イベントレポート
【東京モーターショー2017】カワサキは往年のZシリーズのデザイン、性能、サウンドを継承する「Z900RS」世界初公開
「Ninja 250」「Ninja 400」は2018年春ごろの発売を目指す
2017年10月26日 06:43
- 2017年10月25日 開幕
- 2017年10月27日 プレビューデー
- 2017年10月28日~11月5日 一般公開日
カワサキ(川崎重工業)は、東京モーターショー2017においてプレスカンファレンスを開催し、「Z900RS」を世界初公開した。国内販売モデルとしての展示だ。
往年のZを彷彿とさせるデザインで、ヘッドライトやテールランプは丸型、シートカウルやシート、タンクの形状もZシリーズのものにまとめられている。一方でフロントは倒立サスペンションを採用し、LEDウインカーなどを装備。搭載されるエンジンは水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブで排気量は948cm3。最高出力は82kW(111PS)/8500rpmで、最大トルクは98Nm(10.0kgm)/6500rpmと強力だ。
カラーリングは2種類用意されており、通称「火の玉」ことキャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジと、ブラック。発売については12月1日を予定しており、価格はキャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジが133万円前後、ブラックはそれよりも2~3万円ほど安くなる見込みだ。
カンファレンスでは、モーターサイクル&エンジンカンパニーのプレジデントである太田和男氏が初代Z1を振り返り、「初代ZであるZ1の販売から40数年が過ぎているがいまだに多くの方に愛されている、その伝統を受け継ぐモデル」と位置づけた。
Z900RSではスロットルを開けたときのレスポンス、往年のZを彷彿とさせるレスポンスなど、こうしたチューニングの技術などは伝統の成せる技だと言う。また、Zらしい豊かなサウンド、水冷4気筒エンジンやスーパースポーツ譲りの足まわりや装備によるスポーツライディングが楽しめる点を特徴に挙げ、眺めるだけでも少しエンジンを開けるだけでも心が豊かになると紹介した。
続いて太田和男氏は、カワサキのもう1つの伝統ブランドである「Ninja」の2製品を発表した。「Ninja 250」と「Ninja 400」は、2018年春ごろの発売を目指しているモデル。展示されていたのは海外向けモデルとされる。2007年に登場したNinja 250Rで目指した「走る悦び」「扱いやすさ」「スーパースポーツブランドのスタイリング」といったコンセプトを受け継ぐ。
新しいNinja 250では大幅な軽量化とパワーアップが特徴。249cm3の水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブエンジンを搭載する。そしてNinja 250の軽さ、コンパクトさをそのままにパワーを30%近く引き上げたのがNinja 400とされる。
これら新製品のほか、カワサキの未来について2つの考えを明らかにした。まずはH2/H2Rのスーパーチャージドエンジン第2弾を投入すると宣言した。全貌は11月7日のミラノショーで公開される見込みとされるが、「長距離の快適性と燃費性能が必須となるツーリングカテゴリ」と発言している。
もう1つはIoTやAIといった現在のトレンドに合わせた発言だ。公開されたのはPVであるが、2013年の東京モーターショーで展示したコンセプト「J」にライダーとマシンの双方向コミュニケーション技術を盛り込み、天候や路面、交通状態を読み取りながら、瞬時に最適なライディングポジションや情報を提供し、最高の走りを追求するライダーをサポートするイメージだ。こうしたコンセプトをもとに、カワサキはコネクテッドモーターサイクルの実現を目指すとした。