写真で見る
写真で見る「アコード ハイブリッド」「アコード プラグインハイブリッド」
(2013/7/16 00:00)
本田技研工業「アコード ハイブリッド」はミドルサイズの上級セダン。
1976年に初代モデルが3ドアハッチバックとして登場、その翌年にはセダンが、その後も2ドアクーペやステーションワゴン、上級仕様となる「アコードインスパイア」が追加されるなど、数多くのバリエーションが存在した。全世界160カ国で販売され累計生産台数は約1920万台。まさにホンダの屋台骨を支えるモデルと言える存在だ。
9代目となる本モデルはゆとりの空間や高品質、リニアな運動性能、高い安全性と、従来のアコードが持っていた「らしさ」はそのままに、新たなハイブリッドシステム「SPORTS HYBRID i-MMD(インテリジェント・マルチ・モード・ドライブ)」を搭載。ハイブリッド専用車種として新たなスタートを切った。
この新開発のハイブリッドシステムは、走行用および発電用に2つのモーターを備えているのが最大の特徴。そのほか、新開発となる2.0リッターのアトキンソンサイクルエンジン、そして1.3kWhのリチウムイオンバッテリーを核とする「IPU(インテリジェントパワーユニット)」、コンバータなどからなる「PCU(パワーコントロールユニット)」で1つのパッケージが構成されている。
新開発の「LFA」エンジンは2.0リッターで、各シリンダーごとに吸気2、排気2の4バルブを備えるDOHC直列4気筒ユニット。スペックは最高出力105kW(143PS)、最大トルク165Nm(16.8kgm)。駆動用モーターは最高出力124kW(169PS)、最大トルク307Nm(31.3kgm)。システム合計の最高出力は146kW(199PS)となる。
一般的にハイブリッド車と言えば、「低速時や低負荷時はバッテリーのみ、それ以外はエンジンの動力でタイヤを回す」というイメージがある。同社の「IMAシステム」はこのパラレル式と呼ばれるパターンだ。また、トヨタ自動車の「THSシステム」のように、プラネタリーギアを使って直結動力と発電に振り分ける方法もある。
だが、このi-MMDの場合はそのどちらとも異なり、EV走行を基本に電力不足時や加速時にはエンジンが始動するが、モーター駆動用に発電を行うのみだ。ここだけ見るとシリーズ式のようだが、高速巡航時に限って通常はクラッチにより切り離されているエンジンを直結、駆動が行われる。ミッションを必要としないシンプルな構造が可能となるため、フリクションロスを低減でき、かつエンジンも効率のよい美味しい部分だけを使うことができるワケだ。その結果、JC08モード燃費は30.0km/Lを実現。車重1600kgを越えるミドルセダンとしては驚異的な数値と言える。
グレードはベーシックな位置づけとなる「LX」と、上級グレードとなる「EX」の2モデル。両車の大きな違いは衝突軽減ブレーキ「CMBS」、アダプティブクルーズコントロール「ACC」、車線維持支援システム「LKAS」など。価格はLXが365万円、EXが390万円。
アコードハイブリッド
アコード プラグインハイブリッド
EVに近いi-MMDの構造を利用して、同時にプラグインハイブリッドモデルも用意された。機構的にはハイブリッドモデルとほぼ同様ながら、6.7kWhの専用大容量リチウムイオンバッテリーを搭載することで、EV走行距離37.6kmを実現。きわめて魅力的なスペックを備えるものの、官公庁および自治体、法人向けのリース販売のみとなっている。
純正ディーラーオプション
アコードシリーズの発売と同時に純正ディーラーオプションも用意された。エクステリアやインテリアの差別化やちょっとした利便性のアップには便利なアイテムをラインアップしている。
無限(M-TEC)
無限はエアロパーツをはじめとしたドレスアップ&チューニングパーツをリリース。エアロパーツのほか、オイルフィラーキャップなどエンジンまわりの小物はすでに発売済みで、スポーツサスペンションやアルミホイールなど、一部商品は9月以降に順次リリース予定となっている。
【お詫びと訂正】記事初出時、写真説明で「走行用」「充電用」のモーター位置を逆に記述しておりましたが、正しくは「右(外側)が充電用、左が走行用モーター」となります。お詫びして訂正させていただきます。