイトバルブ。またヘッドライトはロービームがHID、HYBRID 2.0iだとハロゲンになる。ポップアップ式のヘッドランプウォッシャーも装備する リアコンビランプもハイブリッド専用。クリアーのアウターレンズにブルーのインナーレンズの組み合わせ。リアコンビランプではストップランプがLEDになるほか、ポジションランプとしてコの字型の部分が光る エンジンルームだけ見ると普通のガソリン車のように見えるが、エンジンはハイブリッド専用チューンが施されたFB20ユニット バッテリーは左側が普通の55D23L、右側はアイドリングストップ付き車に採用されるN-55R 電池ユニットはパナソニック製で0.6kW/h。内部にはセルが84個収まっている 右側が発電およびEV走行からのベルト駆動によるエンジン再始動を行うISG(インテグレーテッド・スタータ・ジェネレータ)。左側はスタータ始動、ISG始動に両対応し、ベルトのテンションを調整するDAT(デカップリング・オルタネータ・テンショナー) 最高出力10kW、最大トルク65Nmを発生するモーター 駆動用モーターを内蔵するハイブリッド・リニアトロニック。停止時およびEV発進時にCVTの作動油圧を確保するために電動オイルポンプも追加されている JC08モード燃費はXVの15.8km/Lに対し20.0km/Lに。エコカー減税も50%から免税となる タイヤはヨコハマタイヤのブルーアースでサイズは225/55 R17。アルミホイールは専用デザインとなる インパネまわりは細部が異なるものの全体の造形は変わらない SI-DRIVEのスイッチ横に追従クルコン時の実用燃費を高める「ECO-Cスイッチ」が追加されている シフトパネルはピアノブラックとメッキアクセントの組み合わせ。HYBRID i-L以上のグレードにはシフトブーツも付く HYBRID i-L以上のグレードはアルミスポーツペダルを標準装備 マルチファンクションディスプレイ。新たにハイブリッド用の画面が追加されている EyeSight非装着車のバックミラーおよびマップランプまわり EyeSight付き車も用意。このあたりはXVと変わらず HYBRID i-Lのシート表皮はシルバーアルカンターラ/トリコットとコントラストの強い組み合わせ ドア内張も同様の組み合わせ。アームレストにはシルバー加飾も リアシートは中央部分がブラックとなりちょっと大胆な表情を見せる リアシート左側にはハイブリッドシステム用の冷却ダクトが備わる ラゲッジ容量はインプレッサの380Lに対し344L。6:4分割可倒式リアシートを倒せば段差のない広くフラットな空間を得ることができる