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ホンダ、初夏発売の新型「アコード」用パワートレーン「スポーツハイブリッド i-MMD」
2モーター ハイブリッドと、2モーター プラグイン ハイブリッドを用意
(2013/3/15 14:35)
本田技研工業は3月15日、初夏に発売する新型「アコード」のパワートレーン「スポーツハイブリッド i-MMD」の技術説明会を開催した。スポーツハイブリッド i-MMDは、直列4気筒2.0リッターアトキソンサイクルガソリンエンジン+走行用モーター・発電用モーターからなる電気CVT、PCU(パワーコントロールユニット)、リチウムイオンバッテリーからなり、ハイブリッドとプラグインハイブリッドが用意される。
スポーツハイブリッド i-MMDの目的は、モーター、ガソリンエンジンそれぞれ特性の異なるパワーユニットを最大効率で利用すること。そのため、モーターは、走行用モーター、発電用モーターの2つを搭載。エンジンは、直列4気筒 2.0リッター i-VTECエンジンで、アトキンソンサイクルのプロファイルを持つ燃費カムと、オットーサイクルのプロファイルを持つ出力カムをVTEC機構で切り替え可能なほか、VTC(バリアブルタイミングカム)機構も搭載する。このエンジン単体で10%の燃料消費率低減を果たしている。
それぞれのカムでのエンジン最高回転数は、出力カムが6500rpm、燃費カムが4500rpm。4300rpm近辺の領域に燃費カムと出力カムの切り替えポイントがあるもの、VTC機構もあり「違いによるエンジンフィーリングの違いは分からない」とのことだ。
主要諸元 | |
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システム最高出力 | 146kW(199PS) |
エンジン最高出力 | 105kW(143PS)/6200rpm |
エンジン最大トルク | 165Nm(16.8kgm)/4500rpm |
走行モーター最高出力 | 124kW(169PS) |
走行モーター最高トルク | 307Nm(31.3kgm) |
バッテリー | 1.3kWh リチウムイオンバッテリー |
走行用モーターと発電用モーター、それにエンジン直結湿式多板クラッチを組み合わせて電気CVTを構成。この機構により、多彩な走行モードを作り出している。
走行モードは、以下の3モードを用意。
・EVドライブモード
バッテリーエネルギーをPCU(パワーコントールユニット)で最適な電力に制御し走行用モーターを駆動。エネルギー回生時は、逆の流れとなる。
・ハイブリッドドライブモード
エンジンが発電用モーターを回し、作られた電気をPCUへ。PCUで最適な電力に変換し、走行用モーターを駆動。いわゆるシリーズハイブリッド駆動となる。
・エンジン直結ドライブモード
エンジン直結クラッチにより、エンジン動力をそのまま駆動力へ。同時に走行用モーターを使ってアシストや回生が可能。
低速域ではEVドライブモードで、加速時にはエンジンからの発電を加えるハイブリッドドライブモードで、高速巡航時はエンジンの駆動力をそのまま使うエンジン直結ドライブモードで走行。電気CVTは、エンジン直結時は固定ギアとなり、「100km/h巡航時で2200rpm~2300rpm程度」のギア比になっていると言う。
また、エネルギー回生の効率向上と、エネルギーロス低減のため、電動ウォーターポンプと、電動サーボブレーキを採用。電動ウォーターポンプの採用により、エンジン部分はベルトレスとなり、すっきりした外観を持つ。一方電動サーボブレーキは、4輪市販車初の電動ブレーキシステムとなり、電動パワートレーンと協調することで、減速エネルギーを高効率に回収。回生効率を8%向上している。
このスポーツハイブリッド i-MMDには、2モーターハイブリッドの通常システムに加え、6.7kWhの大容量リチウムイオンバッテリー、充電用回路「オンボードチャージャー」、充電リッドを加えた2モータープラグインハイブリッドも用意。新型「アコード プラグイン ハイブリッド」は、官庁、法人向けのリース販売が予定されている。
3つのモードを使い分けて、世界最高効率と言う2モーターハイブリッドシステムを搭載した新型アコード ハイブリッドのEPA燃費は、市街地走行47MPGe(マイル/ガロン換算)、高速走行46MPGe、市街地・高速混合走行46MPGe。2モータープラグインハイブリッドシステムを搭載した新型アコード プラグイン ハイブリッドは市街地・高速混合走行115MPGeとなる。
ホンダは、走りと燃費を高次元で両立させる新世代パワートレイン技術「EARTH DREAMS TECHNOLOGY(アース・ドリームス・テクノロジー)」搭載車両の
発売準備を進めており、3モーターの「SPORT HYBRID SH-AWD(SPORT HYBRID Super Handling - All Wheel Drive)」、1モーターの「SPORT HYBRID Intelligent Dual Clutch Drive」と合わせて、サイズや出力クラスによって使い分けていく。