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SBドライブ、無人タクシーを疑似体験できる「ココロドライブ」実験風景公開
往復15分~20分を自動走行
2016年10月27日 23:48
- 2016年10月27日 実施
ソフトバンクグループのSBドライブは10月27日、愛知県内で実施している自動走行の社会受容性実証の実験風景を報道関係者向けに公開した。
SBドライブでは、アイサンテクノロジーが愛知県から事業委託されている自動走行の社会受容性実証の一部を担当しており、9月からアイサンテクノロジーが愛知県内で実施している自動走行の実証実験内でSBドライブが開発したアプリケーション「cocoro Drive(ココロドライブ)」を運用。関係者や一般から募った参加者に自動走行システムと合わせて体感してもらい、感想や要望などをヒアリングしている。
また、アイサンテクノロジーは同社が手がける「モービル マッピング システム(MMS)」で作成した「高精度3次元地図」をZMPの「RoboCar MiniVan」に載せ、高精度3次元地図を活用した自動走行を実証実験している。
自動走行車両の助手席ヘッドレストに固定されたiPadにインストールされたココロドライブは、ソフトバンクグループの「cocoro SB」が開発したAI技術「感情エンジン」を活用したアプリケーション。クラウド上の感情エンジンで乗員と会話して質問に答えたり、目的地までの所要時間や右左折前のアナウンスなどを行なう。
試乗中に実施されたデモンストレーションでは、発話の内容をうまく認識できず対応できなかったり、使用時間が長くなってくるとログデータの蓄積で動作が不安定になるといったシーンもあったが、周辺情報についての問いかけに回答したり、右折レーンで減速しはじめたタイミングで“この信号で右折する”ことをアナウンスするなどの動作を体験できた。
短時間のデモではあったが、自動運転タクシーが実現した将来の車両運用について擬似的に体験できた。今回のデモではココロドライブをインストールしたiPadは独立した状態で運用されていたが、SBドライブの開発担当者によれば、先々には車両と接続して情報を利用し、障害物を発見して緊急ブレーキが作動するときに急制動をアナウンスするといったことも検討しているとのこと。SBドライブは2018年ごろに公道での実証実験をスタートさせ、そこから実用化を目指しており、今後もココロドライブの開発を続けていく予定となっている。