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メルセデス・ベンツ、新型4ドアスポーツカー「AMG GT 4ドアクーペ」発表会

「これまでにないドライビング性能とファミリーユースの利便性を提供する」と独メルセデスAMG サイモン・トムス氏

2019年2月14日 開催

1176万円~2477万円

新型4ドアスポーツカー「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」の発表会が「AMG 東京世田谷」で開催された

 メルセデス・ベンツ日本は2月14日、同日に受注を開始した新型4ドアスポーツカー「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」の発表会をメルセデスAMG専売拠点「AMG 東京世田谷」(東京都世田谷区上野毛)で開催した。

 この発表会ではメルセデスAMG GT 4ドアクーペシリーズが展示されるとともに、2月14日から受注を開始したサーキット走行向けの特別仕様車「メルセデスAMG GT R PRO」も展示。メルセデスAMG GTシリーズの豊富なラインアップをアピールしたほか、2ドアスポーツカー「メルセデス AMG GT」のフェイスリフトも行ない同日から受注を開始したことを発表した。

限定20台で日本導入された「メルセデスAMG GT R PRO」。ステアリング位置は左のみの設定で、価格は2900万円。AMG GT R PROは、2018年11月にニュルブルクリンク ノルトシュライフェでAMGモデル最速タイムとなる7分04秒632をマークしている
メルセデスAMG GT Rをベースモデルとし、レーシングカー「AMG GT3」「AMG GT4」で培った技術を投入。サスペンション、軽量構造、エアロダイナミクス、エクステリアなどに手を加えることでドライビングダイナミクスを向上させたという。最高出力430kW(585PS)、最大トルク700NmというV型8気筒DOHC 4.0リッター直噴ツインターボエンジンのスペックはベースモデルと共通(最大トルクの発生回転数は若干異なる)。AMGパフォーマンス5ツインスポークアルミホイール(鍛造)は専用チタニウムグレーペイント仕上げで、ミシュラン「パイロット スポーツ カップ 2」を組み合わせる
軽量化を目的に多くのカーボンファイバー製コンポーネントを採用するとともに、専用ブラックペイント仕上げのブレーキキャリパーを備える「AMG カーボンセラミックブレーキ」なども装備
カーボンファイバー製バケットシートが目を引くメルセデスAMG GT R PROのインテリア

 メルセデスAMG GT 4ドアクーペは4ドアの利便性、高い居住性と2ドアスポーツカー「メルセデス AMG GT」譲りの高いパフォーマンス性能を兼ね備えたハイパフォーマンスセダン。“4ドアクーペ”というと「CLS」を想起させるが、2018年に日本導入された現行CLSは「CLS 220 d スポーツ」「CLS 450 4MATIC スポーツ」「メルセデスAMG CLS 53 4MATIC+」というラインアップで、V8エンジンを積むメルセデスAMGの63シリーズのラインアップは用意されない。メルセデスAMG GT 4ドアクーペとCLSでは属するセグメントが異なるが、そこもカバーするのが今回のメルセデスAMG GT 4ドアクーペになる。

 ポルシェ「パナメーラ」、マセラティ「クワトロポルテ」などがライバルに挙げられるメルセデスAMG GT 4ドアクーペでは、直列6気筒DOHC 3.0リッター直噴ターボ「M256」型エンジンにISG(インテグレーテッド・スターター・モーター)を組み合わせる「メルセデスAMG GT43 4MATIC+」「メルセデスAMG GT53 4MATIC+」と、V型8気筒DOHC 4.0リッターツインターボ「M177」型エンジンを搭載する「メルセデスAMG GT63 S 4MATIC+」の計3モデルを展開。そのほかメルセデスAMG GT 4ドアクーペの導入を記念した特別仕様車「メルセデスAMG GT 63 S Edition 1」も用意される。

GT 63 S。幅の広いデザインのマルチビームLEDヘッドライト、縦にルーバーが入ったAMG専用ラジエターグリル、逆スラントした「シャークノーズ」を特徴とするほか、リアまわりではスクエア型のデュアルエグゾーストエンド、より大型のリアディフューザーが装着される。足下は20インチアルミホイールにミシュラン「パイロット スポーツ 4S」(フロント265/40 R20、リア295/35 R20)
V型8気筒DOHC 4.0リッターツインターボ「M177」型エンジンの最高出力は470kW(639PS)/5500-6500rpm、最大トルクは900Nm(91.8kgfm)/2500-4500rpm
メルセデスAMG GT 4ドアクーペは5名乗車仕様
GT 53 4MATIC+が搭載する直列6気筒DOHC 3.0リッター直噴ターボ「M256」型エンジンは最高出力320kW(435PS)/6100rpm、最大トルク520Nm(53.0kgfm)/1800-5800rpmを発生。撮影車は21インチアルミホイールにミシュラン「パイロット スポーツ 4S」(フロント275/35 R21、リア315/30 R21)をセットしていた
GT 43 4MATIC+が搭載する直列6気筒DOHC 3.0リッター直噴ターボ「M256」型エンジンは最高出力270kW(367PS)/5500-6100rpm、最大トルク500Nm(51.0kgfm)/1800-4500rpmを発生
メルセデスAMG GT 4ドアクーペ主要諸元
GT43 4MATIC+GT53 4MATIC+GT63 S 4MATIC+
ステアリング位置左/右
変速機9速AT
駆動方式4WD
エンジン直列6気筒DOHC 3.0リッター直噴ターボ「M256」型エンジンV型8気筒DOHC 4.0リッター直噴ツインターボ「M177」型エンジン
エンジン最高出力270kW(367PS)/5,500-6,100rpm320kW(435PS)/6,100rpm470kW(639PS)/5,500-6,500rpm
エンジン最大トルク500Nm(51.0kgfm)/1,800-4,500rpm520Nm(53.0kgfm)/1,800-5,800rpm900Nm(91.8kgfm)/2,500-4,500rpm
モーター最高出力16kW-
モーター最大トルク250Nm(25.5kgfm)-
蓄電池種類リチウムイオンバッテリー-
ボディサイズ(全長×全幅×全高)5,054×1,953×1,455mm5,054×1,953×1,447mm
ホイールベース2,951mm

量産4ドアモデル最速となる7分25秒41をマーク

独メルセデスAMG 商品企画統括のサイモン・トムス氏

 発表会では、メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長の上野金太郎氏が挨拶を行なうとともに、独メルセデスAMG 商品企画統括のサイモン・トムス氏が商品についてのプレゼンテーションを実施。

メルセデス・ベンツ日本株式会社 代表取締役社長の上野金太郎氏

 トムス氏ははじめに「スポーツカーのテクノロジーだけでなく利便性も備えています。このクルマを手にしていただくことで、スポーツカーセグメントをお客さまに提供するだけでなく、これまでにないレースコースにも対応できるようなドライビング性能とファミリーユースの利便性が提供できます」とメルセデスAMG GT 4ドアクーペの特徴について述べるとともに、GT 63 Sがドイツ ニュルブルクリンクサーキット北コースにおいて量産4ドアモデル最速となる7分25秒41をマークしたことをアピール。

 このGT 63 Sが搭載するV型8気筒DOHC 4.0リッターツインターボ「M177」型エンジンでは、V型シリンダーバンクの内側に2基のターボチャージャーをレイアウトする「ホットインサイドV」レイアウトを採用。エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸排気経路の最適化とツインスクロールとすることで、低回転域から優れたレスポンスを実現するという。

「メルセデス AMG GT 63 S 4MATIC+」のニュルブルクリンクサーキット北コース タイムアタック動画

 シャシーの開発にあたってはモータースポーツの分析、シミュレーションの手法が採用され、適切な箇所に補強を実施したとのことで、「ボディに採用する構造部材はマックスのパフォーマンスを発揮できるようにしています。ホワイトボディは鉄、アルミ、カーボンファイバーのハイブリッド素材を基礎として構成しています。材料をインテリジェントに合わせることで、これまでにない重量の低減、剛性強化、さらには衝突安全性、車体構造の質の向上に至るまでさまざまな要求事項を満たすことができます。当然のことながら、メルセデスAMG GT 4ドアクーペはこれまでにない技術的なハイライトを搭載しており、レースカーのDNAを受け継ぎながら運転時の快適性も得られます」とコメント。

 また、前後トルク配分がフロント50:リア50からフロント0:リア100の範囲で可変トルク配分を行なう4輪駆動システム「AMG 4MATIC+」、速度が100km/h以下のときは電動アクチュエーターモーターの働きでリアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大1.3度操舵し、100km/hを超えるとリアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大0.5度操舵する「AMGリア・アクスルステアリング」(GT 63 Sに標準装備。GT 53はオプション)、速度に応じて硬さが変化する「ダイナミックエンジンマウント」、走行状況に応じてロッキング機構を電子制御してトラクションを高める「電子制御AMGリミテッド・スリップ・デフ」(GT 63 Sに標準装備。GT 53はオプション)といったテクノロジーを採用していることを説明。

メルセデスAMG GT 4ドアクーペは高いパフォーマンス性能と快適性を併せ持つ
メルセデスAMG GT 4ドアクーペで採用される技術

 加えて、フロントエプロン下部に電気モーターによって約1秒で開閉する電子制御式垂直ルーバー「エアパネル」を採用。これはトップスピードでの走行中や制動時、高速コーナリング時を含めて通常は閉じて空気抵抗を少なくするとともに、気流をアンダーボディへ導いてフロントに働く揚力を低減させるというもの。ラジエターの冷却が必要になったときだけルーバーが開くギミックを持つ。さらに速度に応じてウイングの角度を変更する「リトラクタブルリアスポイラー」など、さまざまな空力デバイスを装備していることが紹介された。

特徴的なエアロダイナミクス性能も持つ

 一方、インテリアでは2つの高精細12.3インチワイドディスプレイを1枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイを採用するとともに、「まるでF1ドライバーのようになれる」(トムス氏)という走行モードを変更できる「AMGドライブコントロールスイッチ」が装備されたことを紹介。ラゲッジ容量は461Lで、後席を格納すれば1324Lまで拡大できる(GT 43とGT 53はラゲッジ容量が5L少なくなる)という。なお、パフュームアトマイザーもAMG専用のものが用意され、“スポーティな香り”とするこちらは「AMG パフュームアトマイザー ♯63」との名称が与えられている。

インテリアについて

 そしてメルセデス AMG GTのフェイスリフト、メルセデスAMG GT R PROの紹介も行なったトムス氏は、「GTファミリーはこれからもメンバーを増やしていきますが、レーストラックで生まれたDNAからは絶対にぶれることはありません」と述べてプレゼンテーションを締めくくっている。

メルセデスAMG GT R PROを紹介する資料