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ホンダ、2021年度通期営業利益で倉石副社長「6600億円を守り切る」 2020年度決算発表会レポート
2021年5月14日 20:52
- 2021年5月14日 発表
本田技研工業は5月14日、2020年度連結決算を発表した。売上収益は13兆1705億円(前年度比11.8%減収)、営業利益は6602億円(前年度比4.2%増益)、税引前利益9140億円(前年度比15.7%増益)、親会社の所有者に帰属する当期利益6574億円(前年度比44.3%増益)となった。
2021年度通期見通しについては、売上収益15兆2000億円、営業利益では前年度と同等の6600億円、税引前利益8700億円、親会社の所有者に帰属する当期利益5900億円と予想した。
2021年度通期営業利益で「6600億円を守り切る」
同日、代表取締役副社長 倉石誠司氏、専務取締役 竹内弘平氏が出席する2020年度 第4四半期 決算説明会が開催され、2020年度の総括と2021年度の見通しなどを示した。
2020年度連結決算の総括として、倉石氏は「新型コロナウイルス感染症の影響による需要の減少はあったものの、事業活動の見直しによる販売費及び一般管理費の抑制やコストダウン効果に加え、金融事業でのクレジット損失引当金の計上差などにより、営業利益は6602億円と前年度を上まわりました。また、当期利益は持分法による投資利益の増加もあり、6574億円と前年度を上まわっております」と説明した。
また、2021年度の業績見通しについて倉石氏は、「営業利益については原材料価格高騰の影響や半導体供給不足の懸念、クレジット損失引当金の計上差などはあるものの、販売台数の増加、生産能力の適正化やモノづくりの効率化といった既存事業の盤石化に向けた取り組みを進めることにより、前年度と同等の6600億円を計画しています」と話した。
現在、同社では半導体供給不足の影響で一部の拠点で生産調整を実施しているが、部品の供給状況は日々変化しているとし、グローバルで生産調整などを行ない、通年での生産影響を最小化していく考えを示し、倉石氏は「業績の見通しは、生産の挽回や企業努力などにより営業利益6600億円を守り切る計画としています」と強調した。
2021年度見通しは4輪事業で500万台を目指す
2020年度のホンダグループ販売台数については、2輪事業は1513万2000台、4輪事業は454万6000台、ライフクリエーション事業は562万3000台であったことが報告された。
4輪事業の主要市場では、日本市場は61万4000台と「N-BOX」などの好調な販売はあったものの、前年度を下まわったことを報告。2021年度は新型ヴェゼルの投入効果などで、前年度を上まわる見通しが示された。
米国市場は139万台と、「CR-V」や「Pilot」を中心に回復し、全体市場とほぼ同等の結果となったことを報告。第4四半期については3月に多くのライトトラック機種が販売レコードを更新するなど市場の伸びを上まわったという。2021年度については、新型シビックなどの投入効果に加えて、ライトトラックを中心に販売を拡大して、前年度を上まわる見通しを示した。
中国市場は179万5000台と、「Breeze」「CR-V」「Vezel」などの好調な販売や、主力機種への電動車ラインアップ拡充などにより、過去最高の販売台数を記録したことを報告。2021年は、新型車の投入や電動車ラインアップの拡充を図り、前年度以上の販売を目指すとしている。
2021年度連結業績見通しにおけるグループ販売台数については、竹内氏から「2輪事業では主要市場であるアジアにおける販売増を踏まえ、前年度に対し286万台の増加となる1800万台、四輪事業では半導体供給不足の懸念などはあるものの、市場の回復や新機種の投入効果などにより、45万台の増加となる500万台、ライフクリエーション事業では北米を中心に27万台の増加となる590万台を見込んでいます」との予想が示された。