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PHEVの魅力はどこにある? 「アウトランダー」「エクリプスクロス」オーナーが語る【前編】
- 提供:
- 三菱自動車工業株式会社
2022年3月31日 00:00
環境性能への意識の高まり、ガソリン・軽油の価格高騰などにより電動車への注目度が高まっている。電動車は大きく分けてエンジンとモーターを併用するHEV(ハイブリッド車)、モーターのみで走るBEV(バッテリ電気自動車)、そして急速充電器や家庭用電源からクルマに直接充電ができ、加えてエンジンによる発電も駆動も可能なPHEV(プラグインハイブリッド車)がある。このような特徴を持つPHEVは、電動車の中でも利便性の高さが際立つ存在となっている。
もう1つ、PHEVは“大型の蓄電池(バッテリ)”という存在であることも大きな特徴で、充電や走行で蓄えた電気を家電製品を動かすための電気として給電できる機能もあるのだ。
そこで今回は三菱自動車工業のPHEV「アウトランダーPHEV」と「エクリプス クロス PHEV」を取り上げ、両モデルの紹介に加えてそれぞれのオーナーに聞いた三菱自動車のPHEVの感想や使い勝手を紹介したい。
アウトランダーPHEVやエクリプス クロス PHEVでは走行用バッテリが満充電、ガソリンが満タンの状態であれば最大約12日分(エクリプス クロス PHEVは最大約10日分)の電力を供給することが可能。災害などで長期の停電になっても生活に必要な電気を供給してくれる利点を持っているのだ。
さらに自宅に「V2H(Vehicle to Home)」と呼ばれる充電/給電装置を備えるとクルマの電気を直接家庭へ引きこむこともできるので、災害時だけでなく普段の生活で使用する電気をクルマからまかなうことだって可能だ。
アウトランダーPHEVとエクリプス クロス PHEVを新車で購入した際には国や自治体から補助金が出ることはぜひ知ってほしい部分なのでその点にも触れておこう。
日本のどこで購入しても同じ条件なのが国の補助金。こちらは経済産業省が扱う令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」というもので、制度に該当するクルマを購入する個人、法人、地方公共団体が対象。新規登録、自家用車であることも適応の条件となる。
気になる補助額はアウトランダーPHEVとエクリプス クロス PHEVでは55万円。加えて自動車重量税、自動車税が減税され、環境性能割は非課税となる。さらに自治体の補助金事業による補助があるので国の補助と合わせてまとまった金額(参考までに東京都では国と自治体の補助金の合計は100万円を超える)を、新車購入費から差し引くことができる。
これら補助金は予算を使い切った時点で受け付け終了になるため、アウトランダーPHEV、エクリプス クロス PHEVの購入を検討しているのなら、早めのタイミングで最寄りの三菱自動車販売店にて詳細の確認をすることをおすすめする。
三菱自動車のPHEVを選んだ理由と魅力を4組のオーナーに聞く
ここからは三菱自動車のPHEV車を選んだ4組のオーナーに聞いたアウトランダーPHEV、エクリプス クロス PHEVを選んだ理由、使い方、感想を紹介していく。「つぎのクルマはPHEV」と考えている方は大いに参考にしていただきたい。
高橋さん(59歳、愛知県)/アウトランダーPHEV Pグレード
最初に登場していただくのは新型アウトランダーPHEVに乗る高橋さん。このクルマの前は初代のアウトランダーPHEVに約9年間乗っていたとのこと。初代アウトランダーPHEVには特に不満はなかったそうだが、新型アウトランダーPHEVが進化したと聞き乗り換えることを検討。そこで「試乗してみたい」と考えたが、発表直後だったため試乗できるクルマがまだなかったのだ。
高橋さんはこれまでクルマを乗り換える際、試乗をしてから購入していたので乗れないことに不安を感じたそうだ。そこで自動車ジャーナリストの試乗動画などをたくさん見て情報を収集。そこにはいろいろな意見があったが、それらを表面的に捉えるのでなく自分の価値感と照らし合わせることで、試乗できないなりに新型アウトランダーPHEVの評価を行なったという。そして納得して注文となったのだった。
高橋さんは通勤、レジャーで新型アウトランダーPHEVを使用している。運転することが好きということで遠乗りもされるのだが、渋滞に巻き込まれるのを避けるため外が暗いうちに自宅を出発し、早めの時間に現地着、行動開始の時間までクルマで過ごすというスタイルを取っている。
その際、新型アウトランダーPHEVはバッテリの電力だけで4~5時間ほどエアコンが使用できるので、周囲の寝ている環境を害することなく「静かに快適に」待つことができる。また、温暖化抑制の視点から無駄なアイドリングをしないですむのもこのクルマの利点だ。
快適と言えばもう1つ、納車が冬だったので朝は車内が冷え切っている。そのため普通はヒーターが効くまで寒さを我慢するわけだが、新型アウトランダーPHEVにはシートヒーターとステアリングヒーターが付いているので、乗り込んですぐにこれらをONにすればヒーターが効くまでの間、寒さは十分しのげると語ってくれた。
続いて走行性能。初代アウトランダーPHEVも電動車らしく低速からトルクフルな加速をみせてくれたが、新型アウトランダーは力強さに加えてさらにスムーズに加速するようになっている印象とのこと。それにアクセル操作に対するレスポンスもいいので、信号待ちからの出足や高速道路の合流時など加速力がほしいところでは大きなボディながらキビキビとした走りが味わえるという。新型アウトランダーではモーターパワーが上がり、従来から最高出力は60kWから85kW、最大トルクは137Nmから255Nmへと大幅に向上しているので、存分にその性能を体感できているというわけだ。
そしてコーナリング時の印象も高評価だった。高橋さんの表現が分かりやすかったのでそのまま使わせていただくと、「ステアリング操作に合わせて素直に曲がる」だ。新型アウトランダーの駆動方式は前後それぞれに1基ずつの駆動用モーターを搭載するツインモーター4WDで、これをベースとした車両運動統合制御システム「S-AWC(Super-All Wheel Control)」に新たに後輪側にもブレーキAYC機能を追加した。これにより前後輪の駆動力を路面状態や運転状況に応じて最適に配分しながら、左右輪のブレーキ制御によるトルクベクタリングも前後輪で行なうことを可能としており、高橋さんのコメントはS-AWCの恩恵だろうと推測する。
アウトランダーPHEVは初代も含めて自宅で充電ができるところも特徴。初代から乗っていた高橋さんのご自宅は200Vの充電装置を備えていて、充電時の電気料金を節約するため以前から電気の契約を深夜電力が安いものとしていた。その結果、高橋さんの電力会社との契約であれば、バッテリ残量がほぼ空の状態から満充電してもかかる電気代は約200円~250円とのことだ。
ちなみに電動車というとバッテリの寿命を気にする方もいるだろうが、以前乗っていた初代アウトランダーPHEVでは8年目あたりで満充電後の走行距離が減ったことを感じたという。ただ、初代アウトランダーPHEVには初年度登録から8年以内(走行距離は16万km以内)で駆動用バッテリの容量が70%を下まわった場合に無償で修理、交換をする保証があったのでそれを利用している。なお、新型アウトランダーPHEVにも同様の保証(内容に変更あり)があるので、詳細は三菱自動車の公式サイトか販売店に確認してみてほしい。
中村さん(38歳、愛知県)/エクリプス クロス PHEV Gグレード
BEVかPHEVに絞って購入するクルマを探したという中村さん。電動車に限定した理由を伺ったところ、環境への配慮やガソリンエンジンを取り巻くこれからの状況が気になっていたことを挙げた。そこに「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」の交付がスタート。この制度ではクルマの購入費だけでなく自宅に充電設備を付けることに対しても補助金が出る。中村さんは電動車の購入と同時にV2H機器の設置も検討していたので、補助金の交付が始まったのは渡りに船。結果的にエンジンでも走れるPHEVに絞ったのだった。
PHEVに絞ってからは他社のSUVも含めて検討したが、予算や納期から三菱自動車のラインアップから選ぶことになった。ここでポイントになったのが奥さまの意見。中村さんのご家庭では奥さまもクルマを運転するのだが、大きいクルマには苦手意識があったのだ。
ちなみにアウトランダーPHEVのボディサイズは4710×1860×1745mm(全長×全幅×全高)と大柄に見えても実際はそこまで大きくないが、エクリプス クロス PHEVのほうが165mm短く、55mm狭く、60mm低い。クルマの大きさというのは自宅や利用する駐車場事情、走る道路で印象が変わるので、検討段階ではご自身が乗るよりも前に奥さまに試乗をしてもらい問題なく乗れるか確認したという。
なお、今回のクルマ選びではアウトランダーPHEVの試乗はしなかったそうだが、実は中村さんの弟さんがアウトランダーを所有しているので中村さんは運転した経験があり、その印象から奥さまと共有するクルマはエクリプス クロス PHEVが合うと判断した。
中村さんのご家庭では通勤に買い物、それに休日のドライブなどなどエクリプス クロス PHEVはほぼ毎日稼動しており、納車から約9か月で8000km走った。ドライブした印象を伺うと「多くのクルマを経験したわけではありませんが」と前置きしたうえで、ガソリンエンジン車とは違う加速の力強さが印象的と回答。また、走行中の車内がとても静かであるということだった。
エクリプス クロス PHEVは前後に高出力モーター(フロント:60kW/137Nm、リア:70kW/195Nm)を搭載し、それらを統合制御するシステム「S-AWC」という独自の4WDシステムを採用している。そしてこのシステムでは走行状況に合わせてドライブモードを選択できるようになっているが、中村さんはエコモードを選択していることが多いそうだ。エコモードであってもトルクがすぐに立ち上がる電動車ゆえに、街乗りで感じる加速は十分力強いという評価だった。
つぎに経済性や充電環境のことを伺った。前記したように中村さんはエクリプス クロス PHEVの購入に合わせて自宅にV2H機器を導入した。電動車向けの充電装置は充電器からクルマ側のバッテリへの一方通行のものが主流だが、これではバッテリの電力をクルマでしか生かすことができない。それに対してV2Hはクルマのバッテリに蓄えた電気を家庭用の電気として使えるようにする機能。つまりPHEVとV2Hを組み合わせるとガソリン代の代わりになる電気代だけにとどまらず、家庭で使用する電気もクルマがまかなえるようになるということ。
V2Hの設置には約130万円かかったと言うが、ここにも補助金が出るので実際の経費は半分くらいとのこと。V2Hはクルマの電気を家庭で使えるのが特徴だが、エクリプス クロス PHEVのバッテリが満充電の状態であれば、昼間の電気量をクルマのバッテリだけでまかなえるとのことだ。
そしてエクリプス クロス PHEVへの充電では、購入前から太陽光発電システムも取り入れていたのでそこで作る電気もクルマの充電に利用している。ゆえにクルマにかかる電気代はより抑えられる。中村さんのご自宅はPHEVを所有するにあたって理想的な環境なのだ。
武智さん(38歳、大阪府)エクリプス クロス PHEV Pグレード
3組目の登場は大阪にお住まいの武智さん。7歳になるカワイイ娘さんと一緒にインタビューに答えていただいた。
武智さんはミラージュに乗っていたが、2人目のお子さまが誕生したことをきっかけにクルマを大きくすることを検討。そして2021年12月ごろから具体的なクルマ選びをはじめ、年が変わった1月にエクリプス クロス PHEVを注文。現車が用意されていた特別仕様車だったとのことで、2月のはじめには納車されたというスピード感のある乗り換えを行なった。
武智さんは免許取得後から三菱自動車のクルマに乗り継いできた方。2人目のお子さまの誕生をきっかけに今回の乗り換えを行なったわけだが、当初からPHEVを検討していたわけではなく中古のガソリンエンジン車も候補に入れていたという。
三菱自動車ではファミリーにも便利なミニバンのデリカ D:5があり、こちらは人気車だけに中古車の数も多く選びやすいものであった。しかし武智さんは「ファミリーだから」といってミニバンを選ぶのではなく、ファミリーで乗っても便利で快適に走りも楽しめるクルマに乗りたいと考えていた。
そこで以前から気になっていたエクリプス クロス PHEVの購入を検討。SUVという人気のジャンルであり、スタイルもシャープでカッコいい。特にダイナミックシールドと呼ばれるフロントデザインが好きで発売されたときから乗りたいと思っていたそうだ。
「予算的にちょっと高いかな」と思っていたエクリプス クロス PHEVだったが、補助金を使うことで予算内に収まることが分かり、さらに試乗してみると走行性能も満足、室内の質感や居住性も問題なし、ラゲッジスペースも不足なしということから購入を決めたという。
ここで新型アウトランダーPHEVも候補に入れていたが、スポーティなスタイルの方が好みということでエクリプス クロス PHEVを選んだということだった。
武智さんは毎日の通勤でエクリプス クロス PHEVに乗っている。経路は駅前の道など細いところを含めた一般道で、距離は片道約10km以下、エクリプス クロス PHEVは乗り心地がいいので運転が楽という。また、加速がよくどこを走ってもストレスを感じないので「仕事が終わってクルマに乗り込むとホッとするし、とにかくクルマに乗っているときが一番の癒やしの時間です」というほどエクリプス クロス PHEVに心地よさを感じているようだ。
さて、PHEVということで充電環境も気になるところだ。武智さんは世帯数が多い大規模マンションにお住まいで、敷地内駐車場には普通充電設備があるスペースも用意されているとのことだが、武智さんはエレベーターから駐車位置までが最短であることを優先しているので、遠くまで歩かなくてはならない充電設備のあるスペースは使用していない。
では、充電に不便を感じているかというとそんなことはなかった。武智さんのマンションはクルマを購入した西日本三菱自動車販売 茨木店から近いので、充電が必要なときはそちらに備えてある充電設備を利用していた。
しかも武智さんは「早起きが得意」とのことから他の利用者がほぼこない早朝に充電を済ませてしまうため、駐車スペースに充電設備がないことに対して不便を感じないという。それどころか武智さんにとって早朝の充電時間は楽しみの時間でもあるようなのだ。
というのも、武智さんは音楽を聴く趣味があった。そしてできればボリュームを上げて聞きたい派であった。しかし自宅ではそうもいかず、ミラージュに乗っていたころは通勤途中が好きな音量で聴く音楽鑑賞の時間だった。
そしてエクリプス クロス PHEVに乗り換えたときも同様に通勤途中でお気に入りの音楽を再生したところ……標準装備のオーディオの音がとてもよかった。また、車内の静粛性が高いことから速度を上げても音楽がノイズにマスクされない。そう、エクリプス クロス PHEVの車内は音楽を聴くのに適した空間であることに気がついたのだ。これはうれしい誤算だったようで、エクリプス クロス PHEVに乗る理由に「音楽を聴く」ことが追加されてますます癒やしの空間となった。
そして西日本三菱自動車販売の茨木店での早朝充電。店舗は国道に面しており、周辺に民家がないので多少音漏れがあったとしても迷惑にならないのでボリュームはドライブより上がる。それに運転していないので音楽に没頭できると、「充電中はエクリプス クロス PHEVがオーディオルームになっている」のだった。
充電に話を戻そう。充電設備による充電は上記のとおり販売店を利用しているが、エクリプス クロス PHEVの走行モードにはエンジンによる発電で駆動用バッテリを満充電近くまで充電できる「バッテリーチャージモード」が設定されているので、武智さんはこのモードを利用している。
「ちょっと充電しておきたいな」というときは、有料道路を使って少し遠くのモールまで行く。目的地までの走行でバッテリの充電を行なうわけだが、ほぼ使い切った状態であっても30分も走れば充電されるという。それにいつもと違うお店にいくことは家族全員の気分転換なるので、武智さんにとって「バッテリーチャージモード」での走行はメリットが多いというわけなのだ。
尾﨑さん(46歳、大阪府)/新型アウトランダーPHEV Pグレード
車歴を伺ったときに「?」と思ったのが尾﨑さん。以前から三菱自動車のクルマを乗り継いできた方で、新型アウトランダーPHEVの前はディーゼルターボエンジンを積む現行のデリカ D:5に乗っていた。そしてその前は同じくデリカ D:5のガソリンエンジン車で、約4年の間に3台の乗り換えをしていたのだ。
なぜ、このようなことになったのかということから紹介すると、尾﨑さんご一家はアウトドアが趣味で、デリカ D:5はアウトドア向きであり車中泊もできることから選んでいた。最初のデリカ D:5の購入時、尾﨑さんはディーゼルエンジン車を推したのだが奥さまの希望でガソリンエンジン車を購入することになった。
ところが購入後、尾﨑さんご一家のクルマの使用法での燃料代を比較してみると、ディーゼルエンジン車の方が家計にやさしいことが判明。そんなこともあり、下取り価格が高いうちにディーゼルエンジンのデリカ D:5へ乗り換えたのだった。
こうして新たに手に入れたデリカ D:5は家族にとって満足度が高いクルマとなり、しばらくは乗り続けるはず……だった。デリカ D:5も燃費がよく経済性もいいクルマだったが、小さい子どもを持つ親御さんとしては環境問題にも興味を持っていたので電動車は気になる存在だった。そこに登場したのが新型アウトランダーPHEVだ。
デリカ D:5の点検で販売店に行った際、なじみの営業担当者から説明を聞いたり資料を見たりしているうちに新型アウトランダーPHEVへの興味がどんどん膨らんでいった。とはいえ「デリカに買い替えたばかりだからね」と思っていたら、なんとアウトランダーPHEVに適応される国と自治体の補助金を利用することで、デリカ D:5で支払っている月額と同等で購入できることが分かったし、人気車であるデリカ D:5 ディーゼルは下取り価格もいい。デリカ D:5には一切の不満はなかったが、思い切って乗り換えることになったのだ。
こうして尾﨑さんご一家は新型アウトランダーPHEVを迎えることになった。そしてPHEVの利点を生かすために自宅に200Vの普通充電設備を設置した。クルマは尾﨑さんだけでなく奥さまも使用するのでほぼ毎日稼動しているが、バッテリが満充電であれば毎日プラグを差さず週に2~3回、割安な深夜電力を使って充電しておくことでこと足りているという。また、自宅から近いところに無料の充電設備があるので、時間があるときはそこも利用して充電を行なう。こうした環境のため、ガソリン車に乗っていたころより燃料代(電気代含む)は安くなっているとのことだ。
尾﨑さんご一家にとって満足度の高い新型アウトランダーPHEVではあるが、実は購入前に1つ問題となっていたところがあった。それがボディサイズだ。前出のように奥さまも運転するのだが、新型アウトランダーPHEVはデリカ D:5より全長こそ短いが全幅で65mmほど広い。そのため奥さまは買い物に行った先での駐車だけでなく、自宅駐車場での取りまわしに不安を感じていたという。
でも、乗ってみるとそれは杞憂だった。バンパーに埋めこまれたクリアランスソナーやアラウンドビューといった駐車支援機能があったので、奥さまいわく「デリカ D:5より駐車がしやすかったです」とのこと。
運転もして助手席にも座る奥さまだけに、ある意味ご主人よりも新型アウトランダーPHEVを堪能されている。そこで奥さまにも印象を伺った。思っていたより運転しやすいのは前記のとおりで、それに加えて気に入っているのがインテリアのデザインと質感、そして静粛性の高さだという。これらのおかげで落ち着いた雰囲気の部屋で質のいいソファに座っているような感覚になるとのこと。
尾﨑さんご一家は、家族でクルマに乗るときは運転が尾﨑さん、助手席に奥さま、そして後席に娘さんという乗車位置が定番とのこと。
でも、女の子と言えども前方の景色が見える助手席の方がいいのでは? と思うところある。そこで娘さんに普段座るのが後席でいいのか? と聞いてみたところ、「シートヒーターが暖かく、音も静かなので後ろの席は気持ちよく乗るとすぐ寝てしまいます」というかわいいお答え。それにサンルーフから見る空も好きとのこと。娘さんにとって後席こそベストなポジションということだ。
このようにご家族全員が気に入っている新型アウトランダーPHEV。まだ納車されたばかりだし、新型コロナの影響もあってあまり出掛けられていないとのことだが、これだけ好かれているクルマだけにこれから徐々に出掛けていけば、その1つひとつがいい思い出になるはずだ。
以上が新型アウトランダーPHEVとエクリプス クロス PHEVオーナーに伺ったクルマを選んだ理由、使い方、感想である。皆さんから共通して聞けたのは「モーターの走りはパワフルであること」「走行中の車内はとても静かであること」、それに「エンジンで発電するのでバッテリ切れの心配がないところがいい」こと。そして「ガソリン代は大幅に減り、電気代もさほどかからない」ということだ。
それぞれに答えていただいたことに合わせて、これら「電動車に興味がある人が知りたいこと」を教えてくれた皆さんには感謝である。そしてここで紹介し切れていないコメントは三菱自動車公式サイトの特設サイトにて動画も合わせて公開されているので、ぜひご覧になっていただきたい。次回は関東圏在住のオーナーにインタビューした模様をリポートしたい。
Photo:佐藤正巳