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ホンダF1 田辺豊治TD、ベルギーGP優勝後会見 予選でポールポジションを獲得したことが決勝レースの結果につながった
2021年8月30日 06:22
F1第12戦ベルギーGPは、スパ・ウェザーとも呼称される、スパ・フランコルシャン・サーキット特有の雨がらみの天気に翻弄されたレースになった。本来のスタート時刻から3時間以上も延期された末にセーフティカー先導でレース開始となったが、レースを行なえる環境にはないということで2周を終えたところで赤旗中断。そのままレースは終了となり、前日の予選でポールポジションを獲得した、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)が優勝した。
レース終了後、ホンダF1のレース現場での技術面を統括するホンダF1 テクニカルディレクター 田辺豊治氏によるオンライン会見が行なわれた。
予選できちんとポールポジションを獲ったことが、優勝という結果につながった
──それでは田辺TDより今日のレースの振り返りを。
田辺氏:今日はみなさまも待たされる1日になったと思うが、朝から雨が降って、スパ・ウェザーというよりも1日雨が降り止まない中でレースが行なわれることになった。路面状況とレーダーで雨雲を見ながら、15時(現地時間、日本時間22時)にスタートすべくグリッドに並んだが、ディレイが何度か入った後、セーフティカー先導でフォーメーションラップを走ったが赤旗中断となった。そして残り1時間のレースとしてセーフティカー先導でグリーンライト点灯になりレースがスタートしたが、3周で再び赤旗中断となり、そのままレース終了となり、今まで経験したことがない形でのレースとなった。
そうした中で、マックス・フェルスタッペン選手が昨日の予選でポールポジションを獲得していたため、そのまま優勝となった。ただし、ポイントは半分になった。
また、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー選手が6位。予選7位だったセルジオ・ペレス選手は、レコノサンスラップでクラッシュしてしまい、赤旗中断後にチームの努力で車両を修復してレースに参加したが、セーフティカー先導のままでレースが終了したため、ポジションを戻すことができなかった。
ホンダとしては両チームがポイントを獲得し、レッドブルとしてはドライバー、コンストラクターで差を縮めることはできたので、それはよかったと思っている。来週はフェルスタッペン選手の母国レースであるオランダGPになる。月曜日から現地に移動して準備に入る。この3連戦(ベルギーGP、オランダGP、イタリアGP)をきちんと戦っていければと思っている。
──今日は長い待機時間があったが、パワーユニットとしては何をしていたのか?
田辺氏:基本的にはパルクフェルメ状態なので、何もできない。ただ、いつスタートが切られてもいいように、パワーユニットの温度を見ながらたまに暖機していた。というか、それしかできなかった。
──夏休み前の2戦、レースらしいレースができなかった。今回のレースで手応えはつかめたか?
田辺氏:今回のグランプリでは予選もウェットで、トリッキーなコンディションだった。そんな中できちんとポールポジションを獲ったことが大きかった。また、ガスリー選手も6番手となり、それがポイントにつながった。そうした中で今日はレギュレーションに従った中での最善のレースができた。昨日の予選でポールを獲ったことで優勝し、それがポイントにつながった。これから先もいろいろなところがあると思うが、最善をつくしていきたい。
──夏休み前の2戦で、ついていないクラッシュなどがあって、パワーユニットのやりくりは難しくなってきており、4基目をどこかで入れないといけない状況だと思う。それらのやりくりはどうしていく戦略か?
田辺氏:おっしゃるとおり、4基目をペナルティ取って入れないといけない可能性は高い。今後得手、不得手だったり、コンディションなどを含めて、どこでペナルティを取るのが、インパクトが小さいのかを検討していく。今回はそれを取らずにすんだが、今後もう一度見直しながらやっていく。
──次戦のオランダGPは現在の規定では初めてレースが行なわれるサーキットとなる。どんな準備をしていくか?
田辺氏:パワーユニットの観点では、サーキットのデータ、チーム側のシミュレーション結果などを用いてパワーユニットのセッティングを決めて行く。ただ、実はまだ最終的に整合ができていないので、これから新しいサーキットに向けて十分準備を進めていきたいと思う。
F1第12戦ベルギーGP 決勝結果
順位 | 号車 | ドライバー | 車両 | 周回数 | タイム | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・レーシング・ホンダ | 1 | 3分27秒071 | 12.5 |
2 | 63 | ジョージ・ラッセル | ウイリアムズ・メルセデス | 1 | +1.995秒 | 9 |
3 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1 | +2.601秒 | 7.5 |
4 | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン・メルセデス | 1 | +4.496秒 | 6 |
5 | 5 | セバスチャン・ベッテル | アストンマーティン・メルセデス | 1 | +7.479秒 | 5 |
6 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 1 | +10.177秒 | 4 |
7 | 31 | エステバン・オコン | アルピーヌ・ルノー | 1 | +11.579秒 | 3 |
8 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 1 | +12.608秒 | 2 |
9 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウイリアムズ・メルセデス | 1 | +15.484秒 | 1 |
10 | 55 | カルロス・サインツ | フェラーリ | 1 | +16.166秒 | 0.5 |
11 | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ・ルノー | 1 | +20.590秒 | 0 |
12 | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1 | +22.414秒 | 0 |
13 | 99 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 1 | +24.163秒 | 0 |
14 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン・メルセデス | 1 | +27.109秒 | 0 |
15 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ・ホンダ | 1 | +28.329秒 | 0 |
16 | 47 | ミック・シューマッハ | ハース・フェラーリ | 1 | +29.507秒 | 0 |
17 | 9 | ニキータ・マゼピン | ハース・フェラーリ | 1 | +31.993秒 | 0 |
18 | 7 | キミ・ライコネン | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 1 | +36.054秒 | 0 |
19 | 11 | セルジオ・ペレス | レッドブル・レーシング・ホンダ | 1 | +38.205秒 | 0 |
20 | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン・メルセデス | 1 | +44.108秒 | 0 |
ドライバーランキング(F1第12戦ベルギーGP終了後)
順位 | ドライバー | 国 | 車両 | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | ルイス・ハミルトン | GBR | メルセデス | 202.5 |
2 | マックス・フェルスタッペン | NED | レッドブル・レーシング・ホンダ | 199.5 |
3 | ランド・ノリス | GBR | マクラーレン・メルセデス | 113 |
4 | バルテリ・ボッタス | FIN | メルセデス | 108 |
5 | セルジオ・ペレス | MEX | レッドブル・レーシング・ホンダ | 104 |
6 | カルロス・サインツ | ESP | フェラーリ | 83.5 |
7 | シャルル・ルクレール | MON | フェラーリ | 82 |
8 | ダニエル・リカルド | AUS | マクラーレン・メルセデス | 56 |
9 | ピエール・ガスリー | FRA | アルファタウリ・ホンダ | 54 |
10 | エステバン・オコン | FRA | アルピーヌ・ルノー | 42 |
11 | フェルナンド・アロンソ | ESP | アルピーヌ・ルノー | 38 |
12 | セバスチャン・ベッテル | GER | アストンマーティン・メルセデス | 35 |
13 | 角田裕毅 | JPN | アルファタウリ・ホンダ | 18 |
14 | ランス・ストロール | CAN | アストンマーティン・メルセデス | 18 |
15 | ジョージ・ラッセル | GBR | ウイリアムズ・メルセデス | 13 |
16 | ニコラス・ラティフィ | CAN | ウイリアムズ・メルセデス | 7 |
17 | キミ・ライコネン | FIN | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 2 |
18 | アントニオ・ジョビナッツィ | ITA | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 1 |
19 | ミック・シューマッハ | GER | ハース・フェラーリ | 0 |
20 | ニキータ・マゼピン | RAF | ハース・フェラーリ | 0 |
コンストラクターランキング(F1第12戦ベルギーGP終了後)
順位 | チーム | ポイント |
---|---|---|
1 | メルセデス | 310.5 |
2 | レッドブル・レーシング・ホンダ | 303.5 |
3 | マクラーレン・メルセデス | 169 |
4 | フェラーリ | 165.5 |
5 | アルピーヌ・ルノー | 80 |
6 | アルファタウリ・ホンダ | 72 |
7 | アストンマーティン・メルセデス | 53 |
8 | ウイリアムズ・メルセデス | 20 |
9 | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 3 |
10 | ハース・フェラーリ | 0 |