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写真で見る「アコード ハイブリッド」「アコード プラグインハイブリッド」

 本田技研工業「アコード ハイブリッド」はミドルサイズの上級セダン。

 1976年に初代モデルが3ドアハッチバックとして登場、その翌年にはセダンが、その後も2ドアクーペやステーションワゴン、上級仕様となる「アコードインスパイア」が追加されるなど、数多くのバリエーションが存在した。全世界160カ国で販売され累計生産台数は約1920万台。まさにホンダの屋台骨を支えるモデルと言える存在だ。

 9代目となる本モデルはゆとりの空間や高品質、リニアな運動性能、高い安全性と、従来のアコードが持っていた「らしさ」はそのままに、新たなハイブリッドシステム「SPORTS HYBRID i-MMD(インテリジェント・マルチ・モード・ドライブ)」を搭載。ハイブリッド専用車種として新たなスタートを切った。

 この新開発のハイブリッドシステムは、走行用および発電用に2つのモーターを備えているのが最大の特徴。そのほか、新開発となる2.0リッターのアトキンソンサイクルエンジン、そして1.3kWhのリチウムイオンバッテリーを核とする「IPU(インテリジェントパワーユニット)」、コンバータなどからなる「PCU(パワーコントロールユニット)」で1つのパッケージが構成されている。

 新開発の「LFA」エンジンは2.0リッターで、各シリンダーごとに吸気2、排気2の4バルブを備えるDOHC直列4気筒ユニット。スペックは最高出力105kW(143PS)、最大トルク165Nm(16.8kgm)。駆動用モーターは最高出力124kW(169PS)、最大トルク307Nm(31.3kgm)。システム合計の最高出力は146kW(199PS)となる。

 一般的にハイブリッド車と言えば、「低速時や低負荷時はバッテリーのみ、それ以外はエンジンの動力でタイヤを回す」というイメージがある。同社の「IMAシステム」はこのパラレル式と呼ばれるパターンだ。また、トヨタ自動車の「THSシステム」のように、プラネタリーギアを使って直結動力と発電に振り分ける方法もある。

 だが、このi-MMDの場合はそのどちらとも異なり、EV走行を基本に電力不足時や加速時にはエンジンが始動するが、モーター駆動用に発電を行うのみだ。ここだけ見るとシリーズ式のようだが、高速巡航時に限って通常はクラッチにより切り離されているエンジンを直結、駆動が行われる。ミッションを必要としないシンプルな構造が可能となるため、フリクションロスを低減でき、かつエンジンも効率のよい美味しい部分だけを使うことができるワケだ。その結果、JC08モード燃費は30.0km/Lを実現。車重1600kgを越えるミドルセダンとしては驚異的な数値と言える。

 グレードはベーシックな位置づけとなる「LX」と、上級グレードとなる「EX」の2モデル。両車の大きな違いは衝突軽減ブレーキ「CMBS」、アダプティブクルーズコントロール「ACC」、車線維持支援システム「LKAS」など。価格はLXが365万円、EXが390万円。

アコードハイブリッド

ボディーカラーは全部で5色用意される。これはアコード専用に開発された特別色のシャンパンプラチナメタリック
ホワイトオーキッドパール。グレードはともにEX
ボディーサイズは4915×1850×1465mm(全長×全幅×全高)。ハイテン材を骨格の55%超に採用したほか、アルミのボンネットフードやフロントサブフレームなどにより軽量化と剛性を両立
空力を考慮し、Bピラー部が膨らんだ樽型のシルエットを採用
ホンダのロゴマークに透明なアクリルカバーがあるのがEXグレード。これはAMBS/ACC用のレーダーが収まるため
グリル上部のアクリルパーツは薄いブルーに着色されている
フロントフェンダーおよびトランクリッドに専用バッヂを装着
バンパー下部のメッキパーツはハイブリッドとプラグインハイブリッドで色が異なる
ガソリンは無鉛レギュラー仕様。タンク容量は60L
フォグランプはグレードに関わらず標準装備
ヘッドライトはロービームとポジションにLEDを採用。プロジェクタータイプのロービームは1灯に5個のLEDを内蔵する
リアコンビランプの点灯パターン。ストップランプとポジションランプはLEDだ
エンジンルームにはエンジンとモーター、パワーコントロールユニットが収まる
同社は「楽しさ」「低燃費」を両立させた新世代パワートレーン技術を「EARTH DREAMS TECHNOLOGY」と総称。アコード ハイブリッドのエンジンカバーには同テクノロジーのロゴが入る
JC08モードで30km/Lの省燃費を実現するだけに、自動車取得税と自動車重量税は免税(100%減税)、自動車税は50%の軽減措置が受けられる
エンジン+モーターのアッセンブリー。電動ウオーターポンプを採用するためベルト類も省略されている
モーター側(クルマの左側側面)から
ミッションとモーターの間にはエンジン直結駆動用のクラッチ機構が挟まる
エンジンを正面から見て右(外側)が充電用、左が走行用モーター
走行用モーターの断面
LFAエンジンのピストン
上死点時の燃焼室断面。ピストン頭頂部はシンプルな形状
バルブまわり
1気筒あたり吸気2、排気2の4バルブ仕様
カムまわり。可変バルブタイミング機構「i-VTEC」も採用している
モーターの上に配置されるパワーコントロールユニット
バッテリーの電圧を最大700Vまで昇圧するコンバーターなどを内蔵する
内部基板はノイズや熱対策のためか、ぶ厚いケースに収められている
リアシート後方に搭載されるIPU(インテリジェントパワーユニット)&リチウムイオンバッテリー
IPUはバッテリー上部に搭載。DC-DCコンバータなどを内蔵
バッテリーはハイブリッドモデル専用。セルはCR-Zなどで使われているモノの改良版で、72個内蔵されている
タイヤはダンロップ「エナセーブ050」でサイズは前後とも225/50 R17。サスペンションは従来のダブルウイッシュボーンからストラットに変更し、約15kgの軽量化を実現
ブラックのインテリアカラーにダーク系の木目調パネル、アクセントにメタル加飾を施したインパネ。落ち着いたムードだ
ステアリングは本革とダークウッドのコンビタイプ。左側にオーディオ系、右側にクルーズコントロールやディスプレイの切り替えボタンが備わる
スタートスイッチはステアリング左側
シフトノブも本革巻き。後方にはEV走行用のスイッチ。シートヒーターは本革シートとのセットオプション、その下にあるスイッチはEXグレードのみ装備となる電動リアサンシェードのもの
ブレーキは4輪市販車初となる電動ブレーキを採用。減速エネルギーの回生効率をアップしている
8インチVGAディスプレイを備えるHondaインターナビを標準装備。ETC機能付DSRC車載器も標準
ナビ用ディスプレイの下にはオーディオ系のディスプレイを兼ねたタッチスクリーン。エアコンパネルを挟んだ下部にはダイヤル式のプログレッシブコマンダーを用意
2枚のディスプレイには別々の表示が行える
上のディスプレイはタッチパネルではないため操作は下のコマンダーで。下の5.8インチディスプレイはタッチパネルなので直接操作が可能
文字入力のほか電話番号の入力などでも両方の操作が行える
FMチューナー時の表示
ハイブリッド車ではお馴染みのエネルギーフロー表示
8インチVGAディスプレイには燃費に関する表示項目も。航続可能距離の表示がスゴイ
エコ関連の表示は評価のほかに多岐に渡るアドバイスも
ハイブリッド車らしくタコメーターレスのメーターパネル。スピードメーターの外周はエコ運転によりブルーからグリーンに変化する
バックカメラも標準装備
スピードメーター中央にはマルチインフォメーションディスプレイを用意。エネルギーフローやECOドライブディスプレイ、ナビのターンバイターン表示など多彩な表示が行える
スマートキーシステムを標準装備
オプションのサンルーフ装着車のオーバーヘッドコンソール。マップランプやサングラスホルダーのほか、逆位相の音を出力することで車内のノイズを低減するアクティブサウンドコントロール用のマイクも
サンルーフはオプション
ブラックを基調としたインテリア
本革シートはオプション。運転席は8ウェイ、助手席は4ウェイのパワーシートを採用。サイドエアバッグも標準装備
運転席ドア内張。パワーシートのメモリーは2セット分
ワールドワイドなモデルだけに後席も広々。中央には収納式のアームレストが備わる
センターコンソール後端に後席用のエアコン吹き出し口を用意
EXグレードには電動のリアサンシェードを標準装備
トランクはバッテリーがあるため奥行きはあまりないものの、容量は381Lと実用十分な容量
バッテリー上部にも小物を収納できるスペースがある
ラゲッジルームのフロア下には17Lの容量を持つアンダーボックスを用意。スペアタイヤはなくパンク修理キットを搭載する

アコード プラグインハイブリッド

ボディーカラーは写真のシャンパンプラチナ・メタリックのほかクリスタルブラック・パールを用意

 EVに近いi-MMDの構造を利用して、同時にプラグインハイブリッドモデルも用意された。機構的にはハイブリッドモデルとほぼ同様ながら、6.7kWhの専用大容量リチウムイオンバッテリーを搭載することで、EV走行距離37.6kmを実現。きわめて魅力的なスペックを備えるものの、官公庁および自治体、法人向けのリース販売のみとなっている。

フロントグリルやライトまわりはハイブリッドモデルと同一
ハイブリッドモデルとの違いはリップ部分のメッキカラー
タイヤブランド&サイズはハイブリッドモデルと同じ。ホイールは専用で鍛造かつリム部が共鳴音を抑える構造となっている
フロントフェンダーにバッヂが付く。ハイブリッドモデルと同じように見えるがアイコンデザインが異なる
リアバンパー下部のメッキパーツも専用カラー
トランクリッドには小さなスポイラーが付く
左フェンダー部に充電用リッドが備わる
充電時間は200V電源で約90分、100Vで約260分
ホンダ製の充電スタンド
エンジンルームのレイアウトはハイブリッドモデルと変わらない
エンジンカバーのアイコンもプラグイン用に
インテリアはアイボリーを基調としたカラーになる
ステアリングは本革巻き
スタートスイッチはハイブリッドモデルと同じ
シフト後ろのスイッチは「EV」でなく「HV」。電池を温存したいときに強制的にハイブリッドモードにすることができる
メーターパネルも変わらず
インフォメーションディスプレイの表示内容も同様
エアコンは日差しの向きや強さを判断して自動的に左右の温度を独立して制御する
インパネ中央下部にはナビ操作用のプログレッシブコマンダーを配置
最近では珍しくシガーライターと灰皿を標準装備
シフトノブ後方には蓋付きのポケット
インパネ右側のスイッチパネル。エコノミーモードの切り替えスイッチのほかフューエルリッドオープナーなどが並ぶ
シート表皮は中央部にサトウキビ由来のバイオファブリックを、サイド部に再生PETを採用。シートヒーターも備わる
リアシートも左右席にシートヒーターを内蔵
シートサイド左右にバッテリー用の通気ダクトを用意。高温時の冷却だけでなく、冷間時は車内の暖かい空気も利用する
ハイブリッドモデルよりバッテリーが大型なのでトランク容量は減少
プラグインハイブリッド用バッテリー。50セルのユニットを2段に重ねることで合計100セル、6.7kWhの容量を持つ。重量は約200kg
セルはハイブリッドモデルと異なり新規開発。出力密度とエネルギー密度をプラグインハイブリッド用に最適化している
外部充電用にオンボードチャージャーとDC-DCコンバータが追加されている
トランクフロア下にはパンク修理キットや充電用ケーブルを収納
外部出力用のコネクターも
外部でAC機器を利用するには専用の外部給電インバータを利用
利用時のイメージ
外部給電インバータには接続用のケーブルを内蔵
操作パネル横には2口の出力用コンセント。エンジンでの発電を同時に行えば定格出力3.0kVAで最大27時間の利用が可能
ハイブリッドモデルとプラグインハイブリッドモデルの違い。フロントまわりではホイールや充電用リッドが異なる
リアはスポイラーの有無が大きな違い。フロント&リアのリップ部にあるメッキパーツのカラーも若干異なる
HYBRIDのバッヂは一見同じように見えるがアタマのアイコンデザインが異なる

純正ディーラーオプション

 アコードシリーズの発売と同時に純正ディーラーオプションも用意された。エクステリアやインテリアの差別化やちょっとした利便性のアップには便利なアイテムをラインアップしている。

純正ディーラーオプション装着車
トランクスポイラーはプラグインハイブリッドモデルと同様のデザイン
18インチアルミホイール「MG-011」。17インチの「MG-010」も用意されている
レースが美しいハーフタイプのシートカバー。ちょっと公用車っぽい雰囲気に変身!?
前後ともにブルーのイルミネーションが光るサイドステップガーニッシュ
定番のフロアマット。写真ではわからないがLEDブルー照明を用いたフットライトやドアポケットイルミネーションも

無限(M-TEC)

 無限はエアロパーツをはじめとしたドレスアップ&チューニングパーツをリリース。エアロパーツのほか、オイルフィラーキャップなどエンジンまわりの小物はすでに発売済みで、スポーツサスペンションやアルミホイールなど、一部商品は9月以降に順次リリース予定となっている。

無限パーツを装着したアコードハイブリッド
上品かつスポーティな印象のフロントアンダースポイラー
カーボングリルガーニッシュとカーボンナンバープレートガーニッシュはドライカーボンを使った贅沢な一品
親水性かつブルーコーディングを施すことで視認性を向上するハイドロフリックミラー。ミラー曲率もノーマルより広角に変更されている
リアビューのワンポイントにピッタリなカーボンエアスポイラー。こちらもドライカーボン製でUVカットクリアコート仕上げとなる
リアアンダースポイラーは2分割タイプ
無限のメタルロゴが入ったフロアマット。運転席用はペダル下に摩耗を防ぐヒールパッドを装備
ハイプレッシャータイプのラジエターキャップ、アルミニウム製のオイルフィラーキャップなども

【お詫びと訂正】記事初出時、写真説明で「走行用」「充電用」のモーター位置を逆に記述しておりましたが、正しくは「右(外側)が充電用、左が走行用モーター」となります。お詫びして訂正させていただきます。

(安田 剛)