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三菱自動車、最後のランエボ「ランサーエボリューション ファイナルエディション」の写真を公開

歴代ランエボシリーズの写真とともに一挙紹介

2015年4月10日先行予約開始(ファイナルエディション)

429万8400円

ランサーエボリューション ファイナルエディション

 三菱自動車工業は、4月10日に先行予約を開始した「ランサーエボリューションX」の特別仕様車「ランサーエボリューション ファイナルエディション」の写真を一挙に公開した。本稿では公開されたファイナルエディションの写真とともに、歴代ランエボシリーズを写真で振り返る。

 ランサーエボリューションの最終バージョンとなる今回のファイナルエディションは、ランサーエボリューションX(GSR)の5速MT車をベースにした特別仕様車。

 ファイナルエディションでは、搭載する直列4気筒DOHC 2.0リッターターボ「4B11」エンジンにナトリウム封入排気バルブを採用し、エンジンの冷却性能を高めることでさらなる高出力化を目指した。具体的な出力数値は型式認定を取得していないため現時点で未発表だが、国産2.0リッターターボ最高値のパワーを目指していることが明らかになっている。

 またボディーカラーではルーフ部がブラック塗装される2トーンカラー(オプション)を用意するほか、ダーク調塗装されたBBS製18インチ鍛造アルミホイール、レッドステッチをあしらったレカロ製レザーコンビネーションシート/ステアリング&シフトノブ/パーキングレバー、ファイナルエディション専用バッヂの装着などに加え、ビルシュタイン製前後単筒式ショックアブソーバー、アイバッハ製前後コイルスプリング、ブレンボ製2ピースタイプフロント大径ベンチレーテッドディスクブレーキ、ハイパフォーマンスタイヤなどをセットにした「ハイパフォーマンスパッケージ」を標準装備するなど、ランエボ最終モデルにふさわしい装備が与えられている。

 ファイナルエディションの価格は429万8400円。限定1000台となっているので、最後のランエボに乗りたい方は最寄りの販売店に急行されたい。

ランサーエボリューション ファイナルエディション

ランサーエボリューション ファイナルエディションのボディーサイズは4495×1810×1480mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2650mm。車両重量は1530kg
ボディーカラーはレッドメタリック、チタニウムグレーメタリック、ファントムブラックパール、ライトニングブルーマイカ、ホワイトパールの全5色を設定。これに加え、ルーフ部がブラックマイカ塗装される「2トーンカラー」もラインアップ
ナトリウム封入排気バルブを採用し、エンジンの冷却性能を高めた直列4気筒DOHC 2.0リッターターボ「4B11」エンジン
フロントグリルモールにダーククロームメッキを施すとともに、バンパーセンターやボンネットフードエアアウトレットに光沢のあるグロスブラック塗装を施した
インテリアでは室内天井と各ピラーをブラックで統一。レカロ製レザーコンビネーションシート、ステアリング、シフトノブ、パーキングレバー、フロアコンソールリッドには赤いステッチが施された
2トーンカラー車
モノトーンカラー車
2トーンカラー車のカラーバリエーション
ビルシュタイン製前後単筒式ショックアブソーバー
ブレンボ製2ピースタイプフロント大径ベンチレーテッドディスクブレーキ
BBS製18インチ鍛造アルミホイールは、ファイナルエディション向けにダーク調塗装される
インテリア

ランサーエボリューションI

WRC(世界ラリー選手権)のホモロゲーション(認証)モデルとして1992年に発売された初代ランサーエボリューション。「ギャラン VR-4」から2.0リッターターボ「4G63」エンジンとフルタイム4WDシステムを引き継いで搭載。最高出力は250PS

ランサーエボリューションII

1994年に発売されたランサーエボリューションII。ターマック(舗装路)での戦闘力を高めるためホイールベースとトレッドが拡大されるとともに、サスペンションの改良、タイヤサイズの変更などによりハンドリング性能を向上。最高出力は260PS

ランサーエボリューションIII

1995年に登場したランサーエボリューションIII。WRCで有利に戦うべく大型化したエアロパーツを装着。WRCでは三菱自動車初のドライバーズチャンピオンを獲得している。最高出力は270PS

ランサーエボリューションIV

1996年に発売されたランサーエボリューションIV。ツインスクロールターボチャージャーの採用などにより最高出力は280PSに高められた。GSRでは後輪左右駆動輪のトルク配分を電子制御する「アクティブ・ヨー・コントロール(AYC)」を採用。WRCではトミー・マキネン選手が2年連続でドライバーズチャンピオンを獲得

ランサーエボリューションV

1998年デビューのランサーエボリューションVは、当時のWRC新カテゴリー「ワールドラリーカー(WRカー)」に対抗するためワイドトレッド化をはじめ、タイヤやブレンボ製ブレーキのサイズアップにより高い旋回性能と動力性能を手中に収めた。シリーズ初の3ナンバーモデルで、フロントブリスターフェンダーやリアオーバーフェンダーなどが特徴的。WRCではトミー・マキネン選手が3年連続でドライバーズチャンピオンを獲得するとともに、三菱自動車として初めてマニュファクチャラーズチャンピオンに輝いた

ランサーエボリューションVI

1999年に発売されたランサーエボリューションVI。冷却効率を高めながら空気抵抗の低減を図ったエアロパーツを採用。リアサスペンションの設定が大幅に見直されるなど応答性や接地性が高められている

ランサーエボリューションVI トミー・マキネンエディション

WRCでトミー・マキネン選手が4連覇を達成したことを記念した、ランサーエボリューションVIベースの特別仕様車「ランサーエボリューションVI トミー・マキネンエディション」

ランサーエボリューションVII

2001年登場のランサーエボリューションVII。4WDシステムに前後トルク配分を電子制御する「アクティブ・センター・ディファレンシャル(ACD)」を採用し、AYCと統合制御することでトラクション性能とハンドリング性能を高次元でバランス

ランサーエボリューションVII GT-A

ランサーエボリューションVIIをベースに、シリーズ初のATモデルとして登場した「ランサーエボリューションVII GT-A」

ランサーエボリューションVIII

2003年に発売されたランサーエボリューションVIIIは、後輪左右のトルク移動量を2倍に高めた「スーパーAYC」を採用、旋回性能を高めた。トランスミッションは6速MTを採用している

ランサーエボリューションVIII MR

ランサーエボリューションVIIIをベースに、アルミルーフなどで軽量化が図られるとともにビルシュタイン製ショックアブソーバーなどを採用した「ランサーエボリューションVIII MR」

ランサーエボリューションIX

2005年に登場したランサーエボリューションIXは、吸気側にMIVEC(連続可変バルブタイミング機構)を採用し、高回転域で伸びやかな出力特性を実現するとともに、全域でレスポンスが高められた

ランサーエボリューションIX ワゴン

ランサーエボリューションIXが登場して半年後、シリーズ初のワゴンモデルとして「ランサーエボリューションIX ワゴン」がデビュー

ランサーエボリューションIX MR

2006年に第3世代(VII~IX)の完成形として登場した「ランサーエボリューションIX MR」。アイバッハスプリングを採用したりスーパーAYCに専用セッティングを施したりするなど、旋回性能を高めるとともにハンドリング性能を向上

ランサーエボリューションIX MRワゴン

「ランサーエボリューションIX MR」と同時に追加発売された「ランサーエボリューションIX MRワゴン」

ランサーエボリューションX

現行モデルの「ランサーエボリューションX」は、当初5速MT車と6速ツインクラッチSST(Sport Shift Transmission)をラインアップしていたが、6速ツインクラッチSST車の生産は2014年度に終了。現在は5速MT車のみの展開となっている。搭載する直列4気筒DOHC 2.0リッターターボ「4B11」エンジンは最高出力221kW(300PS)/6500rpm、最大トルク422Nm(43.0kgm)/3500rpmを発生

(編集部:小林 隆)